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ロングセラーのLEICA MP 0.72
私が愛用しているLEICA MP 0.72は、2003年に発売され、20年というロングレラーです。NIKON F3も20年(1980〜2000年)とロングセラーでしたが、この記録を抜くのは間違いなさそうです。ちなみにM6は、1984年から2002年までの18年のロングセラーでした。昨年末に復刻版が出たので、新たにロングセラーとしての記録を重ねていくことになります。
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M6の後継機となったM7は電子シャッター搭載のモダンなフィルムカメラでしたが、M6までの機械式カメラにこだわるカスタマーに向けてMPを用意しました。巻き上げレバーや巻き戻しノブなど、M3を彷彿させる外観でM7との差別化を明確にしています。MPは、Mechanical Perfection(機械式の完成形)の略称で、M3から続いてきた機械式M型の集大成をイメージしてネーミングされています。
使い込むと真鍮が露出しエイジングを味わえるブラックペイントは、長く使える機械式カメラならではの演出です。何たって、初のデジタルM型であるM8は2006年発売なので、それからM9、M(Typ240)、M10、M11と4世代を経ています。モデルチェンジを繰り返すデジタルカメラと変化の無いMPの対比がすごいです。
私のMPは2年半使い、巻き上げレバーやベースプレートの角の部分のペイントが剥がれ真鍮が見えてきました。擦り傷も目立ち始め、それらが自分と一緒に過ごした時間を刻んでるが如く、とても愛着が湧いてきます。
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LEICA MP 0.72の発売当時の価格は、390,000円(税込)でした。しかし現在は748,000円(税込)となっており、今月10日(明日)に値上げが実施され792,000円(税込)になります。20年前から2倍以上の価格です。日本の大卒初任給がほとんど変わらないのに、ライカなど輸入品の価格が上がっていく状態は厳しいですね。
一方、米国での2003年の価格は$2,595(税別)で、現在は$5,695(税別)です。こちらも2倍以上になっていますが、カリフォルニア州の最低時給が$6.75(2003年)から$15.5(2023年)と2倍以上になっていることから、物価価値としては変わらないとも言えます。
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2003年当時、私はLEICA M5を愛用しており、新品でライカを買うことを夢にも思っていなかったので、ライカのラインナップを把握していませんでした。そのためMPの事を知りませんでした。2003年にMPを購入していたら、かなりお買い得でしたね。私は2020年11月に米国で購入し、その時の価格は$5,295(税別)でした。すでに$400値上げさ、当面このペースで値上げが続けられる事が予想されます。欲しい時に出来るだけ早く買うのが望ましいですね。とくに円で買う場合は、すぐ資産保全のためライカを手に入れましょう。(冗談です)
カメラ:CANON EOS 5D Mark IV
レンズ:EF 100mm F2.8L IS USM
出力:JPEG撮って出し