高校選びの基準~頑張らずに良い高校を選ぼう~
※主に高校受験を控えた方、親御さんを対象とした内容ですが、過去の選択を振り返りたい方にも。
高校を選ぶとき、あなたは何を重視しますか?
一番に来るのは「偏差値」ではないでしょうか。偏差値は、「今の学力」をわかりやすく数値化したバロメーターであり、受験のチャンスが限られる高校受験においては、偏差値から確実に合格しそうな高校を選んで受験することには一定の合理性があります(僕も偏差値で選びました)。そして、これは生徒の質や進学実績と概ね正の相関があります。
しかし、同じ偏差値でも、生徒の質や進学実績に小さくない差がある場合もあります。これはどういうことなのでしょうか。以下3点が考えられます。
学校の立地環境が良いか
最も重要です。公立中学校と同じで、大きな因子です。なぜなら、生徒の質が変わってくるからです。具体的に述べると、足立区の公営住宅の集まる地区にある偏差値50の高校と、世田谷区の高級住宅地にある偏差値50の高校では、どちらが良質か?ということです。答えは言うまでもありませんね。
前者は、その地域内では比較的マシかもしれませんが、元々の立地からして不良が多く、生徒の質が悪くなる傾向があります。結果、いじめや暴力、喫煙も横行し、風紀が乱れていきます。真面目な生徒が入学した場合、最悪退学に追い込まれるでしょう。
後者は、地域内では最低クラスかもしれません。しかし、周囲の環境は良いですし、他地域からわざわざ遠方の偏差値50の高校まで通おうとする生徒は少ないでしょう。結果、高級住宅地に住む生徒が多くを占めると考えられます。当然、前者と比べると風紀は良好になるのが自然な流れです。進学実績も前者より良いでしょう。
特殊なケースでは、地方の僻地等で地域内に通える高校が一つしかないケースも挙げられます。この場合は、公立中学校と同様に上は東大・京大、下は就職まで幅広くなることが多いです。
何らかの魅力的な特色があるか
たとえば「偏差値は低いけど〇〇部は地域内にここしかないor実績があり、強豪である」「進学に力を入れている」「共学で制服が可愛い」「自由な校風」等です。
つまりは、多少ランクを落としてでも入学したくなる魅力があるかどうかです。このような魅力がある高校は、本来の実力がより高い生徒が集まるため、必然的に生徒の質も上がると推定されます。
評判が良いか
今や口コミサイトはあらゆる分野に普及しています。高校の口コミサイトも存在しています。評判が良い高校は、満足できる箇所があるからこそ評判が良いのです(「火のない所に煙は立たぬ」と同じ原理)。同じ偏差値でも評判の良い高校を選ぶことで、より充実した高校生活を送れるでしょう。
以上です。
この中で特に重要なのは「評判が良いか」「学校の立地環境が良いか」です。本当に重要です。
反面教師にしてほしいのですが、僕はこれらの点をよく考えず、単に「偏差値的に入れそうだから」「なんとなく面白そうだから」という理由で決めてしまい、生徒の質の低さと大学受験のバックアップ体制の悪さに苦しみ、その後の人生も変わってしまいました。
もちろん高偏差値で進学実績の良い高校に行くに越したことはありませんが、「共学か男子校か」といった個人的な嗜好も大切にしつつ、迷ったときはこの3点を思い出していただけると幸いです。
同じ轍を踏む人が一人でも減りますように。
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