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映画『海辺のエトランゼ』 女性らしい・男性らしいって褒め言葉なの?

絵が綺麗で、キャラが面食いな私好みのイケメンだったのと、好きな声優松岡禎丞さんが出ていることから『海辺のエトランゼ』を見てみました。

これは、男性を愛する青年と彼と出会ったことがきっかけで、男性も愛することができるようになった少年が、愛することについて自分と向き合いながら挑戦していく物語です。

LGBTQについて考えを見直すべきだという動きが近年始まり、センシティブな話題として認識されている同性愛ですが、
そもそも誰が決めたのかもよくわからない性別の概念にとらわれすぎなのが元凶だと私は考えています。

『海辺のエトランゼ』でも、主人公が学生時代に同級生に、「女っぽい」と影で言われ、自分の性が周りから受け入れられないことに愛することの恐怖や悲しみを感じていました。

このシーンを見たら誰だって「同級生、ひどい!」って思いますよね。
でも、この「女っぽい」という言葉よく耳にしたり、褒め言葉として誰かに言っていませんか?
「〇〇ちゃん、女の子らしくて可愛い」
「女子顔負けの可愛さだね」
「筋トレなんて男らしいですね」
などなど。
もちろん言われて嬉しい人もいると思います。
でも、「可愛い」も「筋トレ」も女性・男性だけを象徴する言葉なのでしょうか。
誰でも関係なく、自分が可愛いと思うものを身につけていいし、筋トレだって鍛えたいと思う人がしたらいいんです。
自分は褒めたつもりでいても、
言われた人は、ただ自分が好きでしていただけなのに、「女っぽい・男っぽい」という見えない言葉に制限されていしまいます。

私はこの人を大切にしたい、好きだと感じたことが女性にも男性にもなく、あまり、「好き」という感情やずっと一緒にいたいという気持ちがわかりません。
でもこの映画の二人を見て、相手の家族や大切なものを本人と同じ大きさで大事にできることが「好き」という意味なのかな?と思いました。
だったらそれは男性でも女性でもいいと思いました。
自分が大切にしたいと思える人と一緒にいることに性は重要でしょうか?

恋愛映画はよく見ますが、なぜ主人公が相手の人を好きになったか理解ができないし、いつも「え、なぜこの展開?」、「壁ドンになんの意味があるの?」と思ってしまい、よくわからないまま見終わってしまっていました。

一方で、『海辺のエトランゼ』は好きという気持ちが何を引き起こすのかその原理について理解できる描写でした。
私のように好きがわからない人。LGBTQについて頭ではわかっていてもどうにも理解ができない。という人にはぜひこの映画をみて、「好き」の解釈が少しでも広がればいいなと思います。



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