皆さんは、来客にどこまで家の中を公開しますか?
日本では、来客があっても使用する範囲しか紹介しなくないですか?
日帰りならリビングに通して、後はトイレくらい。
泊まりなら、来客が泊まるお部屋と浴室がプラスされるくらいではないですか?
ドイツ人は、住居内を他人に見せることに抵抗がないようなのです。泊まりのお客さんとか、親しいお友達が初めて家を訪ねてくると、家の全室を案内します。
私も、訪ねたドイツ人家庭の家中を案内されたことが何度もあります。初めはビックリしました。
寝室もですよ?!
そこ必要かな?!
例に漏れず、夫も連れ子も親しい来客にはまず家中を案内します。私達の寝室も含めて。
私にはそれが苦痛で、ストレスでね。
何回も、夫にも連れ子にも「家中を見せるのは辞めてくれ。特に寝室は私のプライベート空間だから。」と訴えるのですが、平気な人達は直ぐに忘れて(もしくは気にも留めていないから)また公開…。
夫が仕事仲間(おじさん)にいつものように家中案内をした後で、私がそれに気づき、部屋を確認したら案の定下着が干してある部屋まで見せていたことがあり、ブチ切れた私にも「そんなの彼も見ていないよ、僕も洗濯物に気づかなかったもの。」と言うのですよ。
本当にこんなのなんですよ。
本当に辞めて。
あんまり私が繰り返し繰り返し言うものだから、今では流石に、夫は「家を案内するよ?」と私に断りを入れるようになり、私がその言葉を聞いてシュババババッと先回りで各部屋の洗濯物チェックを済ませてから案内するようにはなりましたけれども。寝室は扉を閉めておくと「ここは寝室。だけど、萌が見せるの嫌がるから。」と、扉を開けてまでは見せなくなりました。でも、それも私がいる時だけかも知れません。(白目)
常に住んでいるわけではない連れ子達には、未だに制御が効きません。
まさか入るまいと思っているから下着を干したままの部屋で、気づくと娘とその友達が(女友達ですけど)「壁が素敵!」と壁の前でポージングしてInstagram写真撮影会をしていた時には倒れそうになりました。「辞めてー!」と言っても「そっち側(洗濯物がある方向)は撮ってないから大丈夫。」で終わるのです。違うんだ、写ってなきゃいいとか、そういうことじゃないんだよ…。でも通じない。どの部屋も、友達や彼氏彼女が側に居ても、私達の寝室も公開されてしまいます。その恐怖と言いますか、プライバシーのない状況がショックだし、ストレスで。でも本当に、何度言っても、言っても言っても、伝わらない。
これは何、日本人独特のものなのですか?
それとも 私だけですか?
連れ子達だけならね…。それでも、継息子には干している自分の下着は見られたくはないし、寝室に入られる事にはまだ多少の抵抗があります。
継息子本人は「僕は平気だよ。」と言って来るのですが「私が」平気じゃないんだよ!
夫にも「家族なんだし、萌も洗濯をしているんだから皆の下着を見ているじゃない。そもそも部屋に干してあるからって誰も下着なんて見ていないんだよ。」と言われてしまうのですが、そりゃそうでしょうけれど、なんだろう…羞恥心とか恥じらい?
血の繋がった家族でも、例えば兄には下着を見られたくはないけどなあ。
そして、私のプライバシーはどこに?
連れ子の友達や彼氏彼女にまで、全室オープンはストレスだけどなあ。
皆さんは平気ですか?
感覚の違いと言いますか、認識の違い?
習慣の違い?
ドイツへ来てすぐの頃、ドイツ人家庭にお世話になっていた時期がありました。
ホームステイです。
ドイツ人の母娘が暮らす一戸建ての一部屋を借りて、他人の私も家族と同じように住むのです。家の鍵も渡してもらいます。夕食は家族と揃って食卓について食べますし、トイレ浴室も使いますし、本当に家族のような暮らしです。
その時にも、ドイツ人知人から「萌、 部屋の扉を閉めていない? 部屋の扉は開けておくように。」と助言を受けました。扉を閉めている=心を閉ざしている(拒絶)と受け取られるから、だそうで。日本なら扉を開けっぱなしにすると躾がなっていないようでもあり、部屋はプライベート空間と思ってしまいそうですけれども、こちらでは バーンッと開け放している事で「隠し事はないですよ」「あなた方に心も開いておりますよ」って安心を与えるようなのです。
そもそも、住居に関してはプライバシーとかプライベート空間とか、そういった認識がなさそう、ドイツ人。「2人で過ごす時間」とか、そこに人がいてプライベートと言うならありだけど、空室なら「ただの部屋」というか。
公開も、むしろ、誇らしいようなのですよね、見て見て!こんな家に住んでいるの!的な。
扉を閉められていることが、連れ子達からしたら私からの拒絶に思えるのかも知れず、友達、彼氏彼女に失礼だと思うのかも?もしくは「あなた拒否られてない?」と思われるのが嫌とか?だから、私にもオープンでいてもらいたいのかも???
