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仮縫 〜つながる読書の記録〜


なんだか少女マンガの表紙みたい、と手にとった

「仮縫 」

文庫本のいいところは
裏表紙にあらすじというのか、
こんな話です、みたいなのが書いてあること、と
文庫化に際して
あとがきとか解説がついてたりすること
この本、解説は森英恵さんです

有吉佐和子さんといえば
「恍惚の人」「複合汚染」
(読んでないけど)
てっきり社会派の作家さんだと思ってました
が、これは
ほんとに、マンガみたいなドラマみたいな
ザ・女の世界
豪華絢爛、贅を尽くしたオートクチュール
シャンデリア輝く店内の
裏側にまわれば
番茶に合う醤油味のカレーとお新香を食べ
休む間も惜しんで
しのぎを削るお針子たち
したたかな女同士の戦いに
最初から最後までドキドキハラハラです
そして
成功する男の話には
女の〝内助の功〟が美談のように語られることが多いけど
成功する女に男は要らない、
女って強いのです

内助の功といえば
麻酔の人体実験に妻と母が身を捧げる
「華岡青洲の妻」も有吉佐和子作

「仮縫」の隣に並んでた
「開幕ベルは華やかに」も面白そうだなぁ

一条ゆかりさんのマンガ「デザイナー」も
読んでみたいなぁ(昔、読んだ気もするけど)

それにしても
「仮縫」っていうタイトルがすごいな、と
読後、余韻に浸りながら表紙を眺めていました

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