カブ旅1-5
スーパーカブで旅に出る。
急がず、焦らず、どこまでものんびりと。
旅にスピードはいらない、いろんなことを見過ごしてしまうから。
いろんなものを見て、いろんなことを感じて、どこまでものんびりと前へ進む。
ゆっくりと、ゆっくりと、大切に、取りこぼさないように。
人生の全ては貴重で、愛おしい。
○
まずは寝床の確保。
テントを張る。僕のテントはドーム型のソロテントだ。サイズはそう大きいものではなく、自分ひとりが寝ればいっぱいだ。
グランドシートの上にとりあえずテントを下ろす。袋から出して、広げる。以前使った後にちゃんと家で干しておいたので、変な匂いはしない。このテントはフライシートの入り口がこじんまりとしたタープになっているので、風向き以外にも太陽の位置を気にしながらテントの向きを決める。これを忘れると夕焼けを一身に浴びて晩御飯を食べることになる。眩しいのは嫌いだ…インナーテントを広げて、ポールを組み立てる。中にゴムが入っているので、ポールはほぼ勝手に一本になってくれる。これをインナーの角に突っ込んで大きくしならせる。初めは折れるんじゃないかとちょっとヒヤヒヤしたほど。これを2本。そしてそのポールにインナーのフックを引っ掛けてぶら下げる。これでもう自立してくれる。慣れれば10分もいらないぐらいかな。大した風はないけども、基本に忠実に四隅にペグを打つ。先日購入したチタンのやつ。微々たるものと言われればそのとおりなのだけども、やっぱり本数が揃うと驚くほど軽い。バイクツーリングでは軽いは正義だ。
さっとフライをかぶせる。四隅はバックルなので固定も簡単。背面と前室用にペグを3本追加。そして、タープのポールにロープを貼って後2本。合計9本のペグで固定完了。
これでテントは完成だ。