Clubhouse雑感
巷で話題のClubhouse。2月最後の日曜日に知人の方に招待いただき、参加できました。通常はレイトマジョリティ( 新製品や新技術に対して懐疑的で、まわりの大多数が導入してから導入し始める層。 市場全体の34.0%を構成。 )な私なのですが、今回は私にしては早めに飛びつきました。
LINEでもバグ取りも初期あったプライバシーの問題等も完全に解決したと見てから導入していたのに、なぜこんなに気になったんだろうなーと思ったのですが、約20年くらい前、Web黎明期にいわゆる「チャットルーム」で自分のPCに仮想サーバを立てて、インターネットラジオなるものを毎夜毎夜放送していた事があるので、その当時が懐かしく、自称、声のコミュニケーションに向いていると思っているフシもあり、概要を聞いた瞬間ワクワクしたのです。
ログイン当日からもう、そのワクワクは完璧に当たりで、私が想定していた通りのプラットフォームでした。
あれから1週間。Clubhouseとは何なのか?あとは個人的に独断と偏見で感じた雑感など、書いていきたいと思います。
1.Clubhouseとは何なのか。
スマホ専用無料アプリ。声のみでコミュニケーションを取る。
現時点では招待制になっており、iOSのみ対応。
iOSで電話番号を招待側に知らせていれば、招待枠なしでもアカウント開設が可能。詳しくは「Clubhouseとは?」で検索すると、最新情報が得られるので、是非検索してみてください!
私の場合はココの解説が比較的わかりやすかったです!
2.使ってみた感想
声だけのコミュニケーションツール、つまり「声と話でしかほぼ勝負できない」ので、どれだけフォロワー数を稼いでいても話がおもしろくなかったり、声がキライだなーと思ったらまたその人の話を聞きたいとは思わないという現象がありました。
この人はツイッターやインスタではコンテンツとして優れているけど、Clubhouse上では魅力が少ない人だな、と感じたり、逆もしかり。
これまで全く興味のなかった人なのに、話を聞いてみたらめちゃくちゃ面白い!と感じたり。突然興味が湧くこともしばしば。
そういう意味で、これまでのコミュニケーションツールでは表面化していなかった人の魅力が発掘される可能性を秘めた新しいツールになるのではないか・・!と感じました。
3.Clubhouseで楽しかった時間
『知人とゆるく集まりゆるく解散』
リアルで会ったことのある人と、道で偶然会ったような感覚でフラっと立ち話をしてフラっと別れることができるのもClubhouseの魅力だと思います。時間を決めて話すのではなく、お互いの都合が良い時間にふらりと集まって話すことができる。約束しなくていいのはすごく縛りがなくて楽しいです。
『知らない人とのゆるい雑談』
まったく知らない場所の知らない人と、偶然にお話しする機会を持てるのも楽しいです。ワークショップやセミナーだと限られた時間になりますが、さらにオンラインでも映像はないので、気楽に話すことができます。時間投資に対して非常にコアな情報も出てくるので、その情報に行きついたときに強い喜びを感じます。
ゆるっとした雑談に参加したとき、もちろんその場に「当たり外れ」はありますが、「フォロワー数何人」みたいなラベルにとらわれずにわりと「その人そのもの」で交流し、会話ができる環境はとても新鮮で、情報交換の場としての有用性を感じました。
『韓国語と日本語でしゃべる部屋』
何気なく入った部屋ですが、韓国人・在日韓国人・日本人がいる部屋で、韓国語を勉強したり日本語を勉強したりします。中には通訳ができる人もいて、自分の言葉を通訳してくれたりします。
特に厳密なルールがないので、ずっと話していなくても、会話を聞いていることもできるので、韓国語勉強中の私としてはとても新鮮で、新らしい発見がたくさんあります。
どうしてもわかりにくかった発音や、調べてもわからなかった単語などをたまに質問しています。
『与沢翼』
この人については名前も何か悪いことをしたらしい人?くらいに思っていたのですが、会話を聞いていてめちゃくちゃまともな事を仰っていて、すっかり信者になりました。是非みかけたらお話を聞いてみてください。
『漫画家の雑談』
