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第39首:愛してマス! 大好きデス!の 指ハート 元気の元は トキメキサプリ
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夏が暑すぎて、元気で乗り切るのに必死でした
のぼせ・ほてりに悩まされ、お気に入りの日帰り温泉のサウナにすら入れなくなった更年期の女にとって、今夏の酷暑は修行以外の何物でもありません。
外出するたびに体力消耗を感じ、無事に秋まで生き延びることができるか心配しながら過ごしてきました。
アラフィフの私ですら健康維持ギリギリの環境です。昼間、街ですれ違うご高齢の方に「(外に出るのは)今じゃなきゃダメですか?」と心の中で案じますが、若者が私を見て同じように思うのも時間の問題です。
年々、元気のための“努力”が要りますが、今から我慢や忍耐で時間を使いたくない!!
こんな私に、とっておきの健康法があります。
それは…
『推し活』です。
先日、推しのコンサートに行ってきました!!
おかげで、バテ気味で「ダル~」「オモ~」なカラダからみるみる復活!
いやぁ…これは…こればかりは、推し活を楽しんでいる人でないと共有できない感覚?いや、趣味を楽しんでいる方なら万事共通の「悦」だと思うのですが、いかがでしょうか。
アラフィフ=残量の少ないモバイルバッテリー
学生の頃の私は、小遣い欲しさに授業とサークル活動の合間はほとんどアルバイト。睡眠時間を惜しんで遊んでいました。さすがに無理が祟ってヘトヘトに疲れたある日、初めて飲んだ“QKG(キューピーコーワゴールド)”で一気に蘇ったのは、まだ私が若かったということと、高校時代の過酷な部活動で鍛えられた体力が残っていたからです。あのシャキット感が忘れられずに、社会人になってからも何度かQKGに救いを求めましたが、奇跡の復活を感じたのは後にも先にもあの一度だけです。
時は流れて、心身ともに加齢という自然現象を自覚し、若い頃にできた無理はもうできないと諦めてから十年以上が経ちます。
本来、馬車馬気質の私にとって「無理のない生活」を送るのは、なかなか慣れないことでした。でも、実際に健康を損ね、自省する機会を得たことで、意識して自分に優しく生きていくことを身につけていきました。
齢50を過ぎて、改めて推し活の意味を考えた
気づけば健康オタクに。
カラダに良いコト、ココロに良いコトを追求するようになると、いろんなサプリや健康法を試しました。
子どもは年頃になるとアイドルに夢中になり、一緒に聞いているうちに私も好きになって、初めて行ったライブで開眼!!
これが私と『推し活』のはじまりです。
もちろん私も、思春期の頃からお気に入りのアイドルはいましたが、コンサートに出向いたりするほどの熱量はありませんでした。
年齢を重ね、人生の酸いも甘いもある程度経験し、夢見る頃をすっかり過ぎ、目指すべきは大いなる夢より心身の健康のほうだと切実に思うようになってからの『推し活』は、私にとって心のサプリメント。
そこで、改めて『推し活』について考えてみました。
『推し活』を楽しむ理由
私にとっての推しは、リアコではなく、ただ「愛でていると元気が出る」それだけです。
若くて溌溂とした彼らが最高のパフォーマンスとファンサービスをしようと頑張っている姿は実に美しい。私の日常の中に、こんな世界はひとかけらもありません。日常にくたびれている私。見れば「ハー、疲れた」とため息ばかりつく夫…。人は無いものを欲しがるのです。
元気ハツラツな彼らの姿から元気をもらう…これが、私が推し活を楽しむ大きな理由です。彼らの素晴らしいパフォーマンスの裏側に相当の努力や苦労を思うと、
「オカンもまだまだ、頑張らなくちゃね…」と、くじけて萎えてしまいそうな心に“喝!”を入れてもらえる気がするのです。それはまるで、丹下段平から
「立て! 立つんだ!!・・・ジョーッ!!!!」
と言われた矢吹丈の心境です。
もう「ギブ!」したい気持ちのすんでのところで、推しから「愛してマース!」「大好きデース!」と言われれば、
「うぉぉぉぉぉ・・・ガンバルど~っ!!」
と息を吹き返すことができるのです。
親子は似る?似てしまった?のか、まだ20代そこそこの娘も、イイ年頃なのに推し活に夢中です。
気合で引き当てたハイタッチ会に行くときのあの輝いた目、喜びをまとったオーラは、20年以上の子育ての中でもなかなか見ることのない姿です(笑。
