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ゲームをアーカイブスするということ

Arthur C. Clarkeが書いた、失われた宇宙の旅2001中にある「未来には過去があり、過去には未来がある。文化はそこにつながる架け橋である」という文がゲームをアーカイブする意義、そのものであると私は考えた。第二次世界大戦後、コンピューターゲームが数多く製造され、様々な人が遊び時代や国境を越えを超えて普及した。ゲームという存在はその当時の時代感と地域特性を反映したものとなり、ポップカルチャーとして多種多様な変容を遂げ時代を先取りした技術の創出や新たなコミュニティの生成などモノとしての範疇を超えた存在へと現在なっている。このようにゲームは様々な文化の影響を受けながら生まれ、その後ゲームの中で文化を生み出し、ゲーム以外の領域にも影響していることから、ゲーム本体はもちろんのことゲームしている姿や二次的創作物をアーカイブすることでゲームを軸にした文化そのものをアーカイブすることに繋がると考えられ、未来へ人々がどう生きてきたか伝えるものとなりうる。

上記のようにゲームアーカイブとは文化をアーカイブすることに繋がると論じたが、具体的な意義としてまず挙げられるのが歴史的価値の保存がある。これはゲームが文化の一部であり、特定の時代やテクノロジーの進化を反映していることから、アーカイブによって、後世の人々がそのゲームがどのような存在であったかを理解し、研究・開発が行えることや、ゲーム開発者の意図や背後にあるストーリーも伝えることが可能になることである。2つ目に懐古と喜びの再体験があげられ、アーカイブ化されたゲームは、元のプラットフォームやデバイスが入手困難になっても、後世のプレイヤーが楽しむことができ、懐かしい思い出を辿ることや、クラシックなゲームの魅力を再発見する喜びを提供することができる。3つ目に修復と保存があげられる。これはゲームは時間と共に劣化する可能性があることからアーカイブ化によって、修復が必要な部分を特定し、ゲームを長期的に保存できる。これにより、未来の世代もそのゲームの原始的な形態を見ることが可能となる。

最後に、ゲームという存在はあまりにも生活に近く、どの層にも遊ばれていることから文化として認識されていないように感じる。しかしながら文化と感じていないからこそ真に社会にゲームが浸透し文化を気づきあげているといえるのではないだろうか。このような文化を残していくことにアーカイブの意義があると思う。

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