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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 / 評価は高いが原作とは異なる物語

Amazonプライムビデオには、少し前に入って来たと思う。
予備知識なしで観てみると、最後の部分で無理やり原作に繋げた感じがする。

公式サイト

漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品で、2018〜20年に放送されたテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期をベースに、シリーズの原点である目玉おやじの過去と鬼太郎誕生にまつわる物語を描いた長編アニメーション。

昭和31年。鬼太郎の父であるかつての目玉おやじは、行方不明の妻を捜して哭倉村へやって来る。その村は、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族が支配していた。血液銀行に勤める水木は、一族の当主の死の弔いを建前に密命を背負って村を訪れ、鬼太郎の父と出会う。当主の後継をめぐって醜い争いが繰り広げられる中、村の神社で一族の者が惨殺される事件が発生。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。

2023年製作/104分/PG12/日本

https://eiga.com/movie/94687/

原作第1話を映画化するために新たな物語を作り、エンドロールの後に続く話の中で鬼太郎が墓場で生まれ、原作と帳尻を合わせている。

映画の公式サイトに「初めて明かされる、鬼太郎の父たちの物語」とあるが、下に引用した原作をお読み頂くと分かるとおり、設定が原作とは異なる物語。

映画にするためにこの映画の主人公水木が訪れた村で起こる事件が「相続争いの犬神家」「八墓村の鍾乳洞」を模した風に感じられる。

原作の第1話は、どのコミックサイトでも無料なので、少し引用させていただく。
この画像は、コミックDAYSから。

https://comic-days.com/episode/3269754496757637235
https://comic-days.com/episode/3269754496757637235
https://comic-days.com/episode/3269754496757637235

「地球上で先住民族であった「妖怪族」は、ねずみ算式に増えていく「人間族」に住むところを追われ細々と暮らし絶滅寸前」が、原作の設定。
この映画の設定上、こんなシーンは出てこない。
バベルの塔を模した建物が象徴的。

「ゲゲゲの鬼太郎」は子供の頃TVで見ていて、鬼太郎とその仲間たちが毎回事件を解決していく話をうっすらと覚えている。

原作者水木しげる氏の人となりは、彼の妻が書いた「ゲゲゲの女房」で知った。
連続テレビ小説にもなり放送当時、週末にまとめて観ていた気がする。


月並みな感想だが「映画を観て、50年以上前に描かれた原作の凄さを知る」といったところ。


MOH

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