見出し画像

#038:今年の酷暑に映画『君たちはどう生きるか』を重ねて考えた件

「夏が嫌い!」だと初めて思った2023年

若いころは冷え性だったこともあり、冬が大の苦手でした。
50の声を聞くころになると、ポッポとほてりとのぼせに襲われ、暑がりになり、年々夏が辛くなってきました。
それでも若い頃からのの「寒いの苦手」という思い込みもあって、夏のほうが大丈夫…と思いながらどうにか暑さを乗り越えようとしていたのですが…
2023年の酷暑は、私に夏を大嫌いにさせたのです!
「早く来い!来い!~♪」
お正月は別に来なくてもいいけれど、冬はなるはや・・・・で来て欲しいと思う今日この頃です。
ウキウキ♪ワクワク♪と心躍る夏はもう幻になってしまったのでしょうか…。

この夏、いちばんしんどかったこと

今年の酷暑にとことん打ちのめされた私。
何がいちばんキツかったかというと、
とにもかくにも、やる気を奪う暑さだったことです。
外に出るだけでグッタリ。
エアコンをかけた部屋の中にいても、窓の外に見えるギラギラ太陽にウンザリ。
全てのやる気を奪い、生きる気力さえ奪おうとする…。
「暑さ」ってかなりの破壊力です。

街に出て、マスクをしながら歩く人がスゴすぎる!!

さすがに、ほとんどの人がマスクをしているという景色はなくなりましたが、35度を軽く超えたある日。通り過ぎる人の中には、マスクをしながら平然と歩いている人を何人も見かけました。
更年期真っ最中の私は、マスクをして外を歩いたら速攻、のぼせて倒れそうです。マスクなしでも息苦しいし、体温以上の気温だと、自分の呼吸が感じられません。
それでも、平然な顔をして歩いている人は、辛いのをガマンしているのか、馴れているのか…、尊敬というかスゴイ!!

映画『君たちはどう生きるか』を見て、私はどう生きようか…

そんな苦しい日々をなんとか生き抜こうとしていた私ですが、先日、映画『君たちはどう生きるか』を見て、しみじみ「どう生きようか?」と考えてしまった次第です。

※ネタバレになるあらすじについてはここでは控えます。

私は、あの映画は「あなたはどう生きてきたか?」を問われたような気持になりました。逃れられない運命を自ら選んで生まれてきたことを確認したような気持になったのです。
映画『君たちはどう生きるか』では、舞台となった時代(戦時中)背景、そして主人公の眞人の出自(生母を失う、父の再婚、継母(叔母)との関係など)は、眞人が選ぶことはできないものばかりです。実際、映画の前半では受け入れがたい自分の宿命を半ば恨んでいた眞人の苦悶と葛藤が描かれているように思いました。ですから、あの映画で私は、人に課された宿命を受け入れる意味…について考えさせられたのです。

映画を観終わったときに、「あぁ、がんばってきたなぁ…ジブン」という労いのような気持ちをも湧いてきたし、「さぁて、これからのこの宿命を背負って生きていくしかない!」という覚悟みたいなものも感じました。

酷暑はひとつの現象ですが、どう考えたってこれから我々が生きやすい世の中になるような気がしません。
それでも、なんとか生き抜かなくちゃなりません。私は、私の選択で生まれてきたのだから。自分の命を全うすることが、あの映画の『生きる』なのだと私は思うからです。
この暑苦しさも、やる気を奪われる日々も、私が自分で決めて生まれてきたんだということを受け入れたとき、私のなんてことないこれまでの人生が、多少なりとも輝いて見えるような気がします。

気持ちが萎えることはいろいろありますけれどね…

とりあえず、どうにかやっていくしかないですよね。
こんなに暑くてもやがて冬がやってきます。しかも9月に入れば、あれよあれよと秋~冬に突入するんです。
『変化』があるから生きていける。
ずっと同じじゃないから、未来に期待できる。
めっちゃ暑くて、な~んにもする気になれないけれど、それは、自分のやる気を出さないことを暑さのせいにしているだけ…なのかもしれません。
自分の力でどう生き抜くか?は、一人一人違いますが、映画『君たちはどう生きるか』を観たら、すべて自分が決めて生きているんだということに帰結する気がしました。

さてさて…
そろそろ私もやる気をだそうっと…。

★最上川えつこのデビュー作『アラフィフ歌会始』
Kindle & Kindleペーパーバックにて販売中です ▼▼▼

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集