そんなに深くはないか。
ドイツ人にとってのプライバシーは「お給料がおいくら」だとか「家族間の問題」だとか「女性の年齢」とかかしら。
そういうテーマの時にはちゃんと「私が聞いてもいいならだけど…」と前置きをして尋ねるのがマナーです。
夫にいくら「家は私にとってプライベート空間」「特に寝室」と話をしても通じない。
夫は今でこそ寝室お披露目を辞めてはくれましたが、理解したからじゃないんです、「全くもって何が嫌なのかわからない」けれど「萌が嫌がるから辞めておこう」なだけで。
連れ子達もそうです「萌ったら、恥ずかしがり屋さん。私達(友達も彼氏彼女も含めて)は平気だよ?散らかっていようが、下着干していようが。」と「私(萌)が相手を気遣って嫌がっているのなら平気ですよ」と言ってくるのです。「私(萌)が嫌なのだ」という感覚がわからないのですよ…。
「人間の衣食住なんて、たいした変わりはない。」
…みたいな?
このプライバシー&プライベート問題は、育った環境にもよるのかしらとも思います。
私の実家は訪問客の少ない家でした。実家は私にとって外界から守られている心底安心する場所です。
夫は諸事情から11歳頃から全寮制の学校へ入って他人との暮らしでしたし、実家に寮仲間を連れて帰って泊めたり逆に泊めてもらったりしていたそうです。連れ子達も、小学生からお父さんのところには継母という名の私が居て、お母さんとの暮らしではお母さんの彼氏が一緒に暮らしたりその子供も一緒に暮らしたり、別れると次の新しい彼氏が…という生活でしたし。
だから他人との暮らしに慣れていて、プライベートがないのが当たり前、くらいの?
ドイツ人でも私のような人も居るのかも?
日本人でも、家に来客が多く育った人だとかで平気な人も居るのかも?
昔は日本でも下宿人が家族のように暮らす家も多かった時代もあったようですし?
『寝室が公開されたところで、下着が目についたかも知れないところで、死にゃしない…』
この規模で、構えていけばいいのでしょうか。
ドリフの、家の壁がバーンッと倒れて
ジャーン!
と全室公開。
ジャンジャカジャンジャン
ジャンジャカジャンジャン♪
が頭に思い浮かぶ昭和女子な私。
でも、なんだか「それでいいのか?」とも思ってしまう。
「恥じらい」ってあってもいいけど、無くしてもいいものなの?
「下着を来客の目につかないように」とかは相手への最低限のマナーでも有りません?
プライベート空間って、じゃあ何処にあるの?
ないものなの?
なんだかなあ。
このプライバシー問題も、連れ子達の滞在、友達、彼氏彼女の滞在で私の心の負担になっている点なのですよね。
例えばね、継娘の女友達が泊まりにきていた時、彼女は躊躇いなく パカッ と我が家の冷蔵庫を開けて食べ物を探したのですよ。「これはなに?」ってタッパーを開けてクンクンしたり。
例えばね、夫の仕事仲間も、我が家に立ち寄って自分の要冷蔵の食べ物を持参していた時など、勝手に我が家の冷蔵庫を開けて入れてたりするんですよ。「後で取りに寄るね〜。」って感じで。
なに?ドイツでは他人の家の冷蔵庫の扉を開くハードルそんなに低いの?!
どうも皆にとってはどうでもいいことらしいんですけど、私にとってはイチイチ私のプライベート空間に無遠慮に踏み込まれるようで嫌なんですよね。
…通じませんけど。
繰り返します。「通じませんけど!」
例えば継息子がね、夫のTシャツとか借りて着たがるんですけど、引き出しを片っ端から開け閉めして目的のものが何処にあるのか探すのですよ…。
その調子で私の洋服の場所も開け閉めされるかもしれない恐怖で、下着が入っている引き出しにはショーツとブラの場所にだけ常に目隠し用の布を拡げてかけてあります。引き出しを開けても布が目に入るように。
それと同じように、連れ子達が誰かを連れてきた時には、干している洗濯物の私の下着の部分にだけ布をかけて、不意打ちで見られる事を防御します。
寝室自体もなるべく公開は避けますけれど、もう連れ子達は勿論、その彼氏彼女にも公開され済みです、防御失敗。そして、見られた事のある寝室を、再公開したくない私の気持ちなど、この方々にはもはや意味不明。
プライバシーってなに?
解決策は「私が平気になる」が1番早いのですけれども。家中の公開と、冷蔵庫はね、私の感情の問題はあれど、相手もなんとも思っていないのだからその程度のことなのだ、と思うようにはしています。
夫を含め連れ子達(全公開が平気な人々)には何度言っても通じないことを学びましたので。
同じような問題でお悩みの方!
いるかな?!?!いるのかなそんな人?!
いらしたら、
せめて下着は布で目隠し解決策
いかがでしょうか!!!
2022年12月12日