「【loundraw × BUMP OF CHICKEN】『天体観測』/TOHO animation ミュージックフィルムズ」の映像作品への自己解釈
こちらの作品がエモエモだったので、映像を見て「こうなのかな」と思ったことを書き散らします。すばらしい映像とすばらしい音楽での作品をありがとうございました。
これから先は自己解釈になりますので、これは違うでしょ!など
あるかもしれませんが大目に見てくださると助かります。
映像は何も考えずに一回見てみるだけでも楽しいのでおすすめです。
映像の流れ
おおまかに映像を区別すると、もしこうできていたら、という
「理想」といままで過ごしてきた「現実」のままの2つに大別できます。
映像的には「理想篇」、「現実篇」とすることにします。
またシーンがばらばらに組み合わさってはいますが、
小学生・中学生・高校生(現在)の3つの時系列に分かれます。
理想篇と現実篇
35秒からの「1 早く寝ること」~「6 今を楽しむこと」の1分54秒までは
男の子が後悔していて、こうできていたらよかったと思える「理想」の映像描写となっていて、これらは実際にはなかったことだと思います。
過去への手紙
1早く寝ること
2好き嫌いしないこと
3格好つけないこと
4すなおでいること
5人には優しくすること
6今を楽しむこと
7勇気を出すこと
8おりたたみガサは持っていくこと
9自分に嘘はつかないこと
10後悔してる?
実際にあったこと
実際にあったことは4分14秒からの映像の
・早く寝ない
・好き嫌いする
・格好つける
・すなおじゃない
・人には優しくない
・今を楽しまない
・勇気を出せない
・おりたたみガサは持っていかない
・自分に嘘をつく
・後悔する
これらが実際にあった出来事です。
映像の流れでいうと大まかには「理想篇」➡「現実篇」となります。
おそらく「理想篇」と「現実篇」の描写の境目は1分54秒からだと思います。
過去の手紙通りの描写になっておらず、おりたたみガサではなく懐中電灯を持っていっているのがわかりやすいです。
描写の相関性
過去への手紙、未来への手紙
17秒のところで男の子に送り物が届きます。
・何も書いていないはがき
・地図
・説明文
これらは2分35秒で小学生の頃の男の子が未来の自分に対して手紙を書く
学校行事の際に、今が一番楽しいから書くことがない。
そして余ったはがきを未来の自分に送り、
もし昔の自分に言いたいことがあったら送ってみろ!
という自分自身への挑戦状のつもりで同封したものになります。
「どうせ後悔なんてないだろうけど」の10年前の文面に対し、
「あるさ」と答える今の自分という対比になります。
2分58秒から音楽が途切れ無音になる表現も落差がありますね。
ちなみに冒頭11秒以降の映像から女の子は未来の自分に天体観測をしていた写真を未来の自分に送ったようです。
二人の関係
9秒のシーンで男の子と女の子が天体観測をしているシーンがあります。
おそらく小学生以下の時に二人で天体観測をする仲だったようです。
3分52秒からの描写にも小さい頃の男の子と女の子が天体観測に向かうまでの坂道を二人で登っている過去としての描写があります。
2分1秒のところで男の子が女の子に
「なにがしたい? 今しかできないこと、しようぜ」と問いかけるシーン後
天体観測に向かっているので、昔のように男の子と天体観測をしながら
知らない場所で一人ぼっちになる不安をなくしたかったのかもしれません。
理想と現実
これは先ほどと同じになりますが、
35秒からの「1 早く寝ること」~「6 今を楽しむこと」の1分54秒までが
「理想篇」、4分14秒からの映像が「現実篇」になります。
ただ、4分14秒からの描写は男の子の主観ではなく、男の子の母親もしくは
女の子からみた男の子へと視点が変わります。
後悔もしたけど、変わらないもの
・早く寝ない
・好き嫌いする
・格好つける
・すなおじゃない
・人には優しくない
・今を楽しまない
・勇気を出せない
・おりたたみガサは持っていかない
・自分に嘘をつく
できなかったことばかりで、過去に手紙をだすくらい後悔もしたけど、
女の子との関係は久しぶりだったとしても昔のままで変わらなかった。
過去も変えられないけど、未来は天気予報が外れるくらい何が起こるかわからない。だから今しかできないことをする。
見る人にゆだねられていると思われる部分
女の子の黄色い帽子
・43秒で女の子の黄色い帽子が川の木に引っかかってしまっており、
58秒時の現在の女の子の室内には実際に黄色い帽子があります。
また1分29秒では黄色い帽子を拾った男の子が笑顔で坂を下っています。
学園祭の材料の手渡し
・1分39秒で男の子が女の子に学園祭の材料を手渡ししています。
キャンプファイヤー
・1分43秒では男の子と女の子がキャンプファイヤーでいっしょに踊っています。
理想ではなかったけどやっていたかもしれない
上記の3シーンは「理想篇」の時ですが
・4分16秒では女の子を無視してそのまま坂を下る「現実篇」の男の子
ですが、58秒の現在の女の子の室内に黄色い帽子があることから、
格好はつけてたし、素直じゃなかったかもしれないけど、黄色い帽子をとってきてくれたのかもしれない。
・優しい言い方や渡し方ではなかったかもしれないけど学園祭の材料を渡してくれたのかもしれない。
・今を楽しんでなくて、キャンプファイヤーでいっしょに踊っていなかったかもしれないけど、女の子のほうを気にしてはいた(ちなみに男の子は赤いハチマキで女の子は黄色いハチマキだったので中学の頃は違うクラスの時もあったのかもしれない。違うクラスだったけどなんとなく気にして見たら、
満面の笑顔の女の子が振り返ってくれた。ただ学園祭の時は同じクラスだったのかもしれない)
・勇気は出して自分の気持ちを伝えられなかったかもしれないけど、
いっしょに天体観測に誘っていった。
その他の描写
・高校生の男の子の室内の本が「運と実力」、「タイムリープ」なので、
なにかを変えたかったという気持ちはあったのかもしれません。
・中学生の女の子が海の向こうに転向して知らない場所に一人ぼっちで怖いということ、また12秒時の女の子の室内描写が日本っぽくないので、
中学3年生の女の子の時点で海外の高校に転校する決断があったのではないでしょうか。
でも4分3秒の女の子の表情からは怖さや不安が微塵も感じられず、むしろドヤ気味で気持ちいいです。
・3分50秒の背景と小学生の頃のシーンは男の子時は現在から過去の背景に。逆に女の子の時は過去から現在に背景が移り変わっていきます。
女の子の声を聴いたことで、過去まで一気に想起したあとに、過去が現在に追いついてくるような表現だったのかと思います。
4分12秒では停止している子どもの時の二人と過去への手紙を置き去りにして駆け抜けていく現在の二人がイマを生きていく。
・天体観測の歌詞に出てくるキーワードが映像にちりばめられています。
望遠鏡・天体観測・イマ・手紙・雨・駆け抜けた
個人的には二人が過去でも未来でもなくイマを二人で駆け抜けていくような
関係性が歌詞ともハマっていて特に好きです。
たぶん無音でこの映像が流れていたとしても割と高い割合で
「これBUMPの天体観測じゃん!」って言われると思います。
最後に
loundrawさんもBUMP OF CHICKENさんもどちらも好きな表現者だったので
はじめていろいろ書き散らしましたが、自分のなかで盛り上がりを抑えきれなかったので書き散らしました。
動画を見た方とも「うぉぉぉーーーー!!」
ってなれたらうれしいですね。
#TOHOanimation #アニメ #天体観測 #FLATSTUDIO #BUMPOFCHICKEN
#考察 #解釈