恐竜絶滅の隕石は2個あった?
◉恐竜というのは、かつては大繁栄しながら絶滅してしまった生物ということで、ある種のロマンを感じさせる存在なんですよね。こんなに巨大な生物が、太古には地球上を闊歩していたのかという、驚き。その絶滅説も、多種多様にあるのですが。現在の主流は隕石衝突による絶滅説。でもここに新たな説が加わったようです。それが隕石2個衝突説。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、恐竜フィギュアを用いた写真です。
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■氷河期説から隕石衝突説■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。自分が小学生の頃は、恐竜の絶滅説は氷河期説が有力でしたね。温暖 だったら地球の気候が変動し、氷河期がやってきて、変温動物であった恐竜は寒さに耐えられずに絶滅してしまった……という説。ところが、当時かなり寒い地域からも恐竜化石が発見されるようになり、さらに恐竜温血説も出てきて。各地で、不毛恐竜の発見も相次ぎ。そこで出てきたのが、巨大隕石衝突による大規模な環境変化による、恐竜絶滅説。
実際に、メキシコのユカタン半島沖の海底に巨大なクレーターの存在が発見され。様々な研究の結果、白亜紀末期に直径10〜15キロメートルと推定される小惑星が衝突し、チクシュルーブ・クレーターと命名された巨大クレーターが形成されたというのが、現在では定説になっています。この衝突で大気中に撒き散らされたイリジウムの地層など、世界各地で観察されていますからね。一個の巨大隕石によって、大繁栄していた生物種が絶滅する。一神教の最後の審判のイメージにも合致して、この説は大いに受け入れられています。
■彗星の木星衝突から類推■
ところが、隕石は実は一つではなかったというのが、今回の新説。中米のユカタン半島とは大きく異なる、西アフリカ・ギニア沖の海底に、クレーターが発見されたとのこと。ギニアと言えば昭和のおじさんとしては、オースマン・サンコンさんを咄嗟に思い出しますが。日本を中心とした世界地図を見慣れていると、アフリカとアメリカ大陸は遠いイメージがありますが。実際は、大西洋を挟んだ向かい側の位置ですから、その可能性はありますね。
1994年、木星にシューメーカー・レヴィ第9彗星が衝突したことがありました。同彗星は、木星の重力によって分裂し、複数の衝突が起きたんですよね。地球に衝突した隕石も、元の大きさはもっと大きく、でも地球の重力に引っ張られるうちに何個かに分裂し、小さなものは大気との摩擦熱で燃え尽き、でも燃え尽きなかった隕石がいくつか、地球に衝突した可能性は高そうです。ひょっとしたら、もうあと1〜2個、隕石の衝突による巨大クレーターが発見されるかもしれませんね。
■ナディール・クレーター■
ギニア沖のナディール・クレーターの直径は、8.5キロメートルとのこと。米国アリゾナ州にある有名なバリンジャー・クレーターが、直径約1.2キロメートルですから、かなりの大きさですね。
ちなみに、我が故郷のシンボル桜島が、東西12.2キロメートル南北9.5キロメートルですから、あの大きさに近いクレーターということ。鴨池港から垂水港への、錦江湾横断のフェリーが15キロほどですからね。ううむ、大きい。
もうひとつのシンボル池田湖の直径が約3.5キロですからね。ちなみに秋田県の田沢湖が直径約6.0キロ、十和田湖が直径約8.5〜11キロメートルぐらいです。アメリカのオレゴン州にあるクレータ湖は、短径8.0キロメートル・長径9.7キロメートルのカルデラ湖ですから、ほぼクレーター湖以上十和田湖以下ぐらいの、イメージですかね。
ひょっとすると この2つのクレーターの中間位置に、第三のクレーターがあったりして。前述したシューメーカー・レヴィ第9彗星が、いくつも直線上に衝突根を残したように、チクシュルーブ・クレーターとナディール・クレーターを結んだ線上に、あるいはその延長線上に、さらなるクレーターが発見されるかもしれませんね。分裂した複数の隕石による波状攻撃によって、恐竜が絶滅したとしたら。これまたイメージが変わっていきますね。これまた、歴史探偵の如きロマン。
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