友達や彼女が欲しかったら『小間』に行くべし
少し前から縁のある着物屋さんに行き、着物を買ってみた。
そして、自分がいかにブサイクなのか?というのを重々承知したうえで言うけど、着物着るとほんの少しだけ、本当に爪の垢レベルでかっこよくね?
これが紫藤尚世という着物のパワーなんだと思う、そして誰もがこの着物を着ればかっこよくなれるわけではなく、着物側が選ぶと。
そもそも表参道の一等地にあるこのお店誰も気づけない、呼ばれないと導かれないとそもそも目に入らないそうだ。
そしてこの着物を着て、茶道を人生で初めて経験してきた
この茶道というのは本当に奥が深い
薄茶と濃茶というのを飲んだんだけど、濃茶というのは本当に濃く、コーヒーで言うエスプレッソで一気に飲もうとするとむせるレベルで濃い。
カテキンの数値も非常に高いようなので、これを飲む前に少し食事を取ろうという事で今回はジビエがセットになっていた。
そして茶道知っている人ならこれがいかにぶっ飛んでいることかよくわかると思う。
茶道での殺生はご法度、そこで害獣をいただくなんてことは言語道断の行為である。
だけどこの茶道の先生は破門覚悟で、それでも茶道の道を知って欲しいと思い、広めている。
ジビエを食した後に上記の小間という部屋に入った。
見ての通りめちゃくちゃ狭い入り口、ここに刀を持って入れないようになっている。
そして、ここはなるべく敷居を低くしているので厳密な小間の様な部屋にはなっていないのだが、本来は150㎝までしかない天井、2畳半までは小間と呼ぶらしい。
そしてなぜこのように入りずらかったり狭かったりするのか?その理由が素晴らしくて。
まず、この中では身分は関係なくすべてが対等であり平等という意味で立ち上がる事を許さず、そして膝が触れる位置にいるからこそその人の気持ちが分かるようになっている。
徳川家康は戦の時に千利休にお願いして、この小間を使って武将と面談したという話がある。
それは謀反を起こすかどうか?をこの小間で見定めるのだ。
現代は真逆でソーシャルディスタンス、人との会話もzoomという形になってその人の気持ちが非常に読み取りづらい状態で仕事をする事が多くなった。
そんな現代にこそ、この日本古来の習わしの本質が必要なのではないか?と思って茶道を楽しんだ。
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