コロモー巡回の時間だ!
・2100字強
・コロモーを巡回していくよ~
・
これは良い回答だね。
他人が、傍から見て非合理的に見える行為や、直感に反する行為をしていても、それが他人に迷惑をかけていない限りは個人の自由として認められて良いよね。
しかし、この手の質問が挙がる度にこのような長文の回答で言って聞かせなければ伝わらないというのは難儀な話だ。
この長文解答は圧縮すると「愚行権ですね」と10文字以下にまで収まる。単語が発明されると、それまで長文で説明しなければいけなかった概念を1単語で表現することができる。言葉のマジックである。
愚行権を認めないと、辻褄が合わない。価値観や宗教、考える合理が違う者同士が互いの個人の領域に干渉しあうような世界にならないために愚行権は知っておくべきだ。飲み会で一人だけ酒を飲まない人に対し「ノリ悪いぞ。お前も飲め」と言うような人間にならないためにも。
愚行権は道徳の授業で小学生に教えた方がいいほどの、道徳における公理だと思っている。しかし現実では愚行権という言葉は知名度がなく、友人知人との雑談において「これって変だと思われないか?」とか「あれって変だと思わないか?」系の議題になるたびに「他人が、傍から見て非合理的だったり直感に反するような行為をしていても、他人に迷惑をかけていない限りはとやかく言うべきではなくて、その考え方には愚行権という名前がついているんだよ」と長々と説明しなくてはいけない。
・コロモーを見ていると、本当に「愚行権でググって」の一言で解決するような質問が高頻度で上がっていて、人間の倫理観の低さにうんざりする。
・例えばこういうの。回答は賛否あるが、少なくとも「シルバニアファミリーの赤ちゃんだけ可愛がる人間」のことを気持ち悪がったり、非難したくなる人間は一定数いるようだ。こういうのがいっぱいある。
・こういうのも多い。
・共感のできない性的嗜好を共有しあって楽しむ系の投稿。
・愚行権についての例え話になるけど、ネット上ではたまにヴィーガンが話題になることがある。ヴィーガンは「動物の命を奪うなんて可哀そうだから動物の含まれた食品/製品を消費しないようにしよう」と言う思想を持っている。
一部の過激なヴィーガンは、非ヴィーガンに対して「動物を食べるな!」と思想を押し付けてくることがあり、それも、ただ主張するだけでなく事件や犯罪行為を起こすこともあり、たまに問題になる。
ここで重要なのが、問題点はあくまで思想を押し付けてくる点にあるのであって、ヴィーガンが動物を消費しないことによる非合理性が問題であるわけではないということだ。
それをわかっている人間は、単に「君がヴィーガンなのは個人の自由だけど、思想を押し付けないでくれ」という反論をするが、わかっていない人間はヴィーガンを論破しようとする。
ネット上では、「動物を食べないとこういう健康被害があるよ」「ヴィーガンは動物由来の素材を一切消費しないというなら、ワクチンも接種できないね」「ヴィーガンが隠れて肉を食べている証拠を発見!」などと、もはや大喜利のように様々な切り口からヴィーガンを論破する方法が研究されており、調べると他にもいっぱい出てくる。
でも、それでは思想の押し付けになってしまうので、やってることは過激派ヴィーガンと同じである。
やはり、愚行権という言葉は道徳の教科書に載せないといけないとおもうのだ……
・タイトルに反して全然コロモー巡回できていないな。
・これはちょっと思う所があった。
何が質問したいのかよくわからない質問文だけど、おそらく「夢を追いたいが親に反対されており、どうしたらいいか」という旨の相談事だと読み取れる。
これに対して「夢を追え」という旨の回答がちらほら見られる。確かに私もそう答えたくなってしまうけど、しかしそれは無責任な回答でもあると思う。
夢というのが、例えば数学とかプログラミングとか音楽に関係するなら、それは努力でどうこうできない才能の領域も大きいと思う。卒論を書くことがあるなら結構な確率で統計はやるだろうし、数学が嫌いだからと言って統計を避けて通れるとは限らない。
仮に才能がないなら、夢を追う人にも、その親にも悲しい結末が待っているかもしれない。
もしかすると、親は子に一度教材を買い与えてみたことがあるが、子は全く手をつけずに努力を放棄したまま夢を語っているかもしれない。
上の画像に掲げた質問文には書かれていない様々な情報も考慮した上で親は「無理」と言っているのだ。
結局、責任を持って「夢を追いなさい」と言えるのは出資者(=親)だけだと思う。裏を返せば、他人に「夢を追いなさい」と言いたかったら、その夢を追う為の出資を全額出した上で、夢が叶わなくても文句を言わない覚悟を持つ責任があると思う。
・私の中でいくつかの意見が矛盾しだした。上記の意見に自分でも反論がいくつか思いつく。
・今日はこの辺で筆を置かせて下さい。
・おわり