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漢文の白文をヨム

これは高校生の大学受験のための知識整理を目的としたページです。
★:古文漢文の基本知識に関する掲載一覧は古典読解のための知識確認:目次に戻ってご確認ください。

ここには白文をヨム問題として、例題1~8の全く同じ問題が2回載せてあります。最初のAは選択肢付の問題、2回目のBは選択肢がない問題です。どちらか自分の力に合わせて、下の目次リンクから選んで解答してください。
なお、意図としては、例題1・2は文法でヨム、例題3・4は句法でヨム、例題5・6は対句・対応表現でヨム・例題7・8は文脈でヨムというかたちです。解答は末尾の映像で見てください。

なお、動画を試みにあげてみますが、自分で見ていて眠くなるような代物にすぎません。観る場合には1.25倍速程度で視聴してください。
また、縦で撮って横で編集してしまったため、とても見にくい状態です。悪しからずご了解ください。

A: 次の白文を読もう:選択問題


例題1
盗賊に父と夫を殺された謝小娥という女性が、自分の所に、夢で父と夫が語った犯人示す謎のことばを持って、その意味を知りたいとやってくる。
・毎 来 寺 中、示 我 十 二 字 謎 語。

選択肢
①寺中に毎に来たり、我に十二字の謎語を示す。
②毎に来たる寺中に、我をして十二字の謎語を示さしむ。
③毎に寺中に来たり、我に十二字の謎語を示す。
④寺中に来たる毎に、我と十二字の謎語とを示す。
⑤寺中に来たる毎に、我が十二字の謎語を示す。


例題2

舟が川底の岩に当たって壊れないために「積荷を積み過ぎない」という注意書きが必要。
・当 以 大 字 刻 石 置 駅 前。

選択肢
①以て大字を当てて石を刻して駅前に置くべく、
②大字の石に刻すに当たりて以て駅前に置き、
③当に大字を以て石を駅前に置くを刻すべく、
④当に以て大字を石に刻すべく駅前に置き、
⑤当に大字を以て石に刻して駅前に置くべく、


例題3

例題1の続き。友達から小娥の謎のことばについて相談を受けた男が小娥を呼んで話を聞く。
・令 寺 童 疾 召 小 娥 前 至、詢 訪 其 由。

選択肢
①寺童をして疾く 小娥を召し 前み 至らしめ、其の由を詢ね訪はしむ。
②寺童に令して疾く 小娥を召し 前み 至り、其の由を詢ね訪ふ。
③寺童をして疾く 小娥を召し 前み 至り、其の由を詢ね訪はしむ。
④寺童をして疾く 小娥を召し 前み 至らしめ、其の由を詢ね訪ふ。
⑤寺童 疾く 小娥を召し 前み 至らしめ、其の由を詢ね訪ふ。


例題4

かつて川の浅瀬を山が崩れて舟の通行を害した岩。(第六回P124・6行目
・未 能 悉 去。

選択肢 
①ほんの少しも取り除くことができない。
②だれ一人として取り除こうとはしなかった。
③たちどころに取り除かれるというわけではない。
④今までに取り除けなかったことはない。
⑤すべて取り除くことができたわけではない。

 

例題5
孟子が言う。天下を得るには民の心を得る必要がある。民の心を得るには民のして欲しいことをし、して欲しくないことをしないことだ。
・民 の 仁に 帰するや、猶 水 之 就 下、獣 之 走 壙 也。(※壙=広野)

選択肢
① 猶ほ水之を下に就きて、獣之を壙に走るがごときなり。
② 猶ほ水の下きに就くがごとく、獣の壙に走るなり。
③ 猶ほ水の下きに就きて、獣の壙に走るべきなり。
④ 猶ほ水の下きに就きて、獣の壙に走るがごときなり。
⑤ 猶ほ水の就き下り、獣の壙に走るべきなり。


例題6
昨今では、なかなか杜甫などに学ぶ者がいなくなった。
・幾 廃 而 不 行 。

①幾んど廃れて行かず 
②廃せらるを幾ひて行かず  
③幾んど廃れて行はれず 
④幾ばくか廃れて行はれず。
⑤廃せられて行はざるは幾ばくぞ  

例題7
下の本文を読んで答えよう。生物はみな死を恐れる。人は・・
・当 従 畏 死 之 中、揀 出 不 畏 死 之 理。

選択肢
訓読  
①当に死を畏るるの中に従ふべく、死を畏れざるの理を揀び出だす。
②当に死を畏るるの中に従ひ、死の理を畏れざるを揀び出だすべし。
③当に死を畏るるの中よりも、死の理を畏れざるを揀び出だすべし。
④死を畏るるの中に当て従ひ、死を畏れざるの理を揀び出だす。
⑤当に死を畏るるの中より、死を畏れざるの理を揀び出だすべし。
解釈
①当然死を恐れることの中にも、死を恐れない道理を選び出すべきだ
②当然死を恐れることの中から、死の道理を恐れないすべを探し出すべきだ
③当然死を恐れることよりも、死の道理を恐れないすべを探し出すべきだ
④当然死を恐れる心の内に従って、死を恐れない道理を選び出すべきだ
➄死を恐れる心の動きに従うべく、死の道理を恐れないすべを探し出すべきだ

例題8
下の本文を読んで答えよう。生物はみな死を恐れる。人は・・
・吾 何 畏 焉。

選択肢
訓読
①吾 何をか 畏るる
②吾 何ぞ 焉を畏るるや
③吾 何ぞ 焉を畏れんや
④吾 何ぞ 焉を畏るるか
⑤吾 何を 畏るるか
解釈
①いったい自分は何を恐れているのだろうか。 
②自分は死を恐れたりはしない。
③何と死ぬことの恐ろしいことよ。    
④自分がどうして死を恐れないだろうか。
⑤自分には恐れるものなど何もないのだ。



B:次の白文を読もう:選択肢なし


例題1
盗賊に父と夫を殺された謝小娥という女性が、自分の所に、夢で父と夫が語った犯人示す謎のことばを持って、その意味を知りたいとやってくる。
・毎 来 寺 中、示 我 十 二 字 謎 語。

例題2
舟が川底の岩に当たって壊れないために「積荷を積み過ぎない」という注意書きが必要。
当 以 大 字 刻 石 置 駅 前。

 
例題3
例題1の続き。友達から小娥の謎のことばについて相談を受けた男が小娥を呼んで話を聞く。
・令 寺 童 疾 召 小 娥 前 至、詢 訪 其 由。

 
例題4
かつて川の浅瀬を山が崩れて舟の通行を害した岩。
・未 能 悉 去。

  
例題5
孟子が言う。天下を得るには民の心を得る必要がある。民の心を得るには民のして欲しいことをし、して欲しくないことをしないことだ。
・民 の 仁に 帰するや、猶 水 之 就 下、獣 之 走 壙 也。(※壙=広野)

 
例題6
昨今では、なかなか杜甫などに学ぶ者がいなくなった。
・幾 廃 而 不 行 。

例題7
下の本文を読んで答えよう。生物はみな死を恐れる。人は・・
・当 従 畏 死 之 中、揀 出 不 畏 死 之 理。

例題8
下の本文を読んで答えよう。生物はみな死を恐れる。人は・・
・吾 何 畏 焉。

■ 解答解説


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