これはめちゃくちゃ興奮したのですが、プロ漫画家の方たちが集まってclipstudioや印刷のTipsを語り合っていた会もめちゃくちゃ勉強になりました。プロの漫画家が語る制作現場なんて、そうそう聞けるもんじゃないです。
あとは、黎明期だからこその「ぶっとんだコラボ」がめちゃくちゃ多いです。通販プラットフォームの創業者が利用ユーザーの生の質問に答えていたり。脱毛大手のマーケ担当者がユーザーからの痛烈な批判を浴びていたり。
通常のセミナーならこれは何百万払ってもたぶん聞けませんよね・・?という方々の生のノウハウが長時間に渡ってシナリオなしに繰り広げられていたり・・。こういうところが、Clubhouseのヤバいところかも知れないと思いました。
4.誰もが話したいわけではない
話すことが前提になっているClubhouseですが、「聞くだけが好き」とか、「今は話せない」という場合のアイコンがないので、その意思表示がないのはあえてなのか不明ですが、「必ずしも全員が話したいと思っていない」ので、その点については不整合も感じます。
私はトレーニング中はFXやってないのにFXの話を聞いてみたり、謎の部屋に入っていると筋トレが捗るので、トレーニング中はスピーカーにならずに聞いています。(ジムの規約上ベラベラ喋るなということもありますが)
あとは特に話したくないけど、作業中に無差別に部屋に入室して人の声を聴いていることもあります。
『手を上げないでいる人が必ずしも待っているわけではない』という事を理解するということもモデレーターにとって重要な役割なのかなと思いますが、ここはアイコンでコミュニケーションを十分補えると思うので、「LOM専」アイコンがほしいなぁ、と思います。
自分でルームを作っるときにも、果たして全員を?どのタイミングで?誘ったらいいのかわからないので、なかなかそこが悩ましいところです。
5.作られた話や、仕切りのある話を聞きたいわけじゃない。
そんな話はワークショップやセミナー、ラジオでもある意味、聞けるわけです。聞きたいのはそういう仕組まれた会話ではなく、自然発生的な会話から生まれる「安心感」や、「シナジー効果」なのです。あくまで私の場合ですが。
なので、やたらと会話を仕切ろうとしたり、有用な話をしろ!みたいな空気になると、うーん違うんだけどなぁ、と感じてしまいます。
別に仕事の愚痴でもいいし、そこからどうでもいい話に移行してもいいし、なんでもいいのです。欲しいのは居酒屋やバーカウンターにいるような「気楽な雑談」。コロナ禍の今、私が飢えていたのはそういうなんでもない雑談だったんだなぁ。と改めて感じました。
6.余談
これはリアルでもままあることなのですが、会社の何気ない雑談でも飲み会でも「これって取り留めない雑談ですよね。この会話のゴールはなんですか?」とか、「もっと有用な情報がほしいよね」とか言ってくる人がいるのですが、そんな短期間で有用な情報が得られたら人は苦労しないわけです。
ゆっくり時間をかけて、自分と属性が似ていたり、価値観が似た人を見つけて交流していくことで、どこかで勉強になったりヒントのきっかけになったり、自分のアイデアが相手にとってのヒントになる可能性も出てくるので、個人的には有用な情報にガツガツしていて、短期で成果を上げたいみたいに思っている人は結局あまり成果を得られていないのではないかなと思っています。
飲み会含め、リアルの交流が減っている現在、オンライン疲れもあり、わざわざ時間を取って話すほどでもなく、ゆるゆると人の立ち話を聞いたり、著名人同士の雑談を聞けたり、話したくなったら話してみたりするClubhouseは、どこまでこの状態が続くかわからないけれど、現在とても面白いツールとして、日々私を楽しませてくれています。
ネットのプラットフォームはそのサービスの提供期間だけでなく、その場にどんなユーザーがどのくらい存在するか、といったところも水物で日々移り変わるので、興味がある時期、集中すべき期間にガーっと人間関係を構築しておいたほうが良い側面は少なからずあります。
今のうちに、時間があるときは比較的Clubhouseに集中して時間を使っておきたい、というのが私の最終的な感想でした。
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