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アオサ海苔の陸上養殖試験をマルコメが開始

◉マルコメが、味噌汁の具として東日本から関西で人気のアオサ海苔の、陸上養殖に成功したそうです。マルコメ味噌は九州でも売っているのですが、九州や 山口、四国の一部は大分の味噌メーカーであるフジジンやフンドーキンがシェアが大きいため、子供の頃はCMとか知らなかったです。漫画などで、丸坊主の男の子をマルコメと呼ぶ 意味がよく分かりませんでした。でも 全国的には味噌メーカーとして、トップクラスですからね。こんな研究も、されていたんですね。

【みそ汁の具材として世界初となるあおさの陸上養殖試験設備を愛媛県西予市に開設、2024年9月より出荷予定。】PRTIMES

マルコメ株式会社(本社:長野市、代表取締役社長:青木時男)は、愛媛県西予市に開設した当社の養殖試験設備で徳島文理大学(本部:徳島県徳島市)協力の下、あおさ(ヒトエグサ)の陸上養殖を開始。製品は2024年9月より出荷予定。みそ汁の具材としては世界初となる本プロジェクトは、2024年6月21日(金)テレビ東京系「ガイアの夜明け」で紹介されました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000135535.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、味噌汁のイラストです。美味しそうですね。

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■アオサとヒトエグサ■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。アオサ、漢字で書くと「石蓴」なんですが。日本全国と朝鮮半島で採れる、海藻の仲間。九州でもけっこう穏やかな波の地域で見かけますが、やはり北海道など東日本の冷たい海のほうが向いているようですね。原産地はどうも日本らしく、タンカーや商船のバラスト水に胞子が紛れ込み、欧州やアメリカ、オーストラリアなどでも繁殖し、問題になっているようですね。日本人だと、食べればいいじゃんと思うのですが、海外はほとんど海藻を食べる食文化がないようで。ワカメや昆布を消化する腸内細菌も、日本人以外は、あまり持っていないようです。

あおさ(ヒトエグサ)は、みそ汁の具材としても人気が高く需要も年々伸びています。一方、温暖化による海水温の上昇などで海藻類全般の収穫量は減少が続いています。あおさの供給不安を解消するとともに、海洋資源の持続的な活用を目指して、陸上養殖による藻場の創出に着目しました。自社生産を模索していた2017年、藻類の成長因子の研究で世界で初めてあおさの陸上養殖技術を開発した徳島文理大学の山本博文教授とメディアを通じて知り合うことができ、技術指導を仰いできました。

九州ではそんなに食べる印象がなく、乾燥わかめの味噌汁とかが多かったですね。上京したら、アオサの味噌汁とかよく出てきて。東京の赤味噌に合う感じで、美味しいですね。アオサ自身も、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、健康にもよいですし。牡蠣を食べるよりも、安くてすみますしね。ただ、関西のヒトエグサが見た目がよく似ており、東京でアオサとして売られているのも、ヒトエグサが多いようですね。一口にアオサと言っても、成熟しない性質を持つ不稔アオサと、稔性のアオサが存在しているようで。だから、富栄養化した海ではどんどん成長して、一面が緑色になってしまうようですが。

■陸上養殖で通年生産■

このnoteでは、サーモンやフグ、ウニなどの陸上養殖の話題を、ちぃちょい取り上げます。自分自身が地方出身者で、故郷では養殖が盛んな土地柄だったので、やはり気になるんですよね。陸上養殖の強みは、やはり病原菌とか寄生虫などの危険性を、最初から排除して飼育できること。また、環境をコントロールできるので、通年で養殖できる点ですね。まぁ、ここらへんは季節感が無くなると、怒る人もいますが。江戸時代だって、初物を江戸っ子はありがたがるので、促成栽培や温室栽培に近い技術が研究され、確立されていましたから。しょせん、人間の欲望の前には風情や情緒は敗れるものですから。

あおさは高い海水温に弱いため、海面養殖では主に寒い時期に収穫されますが、陸上では通年収穫も可能です。単位面積あたりの収量も海面養殖と比べて多く、期間も短いなどメリットの多い技術です。今後も段階的に増設、2027年度までに年間収穫量14トンを目指しています。陸上養殖の技術を通じて、あおさ(ヒトエグサ)のみならず、他の藻類の持続的な利用実現、藻場の再生に向けた取り組みの一助となる可能性を探っていきます。

自分がガキの頃は、地球は人口爆発で滅びる、というイメージがあったんですが。『デビルマン』や『ガンダム』や『コンドールマン』などは、その世相を投影しています。現実には、九州の人口って、東京都より少ないぐらいで。土地は余っているんですよね。少子高齢化で、耕作放棄地も増え。ベースロード電源になり得ない太陽光発電のパネルを敷き詰めるぐらいなら、陸上養殖の施設を誘致したほうが、よほど良いですね。

■アオサでバイオマス■

徳島文理大学薬学部生薬研究所の、山本博文教授の言葉も、転載しておきますね。アオサ自体はやはり、海水温が高いと成長が鈍ったり止まったりするようですが、今回のアオサは高い海水温度でも成長するタイプで、夏場でも収穫が可能になるようですね。不稔性アオサは成長がとても早く、成熟しないで成長を続けるので、北海道道などでは養殖ウニの餌として、利用されているようで。昆布は高級食材になるので、アオサで代用と。つまり、このアオサの陸上養殖技術はウニの養殖にも応用できる、ということですね。アオサ養殖とウニの陸上養殖場を、隣接させれば一石二鳥かもしれませんね。

「あおさのり」の生育過程で必要な成長促進因子サルーシン(海洋バクテリアが産生する極微量成分)を人工合成※することに成功、世界初の「あおさのり」陸上養殖が実現しました。この研究に強い関心を寄せたマルコメさんから打診され、技術面でのアドバイスを行ってきました。通常、あおさは海水温が20度より高くなると生育できません。そこで、海水温の高い夏にも養殖できるよう、日本中を探して高温耐性株(熱に強いあおさ株)を見つけました。

人口減で苦しむ漁村とか、アオサの陸上養殖を上手く副業にできれば、利益率は上がるかもですね。またアオサは成長が早いため、海中の窒素やリンなどを吸収し、海の富栄養化をクリーンにする役割があるのですが、これを利用してさらにバイオマスとしても期待されているとか。以前から、世界6位の広大な排他的経済水域を利用して養殖し、ホンダワラをバイオマスのエネルギー源にしようという話がありましたが。成長が早いアオサもまた、大規模な洋上ユニットで生産し、バイオマスにする。夢があっていいですね。今後も、こういう話題を取り上げたいです。


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