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社長日記(112)マイクラは効果的な教材なのか


プログラミング教育用の教材っていうのは大きく2パターンあるような感じがしている。個人的な教材の分類をまとめておきます。

大きくは ドリル型 と クリエイティブ型 があるという認識です。

1. ドリル型

メリット:

  1. 基礎知識の習得: ドリル型の教材は、基本的なプログラミングの知識や技術を効率的に習得するのに適しています。

  2. 成果の測定: 学習者の進捗や理解度を具体的な課題の完了度合いで測定しやすい。

  3. 自動化されたフィードバック: 課題の正誤判定が自動化されている場合、学習者は即座にフィードバックを受け取ることができる。

デメリット:

  1. 柔軟性の欠如: ドリル型の教材は、ある程度の固定されたカリキュラムに従うため、学習者の興味やニーズに応じて内容を変更するのが難しい。

  2. 創造性の制約: 与えられた課題の枠内での学習が中心となるため、自由な発想や創造性を発揮する機会が限られる。

具体的な例:

  • hour of codeは特定のトピックや技術に関する一連の課題を提供し、学習者がそれを解決することでスキルを習得します。

  • うちで扱っている教材だとマインクラフト、KOOVのジュニアレベルとかはこれに近いイメージです。

2. クリエイティブ型

メリット:

  1. 創造性の育成: 学習者は自らのアイディアや興味に基づいてプロジェクトを作成することができる。

  2. 実践的な学習: 実際のプロジェクトを作成する過程で、プログラミングの知識だけでなく、問題解決やチームワークなどのスキルも習得できる。

  3. コミュニティとの交流: 作成したプロジェクトを共有することで、他の学習者や専門家からのフィードバックを受け取ることができる。

デメリット:

  1. ガイダンスの欠如: 一定の指導やサポートがない場合、学習者は方向性を見失うことがある。

  2. 基礎知識の疎漏: クリエイティブなプロジェクトに没頭するあまり、基本的なプログラミングの知識や技術を十分に習得しない場合がある。

具体的な例:

  • Scratchは、子供たちが自分のアイディアを形にするためのプログラミング環境を提供しています。学習者は自らのゲームやアニメーションを作成し、Scratchコミュニティと共有することができます。

以上のように、ドリル型とクリエイティブ型の教材はそれぞれ異なる特性と利点を持っています。学習者のニーズや目的に応じて、適切な教材を選択することが重要です。

これらの問題の根幹には指導者の問題があると思います。

ドリル型:

メリット:

  1. 明確なカリキュラム: 指導者は事前に定義されたカリキュラムに従って教えることができるため、授業の進行がスムーズです。

  2. 成果の測定: 学習者の進捗や理解度を課題の完了度合いで簡単に評価することができます。

  3. 一貫性: すべての学習者が同じ内容を学ぶため、クラス全体の進行が均一になります。

デメリット:

  1. 個別のニーズへの対応: 学習者の個別の興味やニーズに応じて教材を変更するのが難しい。

  2. 創造性の制約: 指導者は学習者に与えられた課題の枠内での学習を強調するため、学習者の自由な発想や創造性を促進するのが難しい。

クリエイティブ型:

メリット:

  1. 学習者の興味を引きつける: 学習者が自らのアイディアや興味に基づいてプロジェクトを作成することで、モチベーションが高まります。

  2. 柔軟な指導: 指導者は学習者のニーズや興味に応じて教材や指導方法を変更することができます。

  3. 実践的な学習の促進: 学習者は実際のプロジェクトを作成する過程で、プログラミングの知識だけでなく、問題解決やチームワークなどのスキルも習得できます。

デメリット:

  1. ガイダンスの必要性: クリエイティブ型の教材では、学習者が方向性を見失うことがあるため、指導者は適切なガイダンスやサポートを提供する必要があります。

  2. 評価の難しさ: 学習者ごとにプロジェクトやアプローチが異なるため、一貫した評価基準を設定するのが難しい場合があります。

指導者側からの視点:

  • 教えやすさ: ドリル型は明確なカリキュラムと評価基準があるため、指導者としては教えやすいと感じることが多いです。一方、クリエイティブ型は学習者の個別のニーズや興味に応じて指導を変更する柔軟性が求められるため、指導者のスキルや経験によっては教えにくいと感じることもあります。

  • 学習者の成長: クリエイティブ型の教材は、学習者の創造性や問題解決能力を養うため、長期的な学習者の成長を促進する可能性があります。

最終的には、指導者の目的や学習者のニーズに応じて、ドリル型とクリエイティブ型の教材を適切に組み合わせることが、効果的なプログラミング教育を実現する鍵となります。


その中で最近バランスいいなと思うのは
バーチャルKOOV

バーチャルKOOVは、実際の物理的なKOOVブロックを使用せずに、仮想空間上でKOOVの教材を体験できる教育ツールです。このツールは、プログラミングとロボット制御の基本を学ぶための教材として設計されています。

特徴:

  1. 実際の物理的制約のシミュレーション: バーチャルKOOVのフィールド上では、摩擦や重力などの物理的な要因が計算されています。これにより、学習者はセンサーを使用してロボットの動きを制御する必要があり、実際の環境でのロボット制御の挑戦を体験することができます。

  2. 問題解決的活動: バーチャルKOOVの課題は、答えが一つに限られていないため、学習者は様々なアプローチや方法で問題を解決することができます。これにより、学習者は創造的な思考や試行錯誤を通じて、独自の解決策を見つけ出す能力を養うことができます。

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