7カ国ヨーロッパ周遊旅行~1ヶ月間の女一人旅(27)ブエルタ・ア・エスパーニャ観戦2日目
わたしが行った7カ国と各国の街はこちら。
オランダ(4泊)ハールレム、アムステルダム、ロッテルダム
ベルギー(2泊)ブルージュ、ブリュッセル
フランス(3泊)ストラスブール、コルマール
ドイツ(4泊)フランクフルト、マインツ
イギリス(5泊)ロンドン
ポルトガル(5泊)リスボン、シントラ
スペイン(5泊)バルセロナ、シッチェス
行きと帰りのフライト時間を含めてちょうど31日間の旅。27日目の記録です。
ブエルタ・ア・エスパーニャ観戦2日目
スペインで行われている自転車プロロードレース「ブエルタ・ア・エスパーニャ」の2日目。今日はMataroという街からバルセロナまでの181.8キロを走る山岳コースの日だ。
速く走ることができる設計になっているロードバイクでさえも、ママチャリと同じように坂道を登るのはかなりキツイ。
以前、ロードバイクで日光のいろは坂、筑波山に行ったことがあるが、登った距離はだいたい30キロほど。ギアを最大限に軽くしていたので歩いているのとほぼ変わらないくらいのスピードだったが、帰りは足がパンパンだった。ちなみに、いろは坂も筑波山も”初心者向けの登り”だと言われている。
ド初心者のわたしと比べるのもおかしいが、180キロも山道を走るプロはわたしたちの想像を遥かに超えるほどの体力の持ち主たちだ。
バルで観戦前の腹ごしらえ
バルセロナのゴール地点までは電車で行くことができそうだったので、ホームページに出ていた予想ゴール時間の少し前にゴールであるムンジュイク公園に行くことにした。
”美食の街”と言われるだけあって有名な食べ物が多いスペイン。
実はこの旅に出る前、バルセロナに行ったことがある友人にスペインでオススメの食べ物を聞いてきていた。
パエリア、パン、生ハム、スイーツ…。
出発する一か月前、友人とお茶をしながらカメラロールに入っている食べ物の写真を一緒に見て、これから出発する旅行へのワクワク感が倍増したのを思い出す。
スペイン滞在4日目のランチはスペイン料理に決定した。
ムンジュイク公園の近くで良さそうなお店を探してみると、評価が高い”ピンチョス”のお店を見つけたので向かうことにした。
スペインは小皿料理である”タパス”が有名だが、”ピンチョス”は串で刺してあって指でつまんで食べる料理のことを指す。つまり、”ピンチョス”が小皿にいくつかのっている料理は”タパス”になる。
入ったお店は「La Tasqueta de Blai」
お店のカウンターにあるショーケースにはピンチョスがずらっと並んでい
る。カウンターまで行き、自分でお皿にのせていくスタイルだ。
ピンチョスには温かいもの、冷たいものがあり、温かいものはコロッケや焼いた野菜、冷たいものは生ハム、スモークサーモンなどがのっていた。
何十種類もあるピンチョスの中から選ぶのは難しい。この旅で何度お腹が倍だったらよかったのにと思ったことか。
気がついたらかなりの時間ショーケースの前に立っていた。悩みに悩んで5つを選択。
お皿いっぱいにピンチョスをのせてから気がついた。
「お会計はどうやってするんだろう?」
お会計はいつ、どうやってするのか店員さんに聞いてみると、串の種類で値段が分かるようになっているから最後に支払えばいいのだと教えてもらった。よく見ると、確かに串の形がそれぞれ違う。
分かりやすくいうと、お皿ごとに値段分けがされている”回転ずしスタイル”である。
一口でいけるかと思い串を外して口に運んだがさすがに無理だった。
「これは何の味だろう?」
「何が使われているんだろう?」
ひとつひとつ、一人で考察しながら食べるごはんも中々おもしろい。開店と同時に入ったのだが、次々にお客さんが入ってきていて気がつくと満席となっていた。
