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北朝鮮がウクライナに派兵

◉以前から、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がロシア軍に派兵ているのではないかと、噂にはなっていたのですが……確証はなかったのですよね。韓国の国家情報院から、確度の高い情報が出ましたし、ウクライナのロシア軍占領地に、北朝鮮の旗が建てられた様子が、ペケッターに流れていますし。日本のマスコミは、相変わらずだんまりですけどね。

【北朝鮮がウクライナ戦争に参戦…特殊部隊「暴風軍団」1万2000人を露に派遣、韓国情報機関が正式確認】朝鮮日報日本語版

ウクライナを侵攻し戦争を続けているロシアに北朝鮮が特殊部隊(暴風軍団)の兵士1500人以上を派遣したことがわかった。韓国の情報機関である国家情報院が18日に明らかにした。国家情報院によると、現在ロシア領内の基地にいる北朝鮮軍兵士は適応訓練を終えると直ちにウクライナとの戦闘に投入されるという。また北朝鮮は今後最大で1万人以上の追加兵力をロシアに派遣する計画で、近く2回目の輸送作戦が行われる予定だ。国家情報院が伝えた。1万2000人は北朝鮮による海外派兵の歴史では最大規模だ。

https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/10/19/2024101980006.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。


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■半島の陸軍国家■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。数に関して言えば、北朝鮮の兵力は、正式に発表されたことはないのですが。一般に陸軍102万人と見積もられており、いちおう半島ではありますが地形的には大陸寄りのため、やはり陸軍国家なのだなと。ちなみに海軍は6万人、空軍は11万人の、合計120万人と。日本の防衛省がまとめた『令和4年版防衛白書』では、総兵力は約128万人とされます。予備役も含めれば、実際に こんな感じではないでしょうか。

高麗王朝や李氏朝鮮も、半島国家でしたが、中華王朝の影響が強く、大陸国家の性格が強いです。これは日本もそうで、国の制度などを大陸国家をお手本にしたら、そうなりますよね。四方を海に囲まれた島国ですから、本来ならば海洋国家として、海軍が発達するのが自然なのですが。北朝鮮は海軍は6万人で、輸送能力も貧弱なので、上図のようにロシア海軍の力を借りて 兵力を輸送しているようで。

上念司氏の動画も、参考になります。

■事大主義と派兵■

考えてみれば、ベトナム戦争でも韓国は、アメリカ軍に協力するため、派兵していますから。それによってアメリカから莫大な援助を引き出し、漢江の奇跡と自称する経済成長の、原資を得た訳で。大国に事大し、軍隊を派兵 するのは半島の伝統とも言えます。モンゴル帝国が日本語を侵略した元寇にしても、主力は高麗王朝軍ですしね。経済制裁で苦しい北朝鮮からしてみれば、国境を接し、陸路で物資を援助してくれるロシア連邦は、ありがたい存在でしょうから。軍事独裁国家である北朝鮮から輸出できるのは、武器と兵力。WIN WINの関係ですね。

 国家情報院により北朝鮮軍のロシア派兵が確認されたことで、北朝鮮は来月20日に開戦から1000日を迎えるロシア・ウクライナ戦争に兵士を派遣する最初の国になった。北朝鮮は昨年8月から70回以上にわたり1万3000個以上のコンテナで砲弾、ミサイル、対戦車ロケット砲などの殺傷兵器をロシアに提供したこともすでにわかっている。国家情報院が明らかにした。これは今年6月に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記とロシアのプーチン大統領が平壌での首脳会談で「相互軍事援助」の条項を復活させる条約を締結する前から、北朝鮮がロシアを支援してきたことを意味する。朝ロ条約によると、北朝鮮有事にはロシアも北朝鮮に兵力を派遣することができる。

プーチン大統領率いるロシア連邦軍も、最初は3日で陥落させてやるぜぐらいな勢いで、なめていたウクライナが。2年以上も戦線を維持し、ロシア軍が押している局面もありますが、わずかな領土を得るために割りに合わない、莫大な被害を出している状況ですから。事実上の金日成王朝である北朝鮮からすれば、消耗戦に投入されるであろう自国民など、王朝の上層部のための虫けら同然でしょうし。ウクライナ軍に突撃させ、反撃してきたら敵の砲兵の位置を確認する、人肉センサーにされるのが、目に見えています。

■沈黙する左派勢■

「安倍政権で徴兵制が復活する〜! 岸田政権の憲法改正で海外派兵が強行される〜!」って叫んでた人たち。
現実に女性にも兵役義務があり、徴兵して海外派兵までしてる北朝鮮は、批判しないいつものダブルスタンダードで、沈黙。日本はロシア連邦と北朝鮮という、この二カ国と国境を接し、しかも領土問題を抱える現実を見るべきです。国家社会主義者で、本来は反米の岸信介が、なぜ日米安保を改定したか? 彼には現実が、見えていたから。安保闘争に加担した学生たち、文化人、マスコミは恥じるべきです。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は同日大統領府国家安保室、国防部(省に相当)、国家情報院のそれぞれのトップを呼んで緊急の安全保障会議を行い、対応策について協議した。韓国大統領府は「ロシアと北朝鮮の軍事的な密着が派兵にまで至った事実は国際社会にとって重大な安全保障上の脅威だ」「友好国と協力し、必要な対応を積極的に行っていく計画だ」とコメントした。

北朝鮮はこれでロシア連邦と、事実上の軍事同盟となったわけで。もちろん表面上は、色々と言い訳を用意していますが。国連の制裁を受ける2カ国が、戦場で協力する。露中朝は、現代の日独伊三国軍事同盟に等しいでしょう。ただ日独伊の場合は、大陸国家のドイツと、半島国家のイタリアと、海洋国家の日本と、あんがいバランスは良かったのですが。露中朝はいずれも大陸国家的な性格が顕著です。海洋国家でもある日米豪印にイギリスを加えた、新たな連合国の枠組みが、これらの国を封じ込める雛形になるような気がします。


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