トヨタ労組の動向にピリピリの朝日新聞
◉朝日新聞とか、大手全国紙が文学青年崩れのような情緒的な記事を書くとき、だいたいにおいて感情論が全面に出がちですね。ほぼ二日おきに、全トヨタ労働組合連合会の動向を伝えていますね。でも、それぐらい朝日新聞にとっては、ショックだったんでしょうね。リベラル系王国であった愛知県が陥落したら、それは全国に波及する可能性があるわけで。
【トヨタ労組、組織内候補断念の裏側 労使協調の「ステップ」だった】朝日新聞
「青天のへきれき」
「寝耳に水だ」
トヨタ自動車労働組合が、衆院解散の日に公表した組織内候補、古本伸一郎氏(無所属、愛知11区)の立候補取りやめ。愛知県の旧民主勢力は、労組の力を原動力に「民主王国」を築き上げてきた。19日公示の衆院選はどうなるのか。
ヘッダーのイラストはnoteのフォトギャラリーより、尾張府と三河県のイラストです。
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■野党の自滅が原因?■
社民党の支持母体だった自治労。立憲民主党の支持母体だった連合。そして、愛知県のリベラル王国を支えていた全トヨタ労連。リベラルの牙城だった部分が、切り崩される。……いや、切り崩されるというのは、不適切ですね。野党の迷走に呆れて、自発的に距離を置きだしているのですから。労組の内部候補が出馬せずというのは、組合員の自主的な自由投票で、組合の軛が無くなるということ。
ある意味で、このような労組の革新系政党離れは、左派系の朝日新聞としても経営方針を揺るがす動き。いやまぁ、朝日新聞の経営陣はとっくに、右旋回していますけどね。だから、一律165万円の給与カットで、労組の副会長が自殺。そういう意味では、朝日新聞さえ労組がかつての力は無く。いわんや、民主党政権の円高放置でダメージを負い、安倍政権の政策で恩恵を受けたトヨタ自動車の従業員は……。
■野党の体たらくを批判■
自分は、2日前のこちらの朝日新聞の記事に、気になる部分を見つけました。朝日新聞としては、本当は全トヨタ労連を裏切り者とか野党共闘に水を差すと、批判したいけれど。それでは労働者を敵に回すし、小選挙区制の批判に巧妙に混ぜる形で、野党批判を混ぜてきましたね。苦肉の策といえば苦肉の策ですが、こういう意見が出るようになったのは、朝日新聞の右旋回も順調、ということで。
【トヨタ労組、50年来の組織内候補に突然の幕引き 地元が感じた異変】朝日新聞
トヨタ労組出身で無所属の古本伸一郎前衆院議員(愛知11区、当選6回)が14日夕、愛知県豊田市で急きょ記者会見を開き、19日公示の衆院選に立候補しないと表明した。
(中略)
古本氏は、同労組の組織内議員として6期18年務めた。会見で「2012年に民主党が下野してからは与野党の対立だけが目立ち、政権交代だけが目的化する政治に仲間を巻き込んだ」と述べ、1人しか当選しない小選挙区制に疑問を投げかけた。
「2012年に民主党が下野してからは与野党の対立だけが目立ち、政権交代だけが目的化する政治に仲間を巻き込んだ」と。まさに、手段が目的化して、訳が解らん状態になったのが、現在の野党です。もう、日米安保は賛成なんだか反対なんだか、意味不明の支離滅裂。基軸に起きつつ辺野古基地移転は棚上げとか、できるわけないでしょうに。経済政策もほったらかしで、「夫婦別姓実現!」では。
■右旋回を目論む朝日新聞?■
朝日新聞OBで、古巣の問題点を舌鋒鋭く斬り込んだ稲垣武氏は生前、朝日新聞は実売で600万部を割り込んだら右旋回を始める、と予言していました。事実、植村隆記者が2014年(平成26年)3月、朝日新聞を早期退職した途端に、慰安婦問題の間違いを認めました。実はあの頃が、右旋回の始まりだと自分は思っています。2019年の給与165万円の一律カットとか、2020年の希望退職者100人募集とか、連続しています。
かつては860万部あった朝日新聞の部数も、2013年は公称762万部、植村隆記者が退職した頃には752万部、2015年は709万部、2016年は670万部、2017年は641万部と、ガタガタの右肩下がり。2020年は516万部といっていますが、2018年段階で実売400万部を割ったとも、新潮社などに指摘されていました。押し紙の30%を差し引くと、実売350万部説も。今度の衆院選、野党大敗が見えたら戦前の如く、右旋回する可能性は高いでしょう。
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