核融合炉の産業化に政府が本腰?
◉核融合ネタ、備忘録も兼ねて簡単に。福島第一原発事故の結果、日本の原子力研究はいろんな部分で歪みが出ましたからね。茨城県大洗の高温工学試験研究炉(HTTR)は、当時世界最高の高熱を実現していたのに、10年もストップして、その間に中国の高温ガス炉は商用実証路が昨年臨界に。核融合研究はそれでも、国際的な研究なので表立った反対運動には晒せませんでしたが。個人的には未来の技術として、長い目で期待はしているので、こういう動きはホッとしますね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、広島の夏の空、です。
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ただ個人的には、どこまで産業化ができるのか、わからんというのが本音です。自分が小学生の頃には、30年後には実現すると言われ、未だにですからね。永遠の30年。石油の枯渇とどっちが早いんだよって話ですが。それでも、確実に進歩していますし、あんがい核融合の研究よりも、その過程で生み出される科学的知見が大事だったりします。錬金術師が磁器の製法を発見し、それでマイセンのようなブランドが生まれたように。錬金術は実現しなくても、周辺が富を埋めばいいという。
現実問題、核融合が実現しても、水力・火力・原子力発電は消えずに、残っていくでしょう。ある意味でセーフティとして、発電方法は分散させておく必要がありますからね。そもそも、核融合発電ができても、運用できるのはG7のようなレベルの国でしょうから。現状、他の発電方法とかも研究し続けるのが大事。あんがい、アンモニアと混焼する火力発電が、有効だったりして。それこそ、高温ガス炉で石炭液化して、それを燃焼したほうが安くついたりして。
自分などは、核融合発電ができたら、実はエネルギーの供給よりも、海水の淡水化に使われるんじゃないかと思っています。砂漠の緑化ひとつとっても、真水は貴重な財産。砂漠化が進んでる地域とかに、核融合で生み出した淡水をパイプラインで供給し、将来的には水が石油みたいな戦略物資になったりして。人類の歴史を見ると、何か大きな課題が克服されたら、次の課題が生まれ、争いの種になりの繰り返しですからね。夢の技術ですが、それで千年王国がやってくるとは思わず、冷静に期待しましょう。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