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「修身斉家治国平天下」とアニメ「ドクターストーン」で「天才」について考える。
世界を…個人として見る。or 社会として見る(2分法)
ドイツのエルンスト・クレッチマー「天才の心理学」や、イタリアのロンブローゾ「天才論」、イギリスのフランシス・ゴルトン「遺伝的天才」
数ある天才に関する本。
果たして、天才なんているのか、と言う話ですけれど、天才なんていうのは個人に注目すれば、いるような気になるんです。きっといますもの、そんなもん。でもよくよく考えてみれば、社会全体の一部としてはすごいかもしれないけど、やっぱりただの一部で、その人個人が、そこまで社会全体のことを把握できていたとは到底思えない。スマホなんてその典型的なもので、微量な静電気を見つけてくれた人まで遡るべきかどうかは分からないけど、あとはみんなで役に立つように考えてね。てな感じで、たまたま社会のごく一部分についての知識があって、それが後世、こうしてみんなの役に立っていくと言うだけのことなんでしょうね。当たり前のようなことですけど、解析すると、実にその通りであります。
主人公、簡単に説明すると、科学が好きで、ある日、人類皆医師になったんだけど、ずっと石になっている間、秒数をカウントしてて、とりあえず3700年後に石から目醒めて、その時には人類唯一の生き残りみたいだから、1人で火を起こして、古代人からスタート!で、衣食住に関すること、色々発明しちゃって、最終、電話まで今作り終わりました。…本当にすごい天才ってこう言う人のことですねって、実際、そんな人、存在しない。アインシュタインが四千年後にムクっと起きてきたとしても、科学の力だ!とか言いながら、1から衣服作ったり、病原の抗体作りつつ、ガラスのフラスコとかメガネとか作るとか、ありえないわけで。いや、そんなこと言ってたら全然楽しめないので、それは置いといて。あ、今、本当にお気に入りのアニメです。
さて、個人から社会へと目を移したとき、「天才」はありうるのか。
修身斉家治国平天下
<「礼記」大学から>
天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである。
恥ずかしながら、この言葉、初めて聞きました。まあ、ボキャ貧であることは今更恥ずかしがってもしょうがないから、これから頑張るとしても、この有り難い孔子の儒学書、礼記が「ライキ」と読むことも知らずに、「レイキ」と打ち込んでも変換できないので、「あたしのiPad、言葉を知らないなあ。」と思ってイラついてた。ごめん、あたしのiPad。
それにしても、「終身制か遅刻閉店下」これはあかんと思うよ、あたしのiPad。しゅうしんせいかちこくへいてんか…。覚えよ、あたしも。
修身斉家治国平天下
修身とは「身を治めること」身を正しく治めて立派な行いをするように努めること。第2次世界大戦までは小学校の必須教科担っていた「修身」それを思うと、明治、大正、そして昭和の前半の生まれの人がちゃんとしていた理由もわかる。立派な行いをするように努めるなんて言葉、今や聞いたことがないし、ほんとに自由だもの、、、。いろんな意味で。小さいうちはちょっとは不自由なくらいに押し付けられる方がその後の人生、こんなに行儀悪く仕上がってなかったはずだな、と、自分の無礼を戦後教育のせいにしてみた。
斉家とは「自分の家庭内をきちんと治めること」
で、結果、世界が良くなる。
単純明快、その通りであります。そんなわけで、天才なんていないけれど、個人の考え方で正しいと言えば
「人生は自分だけのためにあるわけではない」
と言うことなんですね。当たり前なんでしょうけど。当たり前のことって案外難しいですから。
さて、ミラーニューロンという脳の中にある神経細胞ですが、こちら、他人の気持ちになったり共感したりできる能力。大抵の人には備わっていて、さらにはちゃんとそれを制御する装置も脳には備わっている。例えば、痛いことする画像を見ても、一瞬「痛いゾ!」と言う信号は出るけれども、さらに瞬時に「痛くないよう。」と言う信号も出るから、身体的にはなんともない。ただし、その「痛くないよう。」の信号をなんらかの欠陥により、持たずに生まれてくる人もいるので、実際、痛い。なんてことになるのです。
そんなわけで、ミュラーニューロンによって送られてくる信号を正しく制御したり、解析する方が大事で、不十分な場合は「言語」を用いて相手に伝えることになるんですが、養老先生的には夫婦間のツーカーは長年の夫婦生活におけるミュラーシステムの訓練の成果であるとされております。うちはまだ訓練が足りないんでしょうねえ。斉家の方がなかなか大変そうなので、私が治国にましてや平天下に貢献できる日がくるとは、とてもとても…。