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第4首:お互いに “まだ大丈夫” 根拠ない 励まし合いで 不安解消
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わたし…なんかおかしい…
ストレス耐性は強いほうだと思っている私でも、最近、以前の自分との大きな違いを実感することが増えて、「わたし、大丈夫か?」という恐れに近い疑いを感じることが増えました。
たとえば、アタマ(脳機能)の問題。
脳がちゃんと動いていない感がハンパない。今この瞬間を生きているという言い訳は通用しないレベルです。イヤなことがあってもすぐに忘れちゃうのは悪くないのですが、イヤなこと自体もあったのかそれすらも忘れてしまう…。だから、何事も全く引きずることがない。
そんな話を友達にしたら、
「じゃ、たとえば夫からイラっとすることを言われたり、されたりしたらどうしているの?」と質問され、私はしばし思い返してみました。すると、どうやらイヤだと思ったらその瞬間に“私はムカついた”“私はイヤだ”って本人に言ってしまうので、その時点でほぼ怒りの感情は解消し、忘却ボックスに入れていることに気づきました。
この瞬間的昇華法を身につけるまでは、それはそれは厳しい修行があったことは否めませんが、自分には大した能力があるとは思わないので本当に忘れっぽくなった、考えられなくなっただけなのだと思います。
鈍感力は都合がいい
ほかにも、不安に対して鈍感になったこと。世の中を見回すと、さらには、自分自身のことに向き合うと、不安を数えたらきりがない、はずなんです。カラダはあちこち不具合が出てくるし、物価は上がるし、感染症は流行るし、年末は喪中のハガキが増えるし…。
それでも、同世代の友達と「まだ大丈夫よ~!」と根拠ない励まし合いをすると、なんだか本当に大丈夫な気がしてくるのです。
大丈夫、まだ若いわ。
大丈夫、まだどうにか生活できているわ。
大丈夫、なんだかんだで元気だわ。
大丈夫。大丈夫…。結局、丈夫(じょうぶ)が一番です。カラダもメンタルも。
忘れっぽさや楽天的な思考は、実際のところは本当に脳機能の問題みたいです。脳内物質のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの分泌量や脳の深部にあり脳内の情動の中枢である扁桃体の働きが性格や思考傾向に大きく影響しているそうです。だから、すぐ悩んじゃう人も、「オイオイ、少しは悩めよ!」といいたくなる人も、その人のせいというより脳のせいないんです。私のように、多少は悩んだほうがよくても不思議と大丈夫だと思えてしまう人もいれば、周りから見てどれだけ恵まれていても大丈夫だと思えない人もいるということです。
脳機能によるものが大きいというのであれば仕方ない。開き直るしかありません。無理することはないし、どうにか変えようとしても難しいんです。歳を取ればできなくなることは確実に増えます。ますます老化を実感するでしょう。でも、大丈夫なんです。どうにかなる。本人がそう思えばそうなんですって!