アオサ海苔の陸上養殖試験をマルコメが開始
◉マルコメが、味噌汁の具として東日本から関西で人気のアオサ海苔の、陸上養殖に成功したそうです。マルコメ味噌は九州でも売っているのですが、九州や 山口、四国の一部は大分の味噌メーカーであるフジジンやフンドーキンがシェアが大きいため、子供の頃はCMとか知らなかったです。漫画などで、丸坊主の男の子をマルコメと呼ぶ 意味がよく分かりませんでした。でも 全国的には味噌メーカーとして、トップクラスですからね。こんな研究も、されていたんですね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、味噌汁のイラストです。美味しそうですね。
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■アオサとヒトエグサ■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。アオサ、漢字で書くと「石蓴」なんですが。日本全国と朝鮮半島で採れる、海藻の仲間。九州でもけっこう穏やかな波の地域で見かけますが、やはり北海道など東日本の冷たい海のほうが向いているようですね。原産地はどうも日本らしく、タンカーや商船のバラスト水に胞子が紛れ込み、欧州やアメリカ、オーストラリアなどでも繁殖し、問題になっているようですね。日本人だと、食べればいいじゃんと思うのですが、海外はほとんど海藻を食べる食文化がないようで。ワカメや昆布を消化する腸内細菌も、日本人以外は、あまり持っていないようです。
九州ではそんなに食べる印象がなく、乾燥わかめの味噌汁とかが多かったですね。上京したら、アオサの味噌汁とかよく出てきて。東京の赤味噌に合う感じで、美味しいですね。アオサ自身も、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、健康にもよいですし。牡蠣を食べるよりも、安くてすみますしね。ただ、関西のヒトエグサが見た目がよく似ており、東京でアオサとして売られているのも、ヒトエグサが多いようですね。一口にアオサと言っても、成熟しない性質を持つ不稔アオサと、稔性のアオサが存在しているようで。だから、富栄養化した海ではどんどん成長して、一面が緑色になってしまうようですが。
■陸上養殖で通年生産■
このnoteでは、サーモンやフグ、ウニなどの陸上養殖の話題を、ちぃちょい取り上げます。自分自身が地方出身者で、故郷では養殖が盛んな土地柄だったので、やはり気になるんですよね。陸上養殖の強みは、やはり病原菌とか寄生虫などの危険性を、最初から排除して飼育できること。また、環境をコントロールできるので、通年で養殖できる点ですね。まぁ、ここらへんは季節感が無くなると、怒る人もいますが。江戸時代だって、初物を江戸っ子はありがたがるので、促成栽培や温室栽培に近い技術が研究され、確立されていましたから。しょせん、人間の欲望の前には風情や情緒は敗れるものですから。
自分がガキの頃は、地球は人口爆発で滅びる、というイメージがあったんですが。『デビルマン』や『ガンダム』や『コンドールマン』などは、その世相を投影しています。現実には、九州の人口って、東京都より少ないぐらいで。土地は余っているんですよね。少子高齢化で、耕作放棄地も増え。ベースロード電源になり得ない太陽光発電のパネルを敷き詰めるぐらいなら、陸上養殖の施設を誘致したほうが、よほど良いですね。
■アオサでバイオマス■
徳島文理大学薬学部生薬研究所の、山本博文教授の言葉も、転載しておきますね。アオサ自体はやはり、海水温が高いと成長が鈍ったり止まったりするようですが、今回のアオサは高い海水温度でも成長するタイプで、夏場でも収穫が可能になるようですね。不稔性アオサは成長がとても早く、成熟しないで成長を続けるので、北海道道などでは養殖ウニの餌として、利用されているようで。昆布は高級食材になるので、アオサで代用と。つまり、このアオサの陸上養殖技術はウニの養殖にも応用できる、ということですね。アオサ養殖とウニの陸上養殖場を、隣接させれば一石二鳥かもしれませんね。
人口減で苦しむ漁村とか、アオサの陸上養殖を上手く副業にできれば、利益率は上がるかもですね。またアオサは成長が早いため、海中の窒素やリンなどを吸収し、海の富栄養化をクリーンにする役割があるのですが、これを利用してさらにバイオマスとしても期待されているとか。以前から、世界6位の広大な排他的経済水域を利用して養殖し、ホンダワラをバイオマスのエネルギー源にしようという話がありましたが。成長が早いアオサもまた、大規模な洋上ユニットで生産し、バイオマスにする。夢があっていいですね。今後も、こういう話題を取り上げたいです。
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