浜岡原発再稼働の〝壁〟
◉浜岡原子力発電所、再稼働に向けて防波堤を6メートルほど嵩上げする必要があるようで。これはある意味で、原子力規制委員会の最後の嫌がらせに近い部分があり。最後のハードル、まさに壁。壁を越えるために、巨大な壁のような防波堤を、作る必要があるわけです。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、かすかに見える浜岡原発の写真です。
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■反原発派の嘘と無知■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。反原発派の、ナントカの一つ覚えに、福島第一原発事故が、地震による炉心部損傷であったかのように、言い募るというワンパターン芸があります。実際には、津波による外部電源が喪失し、このために原子炉が冷却ができなくなり、高温になった水が水蒸気になり、料被覆管のジルコニウム合金(ジルカロイ)が水蒸気と反応して水素が発生し、これが酸素と反応して爆発する水素爆発に至った訳です。この水素爆発を、水素爆弾の核融合と誤解している方もいて、科学的な教育ってつくづく大事だなと思う次第です。
鹿児島県の桜島の爆発も、水素爆発にちょっと似ていて、マグマ水蒸気爆発と呼ばれます。マグマ水蒸気爆発とは、マグマが地下水や海水などの水と接触することで大量の水蒸気が発生し、爆発的な噴火現象が起こること。小学校の理科でやったことですが、水は液体から気体になると、体積が約1700倍に増加します。桜島の噴火の噴煙とか、ただのマグマ水蒸気爆発でも普通に数千メートルに達します。下の写真は、2013年08月18日の5000メートル級の大爆発です。
2020年6月4日の噴火では、噴煙の高度は海抜約8910~10630メートル(火口上なら約7850~9570メートル)と、気象レーダーの観測結果から推定されています。広島での原爆投下後のきのこ雲の高さは約9000メートル、桜島の爆発でも、それぐらい行くのです。ちなみに、福島第一原発3号機の噴煙は約270メートル。核爆発であろうはずもなく。福島第一原発事故で、きのこ雲形の噴煙が上がったのを核爆発と思い込んだ人、ちとナイーブです。コチラで爆発の様子を確認しましょう。
■原発は地震に弱い?■
第三世代の原子力発電所は、硬く安定した岩盤と、冷却用の水が必要です。岩盤は古い時代に結成されたものほど、固くなります。原発はできれば地質学の区分で第三紀(6430万年前から260万年前)と呼ばれる時代より、古い岩盤が理想。福島原発や福井の敦賀原発、川内原発、玄海原発が恐竜化石の産地の近くであり。島根原発や伊方原発、泊原発の近くに貝化石の産地があるのは、偶然ではありません。
そういう地域は、硬い岩盤が地表近くまで露出してるのですから、もともと農業に向かない痩せた土地です。貧しい地域に原発を押し付けているわけではありません。東京に原発を作ろうにも、沖積平野である関東平野は、場所によっては3000メートルも掘らないと、岩盤まで到達しないので。逆に言えば、そんな岩盤の上に直接建築され、鉄筋とコンクリートの塊である原子炉は、かなり 地震に強い構造物だということが分かります。実際、東日本大震災でも 震源により近かった女川原発は、問題なく停止しています。
原発をミサイル攻撃されたら核爆発が起きる、なんてのも科学音痴の妄想で。原子力発電所のウランと、核爆弾のウランでは濃度が違います。天然ウランには、核分裂しやすいウラン235が約0.7%、核分裂しにくいウラン238が約99.3%含まれています。ウラン235の濃度を3〜5%まで高めた濃縮ウランを、原発では燃料として使用しています。ところが原子爆弾では、ウラン235の割合を、ほぼ100%まで濃縮する必要があります。正しい情報を得て、正しく恐れる。流言飛語でオタオタするのは、科学が足りないからです。
■牛歩戦術に負けない■
反原発派はナントカの一つ覚えで、地震で原発事故が起きるような言説を振りまきますが。鹿児島西北部地震でも新潟県中越沖地震でも東日本大震災でも令和六年度能登地震でも、地震の揺れによって原子炉の格納部に重大な事故が起きたという事実はありません。では、福島第一原発のように、津波で電源喪失する可能性のある原子力発電所が、どこにあるのか? 反原発派の多くが、受け売り金太郎飴屋なので、ほとんど答えられません。
唯一、浜岡原子力発電所だけが、防潮堤の高さが足りないと、言われてるのです。東日本大震災を受けて、浜岡原発の防潮堤は建設され、2012年に完成した高さは18メートル。 ところが、想定される津波の高さが19メートルに再設定されたため、2015年末に22メートルにかさ上げされ。ところが、さらに6メートルの嵩上げを要求されています。東日本大震災で観測された津波の高さは、相馬市で9.3メートル以上。何やら再稼働させないために、後出しジャンケンで嵩上げを繰り返させられている印象ですが。
逆に言えばここを潰せば、もう原子力規制委員会にはあとは「活断層が〜」ぐらいしかイチャモンを付ける場所なく。実際、敦賀原発は、それで止められているのですが。いい加減、仕事したフリでアレコレ言うのは、疑問です。これに関しては、自分のような素人ではなく、専門家も疑義を呈していますから。戦後最悪の総理大臣選挙で1位候補の、菅直人候補の愚策で止まっていた原子力発電所を、順次再稼働していければいいのですが……。来年の夏や来年の冬に、間に合うように。
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