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ロシア解体の未来

◉プーチン大統領、自分を被害者ポジションに置くとは、かなり追い込まれていますね。簡単に陥落できると思っていたウクライナが、思わぬ抵抗を示して目算が外れ。ついに侵攻から1年を超えてしまいましたから、当然ですね。世界各国はウクライナ側について支援を惜しまず。日本ではなぜか、親ロシアのジャーナリストが一定数いますが。このままいくとプーチン大統領失脚、最悪ロシア連邦解体の危険性もありますね。

【西側、狙いはロシア解体 「団結」が勝利の条件―プーチン氏】時事通信社

 ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵攻を巡り「代理戦争」の様相を示している西側諸国との対立について「彼らの目的はただ一つ、旧ソ連とその主な構成国であるロシアを解体することだ」と主張した。もしそうなれば、民族として「ロシア人」が消滅する恐れがあると述べ、国民に危機感を訴えた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2023022700175&g=int

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ロシア正教会のモスクです。

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■原点はモスクワ大公国■

思えば、1613年にロマノフ家のミハイル・ロマノフが即位して、ロマノフ朝が生まれてから400年以上。1721年からの帝政ロシアでも300年以上、周辺国にとっては常に脅威であり続けた、典型的な侵略型の大陸国家でもあります。元々はノヴゴロド公アレクサンドル・ネフスキーの死後、その末子ダニール・アレクサンドロヴィチに与えられた分領のモスクワ大公国として、スタートしていたのですが。これが1271年のことですから、歴史的には750年以上の歴史があるのですが。

帝政ロシアは周辺国を取り込み、一種の植民地とすることで巨大化した面があります。だから、ウクライナに対しても飢餓輸出――ホロドモールで330万人から数百万人ともされる餓死者・犠牲者を出して、徹底的に痛めつけても平気だったりします。連邦を構成するのは21の共和国、1つの自治州、9つの自治管区、7つの地方、48の州と、広大すぎる領土ですが1億4202万人と、日本と台湾を合わせた程度しかないです。首都モスクワだけで1267万人と、かなりの人口を占めていますから。旧モスクワ大公国のレベルに解体されても、けっこうな大国ではありますが。

ソビエト連邦の崩壊によって、バルト三国やウクライナなどは独立しましたが、その横暴なロシアに頼らざるを得ない地域が多いのも事実。もしもロシア連邦解体に向かったとしても、人口の割に面積だけは広大な他の連邦メンバーに対して、西側諸国がかなりのケアをしないと、またぞろ大統一幻想が鎌首をもたげてくるでしょうね。ソビエト連邦が解体してしばらくすると、「ソビエト時代の方が良かった!」という声が上がってくるお国柄でもありますから。

■中国の領土的野心?■

読売新聞が、正力松太郎・務台光政・渡辺恒雄と、常に独裁者が君臨するように。ロシアもまた強いリーダーシップを発揮する独裁者を好む文化がありますね。プーチン大統領に対する批判は多いそうなんですが、その批判者たちも結局は、暗殺の危機などを乗り越えて長期独裁政権を確立したプーチン大統領を、賞賛してしまうらしくて。アメリカがカウボーイ的な男らしさは幻想を持っているように、ロシアにもそういう強い指導者幻想があるのでしょう。

しかし、中国はしたたかですね。ロシア連邦を支援すると同時に、もしウクライナ侵攻が泥沼化して、第2のベトナム戦争と化したら、国境を接する国としてあわよくば領土をぶん取ろうという、野心を隠そうともしませんね。もともと沿海州は自国の領土だという意識を持っているようです。万里の長城より北は中国の領土ではないんですけどね。北方の移民族である清王朝の版図を、自国の領土として継承した結果、万里の長城以北の土地も中国と無理筋な主張をしているのですが。

