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ぐるっとママ懸賞作文 応募作


夫は結婚した時から子供を欲しがっていた。
しかし結婚した当時の私は埼玉から神奈川へ引っ越したばかりで職が無く、就けて派遣社員という危うい立場だった。
そのため手当が厚い正社員になってからがいいという理由で妊活を引き延ばしており、正社員になれた頃には30歳を過ぎていた。

そこから何となくの焦りで始めた妊活。
すぐに授かれるだろうと思っていたが、その考えはいとも簡単に打ち砕かれた。
タイミングを取っても、なかなか上手くいかない。
肥満が原因で起こっている排卵障害を治すためにダイエットをしたり、排卵誘発剤を使ったり。子宮卵管造影もしたし、旦那の精子検査もした。
しかし駄目だった。このままずっと授かれなかったらどうしよう……と思った。
なぜもっと早く妊活を始めていなかったのだろうと後悔したし、何なら今も後悔している。

焦りが募りながらも妊活を続けた1年間と半年。
あるとき大好きな醬油ラーメンが急に食べられなくなった。なんだかお腹も張っている気がする。1度だけ、夜中に吐き気がして目が覚めて黄色い吐しゃ物を嘔吐した。
異変に気付いたのは旦那で、妊娠検査薬を買ってきた。恐る恐る検査をすると陽性だった。
まさかと思い、次の日に病院でしっかり検査をしてもらうと、正式に妊娠が判明。
お医者様があまりにさらっと「ああ、これ居ますね。妊娠です」と言ったので、やや拍子抜けした。そのまま出産予定日は2024年4月5日だと教えてもらった。
流れるように旦那に連絡した。LINEでは「おー、良かった」という軽い反応だったが、お祝いに良いご飯を買ってきてくれた。
先に妹に、次に母へ連絡した。妹から電話がかかってきて、そのあと母が泣きながら喜んでいる動画が送られてきた。戸惑いもあったが、やっぱり嬉しかった。
そこからはあっという間で、母子手帳をもらったり、妊娠報告をしに実家と義実家に挨拶しに行ったり。病院に通いながら日常を過ごすうちに年は開け、気付けば産休に入る3月頭になっていた。

そして忘れもしない2024年3月26日。
午前中に子持ちの友達とZOOMで「出産前に通話するの、もしかしたら最後かも」なんて言いながら笑った日。なぜか18時に旦那が帰ってきた日。何となく「おしるしが〜」と話していた日の20時頃。
突然の腹痛に襲われた。座ってもいられず、横になってもいられない。前駆陣痛と思っていたが、あまりに痛むので病院に連絡を入れた。
病院に着いた21時頃には子宮口がすでに全開だったらしく、「あと数時間で産まれますよ!」と言ってくれたが日付が変わっても、朝になっても、陣痛は続いた。痛みが来るたび悲鳴を上げ、旦那が腰にいきみ逃がしのテニスボールを当ててくれていた。
17時間が経過しても下がってこなかったため、人工破水で吸引分娩に切り替えられた。破水してからは、15分ほどであっという間に産まれてきてくれた。陣痛から半日以上かけて頑張って産まれてきてくれた。しっかり泣いてくれている。
しかし私は陣痛が長引いた影響で大量出血し、貧血でボロボロだった。しっかり対面できたのは病室で、全て落ち着いた数時間後だった。
小ささ、かわいさにびっくりした。絶対安静だったので抱っこはできなかったけど、隣に寝かせてもらって一緒に写真を撮った。嬉しかった。自分はママになれたんだと実感した。

そんな出産から早いもので、もう7ヶ月。
かけがえのない新生児期を一緒に過ごした。ぶつ切り睡眠になったり、理由もわからない大泣きにつらくなったり、大変だったけど楽しかった。こんなにかわいい子が私達のところへ来てくれたことが。
産まれてきてくれて本当にありがとう。いつか自立して私達の元を離れる日まで、たくさん思い出を作っていこうね。パパとママはどんなときも(子ども)くんの味方で、(子ども)くんのことがずっとずっと大好きだよ。

(1577字)


ぐるっとママの第3回ぐるっとママ懸賞作文に応募したぞ!
公式ページに掲載されたけどがっつり写真に顔(自分、旦那、子どもくん)うつってるから、文章だけnoteに載せちゃお……。
よろしくお願いいたします!

10月31日(締切日)の9時過ぎに提出したよこれ。
書き始めたのだって前日の20時とかだったし……。
本文よりタイトルどうしようって感じだった。
タイトルで悩むのは字書き特有のあるあるだと思いたい。

締切ぎりぎりにならないとやらないというか、お尻に火がつかないとやらないこの癖?いいかげん治したいんご……。

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