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ANIARA ::2018年映画::原作はノーベル文学賞作家の代表作、長編叙事詩

最近、文字に追われ(追われなくても良いのですが😅)KDP出版準備などで、映画を見る時間を逸していた。
久しぶりにAmazon Prime VideoのSF作を見てみると、気になる作品がいくつかあり、久しぶりにゆっくり見てみることに。

ANIARA アニアーラ

あらすじ
放射能汚染された地球から火星へ移住するため、8,000人の乗客を乗せ旅立った巨大宇宙船アニアーラ号。だが不慮の事故により燃料を失い、目的地であった火星への軌道を外れ、こと座の方面に向けて彷徨うことに。修復不能なまま1年、3年と歳月が流れ、希望を失い、狂気へ落ちそうになる乗客たちは、MIMA(ミーマ)と呼ばれる人間の感情を治癒・制御するAI(人工知能)に依存するように。 しかし、あまりに多くの人々の感情を受け続けたMIMAは自らの意思で機能を停止・爆発してしまう。 漂流から5年。アニアーラ号へと向かう救助船と思しき存在が現れる。 しかし、船ではなくそれは未知の物質で作られた巨大な槍の形をした物体だった…。

https://filmarks.com/movies/84267

原作者と原作

Harry Martinson (6 May 1904 – 11 February 1978) was a Swedish author, poet and former sailor. In 1949 he was elected into the Swedish Academy. He was awarded a joint Nobel Prize in Literature in 1974 together with fellow Swede Eyvind Johnson "for writings that catch the dewdrop and reflect the cosmos". The choice was controversial, as both Martinson and Johnson were members of the academy.
He has been called "the great reformer of 20th-century Swedish poetry, the most original of the writers called 'proletarian'.

https://en.wikipedia.org/wiki/Harry_Martinson

Aniara (SwedishAniara : en revy om människan i tid och rum) is a book-length epicscience fictionpoem written by Swedish Nobel laureateHarry Martinson from 1953 to 1956. It narrates the tragedy of a large passenger spacecraft carrying a cargo of colonists escaping destruction on Earth veering off course, leaving the Solar System and entering into an existential struggle. The style is symbolic, sweeping and innovative for its time, with creative use of neologisms to suggest the science fictional setting. It was published in its final form on 13 October 1956.

https://en.wikipedia.org/wiki/Aniara

原作者のwikiは日本語版にあるが(日本語版の常で本人に関係ないことも書かれている)。原作の日本語wikiはない。

原作の日本語版は絶版らしく、手を出すのには躊躇する。

ペーパーバックの取り扱いはコロンビア (メリーランド州)の販売会社。

トレーラー

感想とか

全体的な流れは、あらすじの通り。
映画として観ると微妙。
カテゴリーとしてはSFだが、スウェーデンの映画らしく(?)エンターティメントの要素は皆無。

内容のほとんどは、事故が起きてから巨大宇宙船で起こる社会的な出来事を定点的(1年後、5年後〜)に映し出しており、散文的な表現をしている。

この宇宙船を小さな地球と捉え、人間社会の移り変わりとして観れば、2年前からの流行病と現在進行中の戦争による自由な移動が難しい現在の縮図と観られないこともない(中にいる人々のストレスの溜まり方や逃避指向とか)。

それゆえ、原作である叙事詩がどのように書かれているのかが気になる。
作者ハリー・マーティンソンがノーベル文学賞を取った、SF長編叙事詩がどの様なものであるのかが。

SFを書く作家のノーベル文学賞受賞は少ないのではないか。
彼以外にはイシグロケイ、大江健三郎(治療塔)くらい?

読んでいない原作も含め、いろいろ考えさせられる作品。


MOH