適応障害になった後、女性向けサービスを梯子した話|気遣いオバケのあなたへ
志賀です。こんにちは。
何を言っているんだ、というタイトルですが、2019年末の女性向けサービスフィーバーがね、これね、実は夏頃のメンタルダウンからつながってたんですよ。という話。自分でも後々気づいたことだし、万人にお勧めするわけではないのだけれど、個人的には面白いと思うのでまとめます。
2019年夏、適応障害になりました。の記事、意外と多くの方に見てもらってびっくらしています。秋に復職して、年末、お話相手派遣(添い寝派遣)、女性向け性風俗、ホストクラブ、マッスルバーを渡り歩きました(それぞれ別記事でレポート書いているよ)。今回は、実はメンタル不調からの脱却に女性向けサービスが重要な役割を果たしていたというお話。
適応障害になりました
2019年夏、適応障害の診断をもらって2ヶ月ほど休職しました。休職中は、休むというポーズをとりつつも全く休めていなかったです(続きはwebで…)。
でもそんな認知バグ状態で、予定詰め詰めマンの私が普段やっているにもかかわらず、休職中はやらないことがありました。それは、趣味のマッチングアプリです。
今振り返るとね、初対面の人間と会うことって自分にとって面白い反面めちゃくちゃ消耗することってわかっていたような気がするんだよね。アプリは眺めてはいたかもしれないけど、実際に人とはあったりしていなかったです。ノってるときは週に3.4人、下手したら1日に3人とか会うときもあるけどおそらく無意識に控えていました。
おそらくそういうところに割く気力がなかったんだと思う。
復職しました
2019年秋。バグったメンタルをバグらせたまま焦る気持ちで復職をしました。あほでした。年末に向けて繁忙期であるはずの仕事をこなし、12月には完全に変なテンションになっていました。仕事本当にしんどい。なんかものすごい気分転換がしたい。仕事から意識を切り離したい。
でもこの時の私はまだまだメンタルがバグっていて、人とごはんを食べても「自分の話に付き合わせて申し訳ないな」とか、復職直後の職場でも周囲のことを気にしていたり(2ヶ月いなかったことを私が誰よりも気にしていた)、なんとなく、気を抜くことができない感覚で生きていました。
推しの舞台はないし、ディズニーとかの夢の国に行く体力もない。気分転換に新しい人とデートしてもおそらく疲れることの方が多いことは明白……そこでふと思ったのです。
「そうだ。サービスで優しくしてもらおう!」と。
金で解決するのなら、金を使おう!と。プロのやさしさなら責任感なりなんなりをバグった私でも楽しめるんじゃないか、と思ったんですね。
①添い寝サービス
最初に利用したのはこちら。これはただのお話相手として採用したの添い寝はしてもらっていません。「添い寝ができるくらい安心できる相手を派遣するよ」的なサービスでした。たまたまTwitterでみつけて、なんとなく登録されている方たちを眺めているとそのサービスはLGBTQ当事者の方も多く、私にとって不快そうでない人が意外と多かったのと、なんとなく聡明そうかつ表象が私好みの方がいらっしゃったので、初回特典やらを利用して使ってみることにしました。
※私はとにかく人間が好きなのでこういったサービスの自己紹介を眺めるのが大好きなのだけれど、向いてない人には負担だと思うからおすすめしません
数日間のLINEと、対面でのお茶という流れだったのですが、自分を気遣ってくれる他人(しかも相手はお仕事だからそこにごめん…と思わなくていい)がいてくれた数日間は自分の生活にメリハリがついたような気がする。
添い寝サービスを利用するには至らなかったけれど、いつか自分の中にニーズが芽生えたらぜひ使いたいと思いました。
②マッサージとファンマ
次に利用したのは女性向けの、男性セラピストによる、マッサージ兼ファンタジーマッサージ(挿入を伴わない性的接触)をやっている某秘密基地でした。添い寝すっとばして次がこれっておかしいだろとかは言わないでください。自分でもうけるなと思っている。
まあ正直悩みに悩んで利用した(これも別記事へ)のですが、これがめちゃくちゃよかった。
突然ですが、うつの人は肩こりになる、ということはご存知でしょうか。
自律神経がバグって交感神経優位な状態が続くと、力んでしまい、血管がこわばり、全身に酸素がいきわたらず常にリラックスできず力が入った状態になります。
私はうつではなかったのですが、もともと肩こり持ちで、復職後は気疲れも相まって本当に肩まわりがしんどかったのです。
行きつけの整体は地元にあるものの、職場近くではまだ出会えておらず、マッサージ店は割高な割りに素人も多いのでそんなに好きではありませんでした。
そこで出会ったのが女性向け風俗!でした。
本当なんです。飛躍じゃないんです。マッサージだと思っても全然お高すぎないんです。平均90分1万5千円~2万円前後。ちょっといいエステに行ったと思えばそれくらいにもなる。駅ナカのマッサージ店の値段とも大して変わらない。そして施術者が不快なタイプであることがまずない。
女性ジェンダーで生きていると、整体やらマッサージの男性がちょっと不快なことをしてきたりとか、割とあったりして。そんな可能性があるならいっそ前提でもいいんじゃないかと思いましてね。行きました。