■日本の立ち居振る舞い■

日本は言うまでもなく、ソビエト連邦時代からロシア連邦に至るまで、領土問題を抱えています。北方領土の四島だけでなく、平和的な条約によって交換した千島列島は、日本の領土です。樺太の南半分も、日本の領土として主張しても、中国のような無理筋の主張ではありません。でも、もしもウクライナ侵攻が数年にわたって泥沼化し、ロシア連邦は解体されたとしても。日本は北方四島が戻ってくれば御の字、千島列島が戻ってくることは奇跡でしょうね。

しかし、ロシア連邦が解体された結果。もし、ベーリング海峡の対岸であるチュクチ自治管区と、アリューシャン列島の先にあるカムチャツカ半島とかまで、アメリカに州として編入されるなら、面白いかもしれません。そこまではいかなくても、ロシア連邦から独立して、アメリカと友好の外交関係を結んで投資を呼び込むのはありでしょう。チュクチ自治管区の人口は53000人と、小さな都市ぐらいしかありませんから。

日本の防衛ということを考えれば、千島列島からカムチャッカ半島まで、アメリカの支配下・あるいは友邦に入るなら。中国への牽制という意味でも大きいです。なんだかんだ言って日本はアメリカ親分の意向には逆らえない子分の立場。であるならば、その流れで千島列島を含むサハリン州を、ロシア連邦から独立させ、緩やかな連邦として日本に引き込むとか。

■緩やかな連邦として■

サハリン州の人口は48万4207人と、政令指定都市にもなれないレベル。日本だと兵庫県の西宮市や千葉県の松戸市と、そう変わりません。州都のユジノサハリンスク市も人口約20万人と、島根県の松江市や西東京市と同じぐらいのレベル。面積約3万6000平方キロメートルで、北海道の約43%ほどの大きさがあります。関東だと1都6県にさらに山梨県を合わせた広さ。九州よりちょっと小さいぐらい。千島列島を含むとほぼ同じぐらいですかね。

九州の人口は1452万人ですから、サハリン州の人口の少なさが分かります。しかし石油や天然ガスなど地下資源が豊富なのは昔から知られていますし。千島列島を含む海域は世界有数の漁場として知られています。日本がまるごとを取り戻せてもお荷物になるという意見はありますが。プラスマイナスのメリットで考えれば、自分にプラスになるように思えます。特に石油や天然ガスはエネルギー問題を抱える日本としては、喉から手が出るほど欲しい部分。

厚生労働省絡みで、公金が兆円単位でチューチューされている可能性を考えるならば、取り戻せるならば取り戻したいところではあります。ソビエト連邦のようにロシア系住民を追い出すような真似はせず、中国のような見せかけの一国二制度ではなく、ロシア系住民と共存できるような一国二制度を模索できると思うのですが。そのためには緩やかな連邦制度から始めるのが良さげではあります。もちろん、米軍基地の誘致は必須ですが。

■帰化か移住かで選択を■

知らべてみると、サハリン州の平均的な月収は5万ルーブルぐらいのようですね。古い資料なので、円安とか現在の状況とか、だいぶ違うでしょうけれど。本日のレートで1ルーブル1.82円ですから、平均的な月収は9.1万円ぐらいでしょうか。年収で109.2万円ぐらい。例えば、日本に編入するなら、それこそ日本人として暮らす覚悟がある・日本国籍が欲しい人には一律100万円を、旧ロシア連邦の国に移住するなら1人1000万円支給とか、そういう形での補償は、ありかもしれませんね。

前述したとおり、サハリン州の人口は48万4207人ですから、全員が出ていく決断をしても4兆8420億円。半分なら2兆4210億円。それで領土問題が片がつくなら、安いものですね。まぁ、犯罪者が日本国籍を欲しがり、ロシアンマフィアが入り込む危険性もありますが。50年ぐらいはロシア語も公用語として使用OKとか、柔軟に対応すればいいですし。日本の政治力では難しいでしょうけれど、市井のパンピーの勝手な妄想ということで、お目溢しをm(_ _)m

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