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農水省が煎茶から抹茶へ生産転換

◉ちょっと前の記事ですが、個人的には興味深かったので。農林水産省が2025年以降のお茶の生産に関して、煎茶よりも抹茶の増産を促す方針 だそうで。中国で生まれた、茶を飲む喫茶の風習は、日本にも仏教と同時に伝えられてきた面があり。当初は 抹茶が主流だったのですが、現在は煎茶が主流に。でも抹茶味というのは、世界的に評価されているようで。

【【独自】抹茶へ生産転換、輸出強化 農水省方針、海外でラテ人気】共同通信社

 農林水産省が2025年度以降の茶の生産に関し、一般的な「煎茶」などから抹茶の原料となる「てん茶」への転換を農家に促す方向で検討していることが3日分かった。今春に見直す基本方針に盛り込む。海外で抹茶を使ったラテやスイーツが人気で、輸出を強化できると見込んだ。国内では急須などで入れる茶葉の消費量が減少し、価格も低迷していることから、農家の経営を支えるために調整を進める。
(中略)
 茶の輸出額は23年に過去最高の292億円となり、15年前から約9倍に増加。抹茶を含む粉末状が伸びたためで、農水省は欧米での日本食普及や健康志向の高まりが追い風になったとみる。

https://nordot.app/1247802469524193754?c=39550187727945729

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。


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■意外に人気の抹茶味■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。輸出産業としての抹茶は、いろいろと可能性があるわけで。日本人も、抹茶アイスクリームや抹茶チョコレートなど、抹茶味自体は大好きなんですよね。茶道と結びついて、抹茶自体は妙に高級なイメージがついてしまい、庶民はお手軽な煎茶を好むようになり。煎茶は煎茶で、玉露が生み出されたりで、茶葉の改良と、淹れ方もほうじ茶など工夫され、独自の文化を形成した面がありますが。抹茶自体は、外国人にも受けが良いようで。海外からの観光客も、抹茶味が受けているようで。

コーヒー文化というのは、ある意味で仕事の前に飲んで、テンションを高める文化ですが。お茶というのは逆に、仕事で疲れたときに飲む、リラックスの文化なんですよね。カフェインという成分は同じなんですが、そこが西洋と東洋の文化の違いで。お茶というのは、イギリスの紅茶文化もありますが、基本は東洋の文化であり、近年はアメリカでも、お茶のペットボトルが好調ですし。その中でも、抹茶は高級というイメージが有るようで。実際、抹茶は葉緑素やビタミンも含み、ヘルシーな部分もありますね。冬場のモンゴ高原などは、ビタミンが不足するために馬乳酒が発達し、それでも足りない分は茶葉を中国人から購入し、ビタミンを補給していたとか。

■ビジネスチャンス?■

で、ビジネスチャンスと見ての、農林水産省の動きなんでしょうけれども。お役人が動くというのは、ちょっと不安が先立ちますね。どんなに優秀でも官僚は官僚、秀才ではあっても時代の変化を読み、先手を打つのは苦手な人達ですからね。あっという間に中国が抹茶の大量生産をし、本家の強みを活かしてブランディングに成功し、市場を奪われて、かえって農家が困窮する未来が、よぎってしまいます。そうでなくても、農林水産省は漁業とか悪手を打ちまくる印象があり。個人的には、農業部門への大手企業の参入という形で、農業の集約化と機械化、効率化は賛成なんですけどね。

 一方、国内は農家の高齢化や担い手不足で23年の生産量が15年前から2割以上減った。総務省によると、この間、1世帯(2人以上)当たりの緑茶の年間支出額も4割近く低下した。

農林水産業は、後継者不足は否めず。単純に収入だけなら、儲かるジャンルもあるのですが、どうにもイメージが悪いんですよね。でも、電力会社などが陸上養殖業に参入したりと、世間的にイメージの良い大手企業が、農業部門を持つことで、結果的に人手不足が効率化でかなりの部分を、解消できると期待しています。もちろん、大規模農業ではアメリカや中国にはかないませんから、日本は果物系のように、高級路線を目指すべきで。幸い、日本のバイオテクノロジーはまだまだ世界的にはレベルが高く、高級品の開発に注力すべきでしょう。外国人の好みに合わせた、欧米向け茶葉の開発があってもいいと思いますし。


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