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継娘との話し合い。そして遂に、専門学校が始まった。

8月末から、遂に、継娘の専門学校が始まりました。

去年の冬に「大学は辞める」と決めてからも進路がなかなか決まらず、周りはヤキモキしましたが、3月に「パン職人になる為の専門学校へ行く。」と言い出してから数ヶ月。正直、いつかまた、気が変わるんじゃないかとハラハラしていました。
しかし、学校が始まった今、様子を聞くと楽しんで通っているようです。良かった。

この専門学校が始まるまでの数ヶ月間、これまた継娘の行動について、私達夫婦は強いストレスを感じていました。
彼氏と暮らしながら(他の2人を含む4人での、ドイツでは「WG(ベーゲー)」と呼ばれる共同生活)、ドイツ国内を彼と共に友人を訪ねて旅行に行ったり、描いた絵を絵葉書にして売るのだと絵を描いてみたり(実際に売ったり売れたりしたのかは知りません。)、毎日朝はゆっくり、彼と共にお昼の12時頃に起きる生活だ、と聞きました。
知り合いのお子さんの子守りを不定期で受けて少しのお小遣いを稼いでいましたが、そのお金は彼との旅行(テントやグッズを購入&旅費)に使ったそうです。

夏休み前、継娘は彼と北欧を巡る旅に6週間、私達の知らない間に出発していました。リュックを担ぎ、キャンプ場を渡り歩きながら各国を巡る旅です。現地から「彼共々コロナにかかった。」と連絡があり、動けなくなって足止め、テントに篭って数日を過ごしたそうで(熱は出たけれど寝て過ごせば大丈夫だったと言って、ひどい症状では無かったようでそこは良かったですけれども。連絡をしてきた時点でコロナ陽性からもう5日程経っていました。キャンプ場スタッフが買い物をして来てくれたりと助けてくれたそうです。)、ホテルにも数泊泊まる結果になって、計画より旅費が嵩み、足りなくなって多少養育費からも使った、という話でした。
病気だと言われれば、私達はもう「気をつけて無事に帰ってくるんだよ。」としか言えず。
継娘は意気揚々と旅行がどんなに素晴らしいかと写真を送ってきましたが、私達は複雑な心境でした。

継娘が彼との自由時間を謳歌している間、両親はずっと養育費を払い、専門学校開始までは大学にも籍を置いているので大学授業料も支払い済みです。
私達としては、大学に籍はあるのだから、経営学とか栄養学とか、将来もしかしたら役立つかも知れない講義を取るとか、大学が嫌なら何処かのパン屋さんで職場体験をさせてもらって経験を積むとか、しっかりバイトをしてこれからに向けてお金を貯めるとか、何か将来に向けての努力が出来たでしょう、と思ってしまうのです。彼との旅行がダメだと言うのではなく、「それだけ」というのがストレスで仕方ありませんでした。決まったバイトすらしないのも、彼とうろうろ自由に動けなくなるのが理由のように私には感じられるのです。

夫と話し合い、夏休みに継娘が我が家へ来たら先ずこの半年以上の行動を良くは思っていない旨を伝え、今後についても話し合っておこうと決めました。

それが、継娘が、我が家の計画したイタリア家族旅行の、出発当日にこちらに来ると言い出しました。しかも、車での移動なので夜出発にしていたのですが、その夜に着くように来ると言うのです。旅行日程は随分と以前から伝えてあり、当初は数日余裕を持ってこちらに来る話だったのに。前日でもなく、当日の午前中でもなく午後でもなく、夜…。自由暮らし中にも関わらず。電車の延着など、トラブルがあった場合には私達の出発は遅らせて当たり前と言う考えでしょうか。
そういう所にまたイラッとしてしまいました。

結局、早めに来れないのかと言っても本人が来ないものをどうすることも出来ず、継娘の到着と同時に旅行へ出発となってしまい、旅行中は私達夫婦2人共に嫌な空気にもしたくないし、話し合うタイミングが掴めませんでした。
久しぶりに会う継娘は陽によく焼けて健康的で、生き生きとしていて人生楽しそうで(結局、進路迷走期間も入れればほぼ1年間のパラダイス生活でしたからそりゃそうかも知れませんが。)、夫も私もそんな継娘の様子に「子供が元気でアクティブで居てくれたらそれで良いのかも。もうこのままでもいいかしらね。」と気持ちがグラグラと揺れもしましたが(夫だけでなく私まで甘さを出しそうに…)、今後また繰り返されても嫌なのでやはり気持ちを引き締めて貰うためにも話はしようと決めました。
旅行後も数日間は我が家に滞在するので、そこで話し合うことにして、夫婦2人共ちょっとモヤモヤもしながら、継娘問題は一旦横に置いといて旅行中は楽しく過ごすように努め、実際、楽しく過ごしていました。

ところが、旅行最終日前日に、継娘が「明日、イタリアからの帰宅途中にドイツ国内の駅に私を落としてくれない?彼が〇〇って街にきているから会いに行って数日で家(我が家)に戻るから。」と言い出したのです。

