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半導体レーザー核融合に中村修二氏が挑戦

◉青色発光ダイオードの発明で、ノーベル物理学賞を受賞した中村修二博士なんですが、核融合にも興味を持たれて、スタートアップでベンチャー企業を立ち上げたようです。ダイオードと核融合では、ずいぶん畑違いのような気がするのですが、レーザー核融合絡みとなると、話が違ってきますね。半導体レーザーによる核融合ならば、むしろ世界トップクラスの専門家として、早稲田大学ベンチャーズ(WUV)ジェネラル・パートナーの太田裕朗氏らが共同創業者となり、スタートアップ設立とのこと。

【中村修二氏が核融合に挑戦、軽水素とホウ素で逆転狙う】日経クロステック

 青色発光ダイオード(LED)の発明でノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が、核融合に挑戦する。同氏らは2022年11月、核融合スタートアップ米Blue Laser Fusion(ブルー・レーザー・フュージョン、BLF)を設立した。独自のレーザー技術を強みに、レーザー核融合で世界初となる商用化を目指す。発電能力を持つレーザー核融合実証炉を早ければ2030年ごろに稼働させる計画だ。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/08282/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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見出しの、軽水素とホウ素で逆転を狙う……というのは、有料部分の記事なので、別の記事から情報を。核融合科学研究所の研究で、プラズマを磁場で閉じ込めた中で、軽水素とホウ素の核融合反応を、世界で初めて実証しています。中村氏の核融合炉は、コレの研究成果をベースにしつつ、レーザー核融合と組み合わせていこうという考え。アメリカの国立研究所では、二度目の核融合に成功するなど、レーザー核融合は一躍、時代の先端に。実績のある方法の、組み合わせですね。

【先進的核融合燃料を使った核融合反応の実証】核融合科学研究所

 核融合科学研究所の小川国大准教授、大舘暁教授らと米国・TAE Technologies社*1のR. M. マギー博士、田島俊樹博士らの研究グループは、核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)において、磁場で閉じ込めたプラズマ中での軽水素とホウ素11*2の核融合反応を世界で初めて実証しました。軽水素とホウ素11の核融合反応*3は、核融合燃料の第1候補である水素同位体燃料と比べて極めて高い温度のプラズマが必要で難しいと考えられていますが、高エネルギーのビームを使うことで実現の可能性があります。高エネルギーヘリウムを生成する反応では放射線である中性子を生成しません。よりクリーンな核融合炉の構想が可能であることから、軽水素とホウ素11は先進的核融合燃料と呼ばれています。今回の成果は、先進的核融合燃料を使った核融合炉の実現に向けた大きな第一歩です。

https://www.nifs.ac.jp/news/researches/230309-01.html

核融合科学研究所は国立の研究機関で、この研究はNature Communications に掲載された内容ですし。これに、中村氏の半導体レーザーを用いるのでしょう。なんとも、学際的というか。夢の発電方法である核融合発電ですが。ここに来て、永遠の30年が5年とか10年ぐらいのスパンでの、商用実証炉や商用炉の可能性も言われ出しました。個人的には、やはり30年はかかると思っていますが、それでもこういう夢が広がる研究には、期待したいですねぇ。生きてるウチに商用炉を観てみたいもんです。

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