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#12 自信がないから、やる。

正直、私は自分に自信がない。

自分の好きなところはあるけど、
能力に対する自信はあまり持てない。

自信ないなーって気持ちが強まっている時、
横並びで立っている他の人と比較してしまう。
ちょっとだけの差が、すごい大きなものに感じ、
焦りや不安、思った通りにやり切れない自分のことがとても嫌になり、
考えることや手を動かすことを止めてしまう。

**

私はバレーボールを9年間やっていた。

1番時間を費やして打ち込んだのは、中学2年の夏から最後の中総体までの1年間。
石亀さんという鬼コーチや、私たちの親や沢山の方々のおかげで、勝つことだけを追い求められる、かけがえの無い1年間を過ごすことが出来た。

石亀さんと真剣に向き合った1年間。
気持ちがぐしゃぐしゃになりながらも、
自分にしか出来ないセッターとはなにか?
自問し、考え続けた1年間。
内面的な成長は日々実感していた。

でもやっぱり、プレイヤーとして、セッターとしての技術的な成長は、最後まで自信が持てなかった。

ライバルであり、宿敵であり、ある種同志でもあった他校の同級生セッターたちのプレーを眺めて、同じレベルにすら立てない自分のことがとても嫌になっていた。

高校卒業後、バレーボールをやらなくなってから数年が経った時、ふと、自分がプレーをする動画を観てみた。
それまでは、自分に自信が無さすぎて、どうせ下手くそなんだろうな〜と思って、試合映像を観ることをなるべく避けていた。

観てみると、それでももちろん上手いとは言えないけど、やらかしまくっているけど、客観的に見て、自分が思い込んでいたよりも出来ていることもあった。

タラレバに過ぎないけど、
当時からちゃんとビデオで自分のプレーを観て、
自分はどこまで出来ていて何が足りないか
技術についてもっと真摯に研究すれば良かったと、
とても後悔した。

そしたら、チームメイトにもっと気持ちが伝わるトスを上げられていたかもしれないし、
石亀さんが言っていることももっと理解できていたのかもしれないし、
届かなかったチームの目標も、
届いていたかもしれない。

全部、タラレバに過ぎないけれど。

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今、建築のことで同じ状況にある。

院に進んで手を動かし続けている同級生、
色んな場に飛び込んで、どんどん吸収し成長している後輩、
自分は自分で決めたことをやって来たはずなのに、
勝手に悔しくなって、焦って、
思ったような結果が出せていない自分のことを、すごく嫌になるときがある。

でも、そんなのは蛇足。
何にもならない葛藤。

今の自分に必要なのは、
どんな自分でありたいか、何をやりたいのか、なぜそれなのか?
自分に問いかけて、自分が大切にしている軸を把握すること。

その上で、目標に対して、これまでどのように取り組んできて、その結果いまの自分が出来ること・足りないことはどんなことで、今最も優先すべきことはなにか、きちんと振り返り、整理して、現状を受け入れること。

身につけるべき知識、技術をたくさん吸収して、やるべきことを着々とやり続けること。

そして、とにかく早く動き出すこと!
動き続けること!

中総体前、大事な時期にスランプに陥り、
何もかも上手くいかないときがあった。
ギリギリ守り続けたセッターのポジションも
失いかけたときがあった。

「こんなに支えてもらって、チームメイトが自分のことをセッターでいさせてくれてるのに、大事な場面で結果を出せなくて、仲間になんにも返せてなくて、そんな自分のことが大嫌いです。」

今思えば甘えだけど、
こんな弱音をコーチの石亀さんに伝えた。

そしたら石亀さんは、

「まずは自分のことを好きになることから始めてみませんか。いつだって頑張っているモカのこと、俺は好きですよ。頑張れ、やれ。」

こう言ってくれた。

石亀さんにはもう会うことはできないけれど、この言葉は今でも自分を助けてくれる。

また動き出す9月。

決意を新たに、やるぞ。

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