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【読書日記】2021年10月1日

タイトルだけで読むことを決めた『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』。

当たり前に見ている世界だと思っていても、右利きと左利きでは見えているものが違っているらしい。自分(右利き)が見ている世界と、息子(左利き)が見ている世界には差があるということ、だから思っていることを伝えるというのは至難の業でもあり、理解し合うなんて夢のまた夢のように思ってしまった。

ただ、右利き左利き、東洋人と西洋人、男性と女性など、カテゴリーに分けてみると、自分はどっちかに所属しているわけだから、同じカテゴリーの人と分かり合えるような気がする。しかし実際には、同じ右利きでも東洋人でも女性でも、見えている世界が同じとは限らないのよね、だから思いを伝えようとするのよね、そしてなかなか伝わらないのよね、なんてことを考えていた。

こういう本を読むと「結局人はわかりあえない」という結論が出てしまう、極端な私だけども、でもそうじゃないんよ、理解し合うというのは至難の業でも、時に誰かとガッツリ理解し合える瞬間があって、それが最高に嬉しかったりする。その喜びをかみしめるために、普段の私たちは理解し合えないんだろうか、なんて、勝手に小難しい話にしてみた。なんて面倒な人なんだ、私は。

夜はクリスティー作品の『スタイルズ荘の怪事件』を読んだ。

これまた再読なのに犯人どころか、事件の内容もすっかり忘れている。記憶力は良い方だと勝手に思って生きてきたし、実際に昔のことはよく覚えている。けれどもここ数年のことになると、記憶はあいまいなことが多く、むしろ「え?そんなことあったっけ?」と思うこともしばしば。

でもこうしてミステリー作品を何度も新しい気持ちで読めるなら、記憶力が低下していることも悪いことではないな、と前向きに考えてみた。ちょっとだけ気持ちが晴れた。

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