5つ食べ終わって、1つ追加で取りに行き、最終的に6つ食べていた。
一か所では数個しか食べず何軒もはしごをするというのがスペインのピンチョス文化らしいのだが、6つも食べればさすがに満足である。
カタルーニャ美術館で休憩
ゴール時間までまだ時間があったので、カタルーニャ美術館まで散策。
階段を登らなければいけないが、高台からバルセロナの街を見渡すことができる。
トイレ休憩もしたかったので、2ユーロの入場券を購入。
展示品ゾーンには入ることはできないチケットだが、展望デッキやアスレチックのような美術品を見ることができた。
ゴール付近の熱気
地図を見ながらコースまでカタルーニャ美術館から歩いて向かう。ホームページで公開されている予想ゴール時間の1時間半くらい前に到着した。
まだ数グループしか来ておらず、ゴール目の前のかなりよい場所をゲット。
道を挟んで反対側にある実況席から放送されるスペイン語の実況を聞いたり、レースの中継が映し出されているスクリーンを見ていたら待ち時間はあっという間に過ぎていった。気がついたら私の後ろには4列くらい観客が並んでいた。
ゴールの30分くらい前になるとパレード的なものが始まり、チームやスポンサーの車が通り過ぎていく。スタッフのお姉さんたちがキャップ帽、バンダナ、飴などを観客にばら撒く。中のドライバーは観客を盛り上げようと大きな声で煽る。
ゴール付近はまるでお祭りのような雰囲気だった。
ゴールの瞬間は一瞬だった。
1列目の観客は目の前にある仕切りを手でたたき、音を出して応援するのが自転車ロードレースの応援スタイルらしい。
奥から「バンッバンッバンッ!!」という仕切りをたたく音が聞こえる。その後すぐに選手が見えた思ったらいつの間にか目の前に来ていて、一瞬にして通り過ぎてしまった。
先頭集団の選手たちは最後の力を振り絞ってゴールしていく。山を登ってきたとは思えないスピードだ。
後ろの集団になってくると雰囲気も穏やかで、選手同士おしゃべりしながらゴールする人たちも。
ゴール後の選手インタビューを少しだけ見て帰路についた。日本にいる自転車好きの叔父に動画を送ったら羨ましそうだった。ひとりで見に来てゴメンね。
バルセロナ観光:明日の予定は?
その夜、自分で作ったニンニク炒飯をドミトリーのリビングで食べていると、前日に会った日本人に再会した。
「歩いていたら目の前でスリの現場を見てさ~」
「え、やばいですね。どんな感じだったんですか?」
「今日自転車のレースやってたよね?」
「あ!わたしそれを見にバルセロナに来たんです!」
「今日はグエル公園に行って来て~」
「明日行こうと考えてたんです!所要時間どのくらい見ておいたほうがいいですか?」
お互いに何を見たのか、どうだったか情報をシェアした。気がついたら出来たて熱々のにんにく炒飯が少し冷たくなっていた。
その人はこれから夜の街に繰り出すらしい。
めちゃくちゃうらやましい…!
今まで夜に女一人で出歩くのは避けていたのだが、やっぱ男性だと”女よりも”気をつけなくていいのか、と思うと少し残念な気持ちになった。
最終日くらい夜ご飯を外に食べに行ってみようかな。そんなことを思いながら夜の街に繰り出すその人を見送ったのだった。
*
余談だが、2日間とも雨が降ったブエルタ・ア・エスパーニャでの観戦で大活躍したのがワークマン+の撥水ジャケット。
現地の人はあまり傘を差さないので、小雨で傘をさしていると悪目立ちする。人がたくさんいる中では傘が差せない。そんな中、日本で買っていった撥水ジャケットはかなり重宝した。オススメ。
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▼ヨーロッパ周遊旅行で宿泊した宿をまとめました