結論すごくよかったんです。1回目の人とか正直あんまり相性よくなくて後から考えると微妙だったなって思ったけどそれでもよかったです。なんというか、マッサージ兼性的なことでこんなに受け身というか、一方で主体になれることがこれまでなかったんだなあと気づきました。
本当のセックスだったらあまりよろしくない、相手の状態とか気持ちとかまるっと考えずにいることの心地よさを感じることができました。
日常生活でうまくできなかった人に頼るとか、人に任せるとか、そういう感覚のきっかけもここで得られたような気がします。
それこそ私は、整体でも気を使ってしまう方で、自分の症状とか痛いとかを「うまく伝えられなかった…」と思いながら帰ることもしばしばあったのですが、いろいろな工夫もあり、女性向け風俗ではそういった場よりはもう少しいい意味でわがままに、自分を出せたような気がします。一期一会、本名すら明かしていないというのも大きいのかもしれない。
いずれにせよ、気遣いオバケだった自分にとってはすごく重要な訓練の場となりました。
③ホストクラブとマッスルバー
こちらも別記事にまとめておりますが、メンタルダウンしておかしくなって夜遊びしまくった、要素はもちろんあるんですが、今振り返ると必要な時間だったんだろうな、と思います。
どちらも男性と話ながらお酒を楽しむ種類のお店ですが、異性と飲む=自分(女)が気を使うという刷り込みから脱するにはすごく重要な場だった気がする。
ホストクラブにはそれこそ、私をいじってくるようなホモソメンタルホストとかもいたのですが、そんなやつに愛想笑いしなくてもいいんだよなと思える程度にはメンタルが復活していたのを思い出します。
マッスルバーはハイテンション盛り上げマッチョがいてくれたので、彼の元気さに本当に救われました。自分が疲れの限界のタイミングで行ったので、仕事とは言えあそこまで一生懸命盛り上げ役をこなしているマッチョさんは当時の自分には必要な存在だったなと思います。
あとどちらも非現実な空間という意味で、仕事でいっぱいになってしまった自分の頭を無理やりシャットダウンさせてくれました。興味深い経験でした!
終わりに
さて、記載したようにいろいろと試した私でしたが、まとめると、当時の私が欲しかったのは「息抜き」と「他人からの気遣い」だったのだと思います。「息抜き」は「非現実」ともいえるかもしれないし、「他人からの気遣い」は「人に頼ること」ともいえるかもしれない。
いずれにせよあの時の私はお金を使ってやっと「お互いが気を遣うものだよね」的な人間関係のスタートラインに立てたような気がします。「私だけが頑張る」「無理をする」ではない、ということ。
今振り返ると、日常生活で私はかなり気を張って生きてきていて。責任感はバグっているから、仕事でかかわる人には社内外問わずそれなりの責任を果たさねばと思っているし、付き合いの浅い他者にはプライベートでも不快にさせてはいけない、と思っていつも気を張っていました。社会問題について平均以上の意識も持っているからこそ、社会に生きるひとりとして、いろいろな事象と正面から向き合わねば、とも思っていました(いまも思っている)。
本当はこの責任感がどこから来たのかとか、なぜこんなにもデカく成長してしまったのかとかそういったものとも向き合った方がいいのだとは思うけれど、当時の自分にはそんな余裕もなく、また即効性の低さから適切ではなかったと思います。
そこから切り離してくれたのが上記の各種サービスだったのです。
気の置けない仲間や友人もありがたいことにいるけれど、彼らも忙しい身であるからそうしょっちゅう集まれるわけもなく、また友人も社会人として苦労していると思うと彼らに愚痴を垂れ流すことすら申し訳ないと思ってしまう自分はまだいます。
難しいんだけどね。友達といる時間は笑っていたいし楽しみたいし、愚痴を吐き散らしている自分、が好きではないというのもあるんです。本当は吐き出すことも重要だよ、って他のひとには言ってあげたいんだけどね。
ここまで書いてあらためて気づいたのは、あ、私、適応障害のあといろいろ引きずってしまっているんだな、ということです。
おそらく今もまだ引きずっているものはあるんだろうけれど、1年経ってだいぶやっと振り返ることができるようになってきた気がします。私でこれなんだからもっとしんどい人もたくさんいるよね。
私を参考にしようと思ってきてくださった方は、1年くらい自分の感性は信じない方がいいぞ、と肝に銘じて置いてください。おそらくあなたの責任感とか気遣いオバケ度はまだまだバグったままだと思います。
上記に記載した各種サービスは特段インセンティブがもらえるわけでもないので全然お勧めはしません!人それぞれ向き不向きがあると思うので!(あと今はコロナもあって余計に参考にならないかもしれない…申し訳ない…)
が、おそらくコミュニケーション大好き人間大好きでもバグっちゃった、という自分には、あの狂った年末は必要な時間だったんだなあ。と思ってここにまとめてみました。
お金を払って気遣いを受けながらリハビリしたのは「気遣いを受ける側になる」ことでした。「もう少し自分を優先してみる」と言い換えてもいい。自分だけが我慢するんじゃなく、お互い様だよね。っていうのを、金を払って役割として気遣いを受けながら、練習していたんだと思います。
優しくしてくれたサービス業の皆さんありがとう。今の時期大変だと思うのでどうかご無事で…。
気遣いオバケの皆さん、これが何かのヒントになりましたら幸いです。