帰宅後、「どうだった?」と聞くと、ハイタッチの順番に並んでいる時から号泣。やっと自分の番!となったときにはさらに号泣…。スタッフに抱えられるように推しの前に行ったとのこと。(めっちゃ時間をかけて施した化粧が台無しです…)
私にエピソードを話そうとするだけで、また泣きそうになって…。私は、「あぁ、そんなに好きなのかぁ…」と感心したわけです。
そこで、聞いてみました。
「この感覚が、恋愛感情だと思う?」と。
すると、意外?いや、納得の答えが返ってきました。
推しは自分の分身。恋愛を超越した聖母の心境
娘の推しは、デビュー前から追っていたそうです。(『I-LAND』です。ご存知の方はいるかもしれませんね)。推しの不器用ながら誠実で優しい心、ひたむきな努力を他人に見せようとせず、自己アピールは不得意…。仲間の気持ちを思い悩み苦しみながら駆け上がっていったスターダム…。推しのキャラクターに不器用な自分を重ね合わせながらずっと応援していたそうです。
そうしてついに、ドーム会場を埋めるスターになったわけですが、ハイタッチ会で並んでいた時にカーテン越しから聞こえてきたスタッフと話す推しの声は、デビュー前の素朴さと純粋さを無くさず、スターになった今も変わっていないと感じだったそう。
自分が応援していた彼は、あの時(デビュー前)から変わっていない!!と思ったとたん、感激の涙が溢れたとのこと。で、ついに夢のハイタッチ!となった段でも、号泣する自分のことを「大丈夫?」と心配してくれた眼差しがとても優しくてさらに号泣!したそうです。
「だから、同担拒否の心境は分からないし、一緒に並んでいた同担と仲良く推しへの愛を語り合ったのが幸せだし、推しが幸せで元気で活動ができるために私は盾にも鉾にもなる!!というような心境」だそうです。恋心?というと違う…どちらかというと母心に近い…とのこと(娘はまだ母になってないですけどネ)。もし、推しに好きな人ができたら幸せになって欲しいし、それで嫌いになることは無い。推しへの愛情を同担と競う気持ちもない。ただただ、自分の推しが幸せでいてくれること。元気でいてくれて素敵なパフォーマンスを見せてくれること…が喜びなのだそうです。笑。
まるで、聖母マリアの心境ですね。
考えてみると、『推し活』は推しを応援する先にある自分を応援している…ということなのでしょう。
不条理で世知辛い世の中、疲れることもたくさん…ある中で、なんとかして自分で自分を応援したい気持ちを“推し”という明確な対象に重ねて、応援しているのでしょう。それは、まるで私が推しの「愛してマース!」で“喝!”を入れられて元気になるのと似ています。
推しの幸せを願うように、推しも私の幸せを願っているはず!!
推し活をエンジョイするようになって、生活にメリハリが生まれ(彼らの活動スケジュールに自分の推し活を重ねていくプロセスが楽しい)、そのために仕事を頑張ろう、健康に気を付けようと思うようになりますが、これ、ハマりすぎるのは危険!だということも一方で感じています。
イベントやグッズ販売、すべてを追いかけようと思うとキリがありません。夢中になればなるほど多忙になり、お金も使う機会が増えます。娘は常に自分のお財布と相談しながら、何をいくつ買おうか頭を痛めています。それほど推そうと思えばいくらでも「推す=金を使う」ことができてしまうのも推し活です。「過ぎ」てしまうと、自分自身と自分の生活を失う恐れだってあります。私は、めっちゃ楽しむことはあっても、そこまでハマる気質ではないので、そういう人たちからは「エセ」と評されるかもしれませんが、これも『過ぎたるは及ばざるがごとし』だと思うんです。
自分のココロとカラダの健康のために推し活をしていますが、推し活のためにココロとカラダ、さらに財布まですり減らしては本末転倒です。
推しがいるから頑張れる!のです。推しのために頑張れない…ということを心優しい推したちは望んでいないでしょう。
ここで感じたのです。自分自身の心とお財布をすり減らしてまで貢ぐ“ホストにハマる”という現象を。こうなると、好きを越えて…依存ですねぇ…。
何事もバランスが大事!サプリだって摂り過ぎは健康を害しますし、食事をサプリに代替することはできません。規則正しい生活、バランスの取れた食生活があってこそ健康の土台が築かれるのですから、健全な日常があってこその推し活です。
私はこれからも心身の健康のために推し活を楽しみたいし、自分自身と生活を整えていこうと思うわけです。
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