スタートアップの爆速データ管理!生産性向上も一挙両得しちゃった件
こんにちは!
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社でPublic Affairsを担当しています、三浦萌(moeshi)です。
私についてはこちらのnoteをご覧ください↓
この記事は#Ubie Acceleratorアドベントカレンダー13日目にエントリーしています。
1.はじまりはいつも突然に
今回はUbieにおける2つのプロジェクトで連携してリスクマネジメントと生産性向上を一挙両得しにいった件について書いていきたいと思います。
え?なんでデータ管理?moeshiってPublic Affairsの人なのでは?と思われたそこのあなた!ありがとうございます。
実はUbieでは組織開発をはじめ、専門領域外の業務を担当することもままあります。
アサインの背景は色々ありますが一旦割愛して、急遽moeshiがリード!となってから、最強の専門職人材たちと爆速でプロジェクトを推進して、Ubieらしい生産性向上とセットの仕組みができるまでのお話をさせてください。
データ管理って面倒な印象がある方、守りポジションの専門職だけど生産性や事業スピードの観点も大切にしていきたい方、Ubieの仕事の進め方に関心がある方などなどに読んでいただけますと幸いです。
2.プロジェクトで得たかったもの
Ubieはヘルステックの会社なので、ユーザー様の情報はもちろん、プロダクトや事業に関わる様々なデータを保持しています。これらの情報は都度社内レビューを経て必要な安全管理措置をとっています。
他方で、事業や組織がスケールしていくにつれて、このデータへのアクセス範囲は見直した方が良いんじゃない?この資料はこういう取扱いでいいんだっけ?といった話がちらほら出てきました。運用アップデートの機運です。
また同じころ、Ubieの中で組織改編の動きが急速に進みました。
これまでは、組織もカルチャーも分けてそれぞれの出力最大化を進めてきたUbieですが、各事業・プロダクトの価値を一層レバレッジしていくためにより「求心」がしやすい横断型の構造に転換して非連続な成長(Giant Leap)を目指していくこととなったのです。
(この話はまた誰かがnoteにしてくれると期待)
※ 事業が探索フェーズにあるときに各組織がそれぞれ価値を最大化していくことを「遠心」、事業を深化していきたいときに全体の方針を重視していくことを「求心」と呼んでいます。
そうすると、これまで組織ごとに分けて管理していた色々な情報も統合的に管理して、横連携のブロッカーが生じない状態が必要となります。
ということで、① 事業や組織の状況に応じた適切な機密情報の管理と、② 「求心」に伴った情報流通の円滑化による全社生産性の向上という2大プロジェクトが立ち上がったのでした。
3.チームの組成
上記2つの目的にあわせて、①機密情報管理フロー制定サークルと②情報ツール統合推進サークルの2つを期間限定プロジェクトチームとして立ち上げました。
いずれのサークルにおいても完了条件を決めて、ここまでやりきったらチーム解散!というのを明瞭化したので期間限定といっています。
① 機密情報管理サークル、infosec, legalといった全社のポリシーを司るメンバーのほか、Product開発に関わるData ScienceやBI、privacyを担当するメンバーなどにも入ってもらいました。
② 情報ツール統合推進サークルは、組織全体の在り方や全社向けの施策を担当するHRのメンバー、Corporateエンジニア、infosecで組成し、機密情報管理サークルと相互に連携しつつ作業を進めていきました。
4.やったこと
全社向け透明ガイドの策定
時間軸的な前後関係でいうと機密情報管理の件が先に立ち上がっていたのですが、全体としてやるべきことを考えると、全社の情報流通がどうあるべきかが前提にあり、その中で機密情報についてはどう管理すべきか、という構造になります。
そもそも、Ubieでは社内の透明性を非常に大切にしており、特にProduct開発の組織では社内向けの透明ガイドも作成して情報の公開・整理・配信に取り組んできました。
今回のプロジェクトの中ではこれを全社向けにアップデートをして、改めて社内の透明性確保のために公開・整理・配信をやっていこう!ということを明確に位置づけました。
社内情報管理ガイドの策定
「透明」とはいえ機密情報は当然あるので、上記の透明ガイドに紐づける形で社内情報管理ガイドを策定し、元々あった機密情報の管理区分もわかりやすい形でアップデートしました。
機密情報に該当するものの定義も一定明瞭化し、透明ガイドの思想と接続するものにできたのではないかなと思います。
