カブ旅1-6

スーパーカブで旅に出る。

急がず、焦らず、どこまでものんびりと。
旅にスピードはいらない、いろんなことを見過ごしてしまうから。

いろんなものを見ていろんなことを感じて、どこまでものんびり前へ進む。
ゆっくりと、ゆっくりと、大切に、取りこぼさないように。

人生の全ては貴重で、愛おしい。

    ○

 今日の晩御飯は、晩御飯というかアテだな。そのために軽量化は正義だ、などと言いながら、ダッチオーブンを持ってきた。小さいものとはいえそれなりの重量だ。でもこいつにしか出来ないのが、豚バラブロックだ。豚バラを半分に切って、全面に切り目を入れる。マジックソルトをすり込む。これはそのまま少し寝かしておく。
 その間にご飯の準備を。メスティンに米を1合、これも寝かせるのが大事。30分ほど水に浸す。
 待ち時間にウイスキーを1杯。今日はスコッチウイスキーのバランタインを頂く。ふぅ、ごくりと飲んで、意外と疲れていたことに気づく。しかし、食事はしないと回復もできない。
 焚き火台に炭を起こす。着火に方法にはこだわっていない。バーナーに火をつけ、炭を直接熾す。
 そして、まずは調味料の染み込んだ豚バラの表面すべてを焼く。1面2分ぐらい。イメージとしては肉の旨味を中に閉じ込める感じだ。何も逃さないという思いで丹念にひっくり返す。表面がカリッと焼けたら、ロストルを入れて気長に焼く。これも「焼く」でいいんだよな。ダッチオーブンはあくまでオーブンなのだ。鉄板の熱で直接焼くだけではない。ただし、これは少々時間がかかる。蓋にも炭を乗せて、しばらく放っておくだけだけど。
 さて、次はご飯。おかずががっつり豚バラなので、単に白ごはんでもいいのだけれども、今日は濃い目をぶつけようと思うので、サバ缶をご飯に入れる。準備は簡単。浸した米の上にさばの味噌煮の缶詰をほぐして入れるだけだ。
 米だけなら固形燃料1つで大丈夫なのだけれども、サバ缶を入れている関係上、一旦ガスのバーナーで沸騰まで持っていってから固形燃料に切り替えることにする。
 後はぼーっと待つ。

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