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米国立研究所が核融合点火に再び成功

◉昨年12月に、投入した以上のエネルギーの発生が確認され、核融合反応が確かめられたアメリカのローレンスリバモア国立研究所ですが。その後、続報がなかったのですが、どうやら春と夏に実験は繰り返していたのですが、核融合には至っていなかったようです。どうも、まだまだ安定した 再現性はない、ということですね。しかし、二度目の成功ということで。二歩目の前進ですね。

【米国立研究所、「核融合点火」に再び成功-投入上回るエネルギー生成】Bloomberg

核融合反応で投入を上回るエネルギー生成に昨年成功した米ローレンスリバモア国立研究所は、7月30日の実験で再びこの「核融合点火」に成功した。同研究所は昨年12月5日に初めて「点火」に成功後、今年春と夏にも実験を繰り返したが達成できていなかった。

  再度の実験成功によって、温室効果ガスを排出することのないふんだんなエネルギー源として核融合を活用することに世界が一歩近づいた可能性がある。ただ、それが将来的に実現するとしても、何年も先の未来である公算が大きい。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-07/RYZQICT1UM0W01

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、北風と太陽のイラストですね。シンプルなのにオリジナリティがあって、良いですね~。

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あくまでも、研究施設内での実験成功であって、商用実証炉を経ての実用炉までは、まだまだ 超えて行かないといけないハードルはあるのですが。2回の失敗と2回目の成功。これ自体は、実験データの蓄積という点から言えば、失敗ではなく大きな成功と言えるわけで。成功した時のデータと失敗した時のデータを比較することによって、失敗の原因を特定し、成功の確率を高める。科学とはそういうものですから。失敗は成功のマザー。

日本の大阪大学も、核融合の研究が進んでいる研究機関ですが。この再現性の低さを研究する方面で、動いているようですし。アメリカは潤沢な研究費と、ノーベル賞金の学者たちを動員し、大きな部分で突破していき。日本や他の研究所はその成果とは別の部分で、幅広く 研究して補っていく。その先に夢の発電方法である核融合発電の実現があるのですから。一人の天才が時代を切り開くわけではないですからね。各国の成果にも期待です。

ただ、何度も書いていますが、核融合発電はまだまだ30年先の事実だとは思っています。現実的には、第四世代原子炉である高温ガス炉の商用炉稼働が2029年の予定。核融合発電げ現実になっても、けっきょくは水力や火力と行った昔ながらの発電方法は、100年レベルで発電方法の大事な柱であり続けるでしょう。第4世代原子炉の研究は、他にも何種類も研究されていて、そういうのが核融合発電前のつなぎになりうるわけで。そのスパンは、たぶん50年とか100年のスパンでしょう。

このnoteでは何度も書いていることですけれど、水素燃焼やアンモニア混焼とか、石炭の液化とか、そういう技術もやっぱり並行して研究していく。緑の革命とかも、思わぬところから突破口が開いたりして、研究ってのは、思った通りには行かないわけです。だから、オール・インするのではなく、多様な可能性に少しずつベットし、可能性が高まったら研究費を集中させていくものかと。そうやって、意外なところから意外な解決方法が、見えたりしますからね。エネルギー問題は、長丁場で見ていきたいですね。

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