実際にも、機密に該当するものは本当に必要最小限として、ほとんどの情報をby regularの取扱いとしたのも性善説で透明性を大切にするUbieらしい点でした。
現在はこれにあわせて情報資産管理台帳もアップデートしているところです(継続中、年内にやるぞ)。
社内の膨大なデータを整理していくことは地道で大変なことですが、各部署の関係メンバーにもたくさん助けてもらいながら進めています。
余談ですが、機密性区分の名称どうする?という議論の際にinfosecのメンバーが「Top Secret」と真面目に案出ししてくれたのがかっこよくてそのまま採用になりました。
(社内にも「かっこいいのでこれにしました」と言いました。)
各種ツールのWS統合
社内ではslack, miro, Notionなどの情報ツールを使って業務を行っていますが、これらそれぞれについて組織別にワークスペース(WS)を作成していたため、例えば営業チームと開発チームで情報連携がしづらいなどの状況がありました。
これを実行可能なステップを切って、正社員であれば原則すべての部署の情報にアクセスできる環境が整備されました。
完全なWS統合に向けてはもうひと踏ん張りという状況ではありますが、全社での情報連携に一旦困らない状況になるまでは本当に速かったです。Corporate Engineerの本気を見ました。
(本件に関するCETのtamosanのnoteはこちら↓)
5.Full Throttle, but SafeのためのTrust & Ownership
今回のプロジェクトを振り返ると、正直私はほとんど何もしていません。
謙遜でもなんでもなく、「これとの関係ってどうなってるの?」「もうちょっとわかりやすくしたい」「この状態になったら何が嬉しい?」と素人質問と素人意見を言っていたら、最強の専門人材たちが全部やってくれていました。感謝。
今回のプロジェクトがなんかうまく回ったな~と思う理由を自分なりに整理すると大きく2つかなと思っています。
プロジェクトで得たいものが明確だった
Ubieの組織Identityは「Giant Leap」ですが、これを実現するための行動指針として3つのValueを位置付けています。
今回のプロジェクトは、言ってしまえばすべての社員がFull Throttle, but Safeを発揮できる環境を構築するためのものでした。
情報管理は、ともすると安全面に倒しがちで、形式的なルールと守られない運用、といった形にもなりがちですが、チームのみんなが得たいもの・得たい状態を理解して進めたので、不要な手続きを増やしたり、不要な機密を増やしたり、といった方向には全くなりませんでした。
みんなで同じ方向を向いて、ここまでやりきるぞ!を共有できたのでチームの雰囲気や進捗もどのmtgでもとてもよかったです。
この点についてlegalのkamechanがとても良いコメントをくれたので掲載します。同じ方向を向いて走れるメンバーって本当に良いですよね。
OrchastrationとExecutionの組み合わせ
UbieではUmapという個人の役割と進化の方向性を明瞭化したスキルマップとしてUmapというものがあります。
大きく2つの役割と3つのフェーズで6象限にマッピングされるのですが、今回のチーム編成では、どちらのプロジェクトもOrchastrationとExecutionの組み合わせがうまく噛みあった事例ではないかなと思います。
私のようにデータ管理は素人だけど全体の方向性や調和を考える人間と、高い専門性と自律性をもってゴリゴリとExecutionしてくれるみんなと、それぞれの役割を信頼して進めていけたからこそ爆速で進んだプロジェクトでした。
まさにTrust & Ownershipを発揮できたチームだったし、仕事の中身はそこそこ大変ではあったんですが、ストレスフリーというか、快適ともいうべきプロジェクトチームでした。
6.おわりに:We are hiring!
ということで、いかがだったでしょうか?
守りのプロジェクトであっても、いかに事業や組織を最大化するかを考えながら仕事を進めていくUbieらしさが伝わったでしょうか?
Ubieでは一緒に働きたいメンバーをまだまだ募集しています!
特に今回のデータ管理に関わるイチオシ職種はEnterprise Security Engineerです!
https://herp.careers/v1/ubiehr/YtijTUp8IcXH
興味を持っていただけた方はカジュアル面談もご用意しています。お気軽にご連絡お待ちしています!
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