日本語クラブを終えて
私の住む街では、今日(7月6日)から夏休みに入りました。ちなみにドイツでは、州によって、夏休み期間の6週間が異なります。今セメスター、2つのギムナジウムで日本語クラブ(AG)を始め、それぞれ全16回開講しました。
予想に反して、参加者が多くうれしい悲鳴をあげてスタートをきったものの、さて何人続くか、、、とある程度悲観的に考えていましたが、1校は、毎回自由参加型で、大体6〜10人が参加、もう一つは、セメスターごとに登録して基本参加必須型だったので、お休みや校外学習でいないときを除いてほぼ毎回17人全員が参加するという、非常にやりがいのあるクラブ活動をさせてもらえました。
学習内容は、
ひらがな・カタカナ学習
自己紹介
数字・数え方
時間・日にちなどの言い方
好き・嫌い(食べ物・飲み物・教科・趣味など)
色・形
基本的な日常生活の話
など
NHKやさしい日本語・まるごと・げんきなどから、題材を考えて、オリジナルの授業を作りました。
17人参加のギムナジウムでは、料理クラブとコラボで巻き寿司を作ったり、数回にわけて「となりのトトロ」と「もののけ姫」を鑑賞したりもしました。ティーンもいる年齢層でも、全員が食い入るように話に入り込んで、毎回が待ち切れない!とワクワクドキドキしてくれていたのが、とても印象的でした。
もう1校は、残念ながらプロジェクターが故障中でジブリを見せることができなかったのですが、こちらは7年生以上と少し学年が高い生徒対象だったのもあり、実際の漫画をつかってオノマトペを学んだり、もう少しきちんとした学習をしました。おもしろかったのが、ある日の授業では、なぜか日本の宗教観について質問され、予期せずよれよれのドイツ語で、仏教と神道について説明するはめになりました。特にムスリムの生徒たちから、好奇心かいっぱいの質問が飛んできたりして、宗教は、各種軋轢を生んだり、ドイツ国内でも場合によってはタブーなトピックになりうるのですが、とんでもなくとがったイデオロギーを持っていない大多数の日本人の端くれとして、そしてちょっとした歴史オタクなところもあるので、私的には、質問どうぞどうぞウェルカム!という感じで、こういったトピックを通じて日本をもっと知りたいと思ってくれることも、うれしかったですし、興味深い経験でした。
学校によって生徒の様子も異なり、またAGの運営も違って、同じ初心者対象の日本語クラブでも、全く同じ授業展開とならなかったですが、ま、それも想定内。来セメスターも、継続して日本語クラブを開催させてもらえることになり、継続して受講する生徒がメインとなるのか、新しく参加する生徒がメインとなるのかによって、授業作りもまた違ってくるので、さてどうなることでしょうか。ワクワクとドキドキを感じています。
日本に興味がある、アニメが好き、など色々な理由でクラブ参加を決めてくれた生徒たちに、出会えたことが私にとってはなにより一番うれしかったです。以前補習校で教えてた時から、とにかく自分が一度でも授業をしたクラスは、どの児童もかわいくてしかたがなかったのですが、今回もやはり、参加してくれた生徒たちが、もうひらすらかわいくて。すっかりおばちゃん先生だなぁと自分に苦笑いしつつも、毎週かわいくてしかたがない彼らに会うのが、とても楽しみでした。