継娘のそういうとこ!!!
自分都合にも関わらず、自身の努力や我慢よりも先に、まず周りを(振り回す事を考慮せずに)使おうとする傾向が強い。

これにはいつも温厚な夫が珍しくイラッとした様子を隠さずに、「彼とは一緒に住んでいて、6週間も旅行に行って、今、僕達と過ごすのは2週間だけ。その期間中にそれ必要?!」と強めに言いました。が、継娘は譲らず。
お!珍しく、ここは夫(父親)が娘の行動を諌めるのかな?最近の行動、自由が過ぎるものね…と思っていたら、その夜には夫も継娘と一緒に携帯で地図を見ながら「この帰路だからこの駅になら寄れるかも。」などと話しだしていました。
びっくりして、私が思わず「帰路も長距離なのに、あなたの為だけに私達全員がわざわざ高速を降りて駅に寄らなきゃいけなくなるのよ。彼に会いに行きたいのなら、我が家に一旦一緒に帰って、あなたが翌日の朝一移動で会いに行けばいいでしょう!」と割って入ってしまいました。継娘は「家(我が家)からだと駅までバスだし時間がかかる…(田舎なものでバスが1時間に1本とかだしグルーッと遠回りする)。」などまだモゴモゴ言っていましたが、朝一に夫が仕事に向かうのが駅方向だったので、「乗せて行ってもらえばいい、仕事も早朝なのでちょうど良いじゃない。」と言うと「それでも良いけど…。」となりました。

それでも良いけど、じゃねーよっ!!!

と心の中では怒りつつも抑えます。
帰宅日は夜にたまたまサッカーのドイツ対イギリスの試合があったので(夫親族にはイギリスの血も混ざっています)皆で家に帰ったら一緒に観ようね、と楽しみにしていた夫の顔も浮かび、ちくっと胸が痛みます。ここは穏便に…。揉めずに、でも継娘を連れて帰りたい…。「そうすれば、夜のサッカーの試合も一緒にテレビで観れるじゃない。」と、『私達だってあなたと楽しく過ごしたいのよアピール』を入れてフォロー。うぅぅ…、私も継娘を強く叱れていない…。グサッグサッ
それにしても、夫は甘い!甘過ぎます。
この出来事からも、私は「今までの行動への私達の考えと、これからの行動についてこれはやはり話しておいた方がいい。」と強く思いました。

結局、継娘も一緒に我が家に帰り、翌朝彼に会いに行きました。数日後に戻ると言うので、夫に「話し合いの時間が必要だし、話し合い後に最低でも丸々1日は私達と過ごす時間があるようには帰ってくるように言ってくれ(話し合いで拗れた場合、そのままお別れとなると嫌なので)。」とお願いして、夫も「わかっている。」と継娘に1泊で帰ってくるように伝えてくれました。

無事に帰ってきた継娘と、夫が先ず話をしました。その後に私を含めた3人で更に話しました。話し合う前には夫は「娘の言葉次第では、頭に血が昇って怒鳴ってしまわないだろうか。」と心配していましたが、怒鳴り合いになることもなく、全員が落ち着いて話し合うことが出来ました。
お金の使い方に言及した際には「旅行は主に養育費からではなく自分で貯めたお金でだから!」と継娘が言うので「そうだね、その点は良かったと思うよ。でもね、その旅行に使うお金を貯めている間の生活は?食事も家賃も親からの養育費じゃなくて?旅行中も払っている家賃は?あなたが通わない大学費用は誰が払ったの?」と私からも言いました。
私達はあなたが、将来へ向けてなんでも良い、けれど何か努力してくれることを期待していた、と伝えると、継娘は「旅行にも行かせてもらえて感謝している(継娘が自分で勝手に判断して行っているだけですけれども。自由に出来るのも親の支え(養育費)があっての事と気付けたかしら?)。でも、自然保護活動のストに参加しに行ったり、イタリア語を学んだり、フォトショップの勉強をしたりもしていた(絵葉書を作る時)。遊んでいただけじゃない。」と言うのですが、それらが悪いと言うのではないのですよ、でもそれらは全て彼女の趣味範囲。そうじゃないんだ、私達が言いたいのは…、という話をすると、「お母さん(元嫁)からも「履歴書に書けるような事をしなさい。」と言われた。」と言っていました。元嫁も娘の行動について良くは思っていない様子が知れて、少しホッとしました。

今後の事についても話し合って、実習で入るお給料を養育費計算へ入れる事(養育費の多少の減額)、養育費の支払いは予定通り残り1年で終える事を継娘に了承して貰いました。

夫としては、娘が努力して手に入れたお金は娘のものと言う考えや娘のモチベーション維持の為、そもそも大学期間は支払う予定だったなどの理由から、残り1年の養育費も実習でのお給料に関係なく今まで通りの金額を渡したい意向だったのですが、私は今までの継娘の様子からこれ以上自由になるお金を増やしたくないという強い思いと、そもそもの養育費の意味について、成人後の子供の養育費は子供が将来について準備する期間の親からの「補助」と考えているので、大学へ通って収入がない間は親が全面援助でも理解しますが、専門学校へ進路変更して実習でお金が入るなら、その収入だけでは暮らしていけない部分を補う役目と思っている(実際にドイツにおける養育費についての規定でもそうなっています。)と伝え、まだ迷う夫にハッキリと「私は実習で入るお給料も考慮した額でしか、今後の養育費支払いに同意しません。」と言い切りました
今まで、私は養育費をケチったことも、支払いに反発したこともありません。この継娘の自由行動期間ですら支払いに文句は言いませんでした。けれど継娘は、それに対して私が「これからも養育費を支払う夫を支えてあげよう、養育費を多めに払っても継娘の為だ。」と思えるような行動をいっさい示してはくれませんでしたから。もうその点で甘さを見せるつもりは無い、と思いました。
残りの養育費も、実習お給料は多分8月分と9月分まとめて初めて10月に振り込まれると思うので、9月迄は今まで通りの養育費を振り込むけれど、10月からは継娘が先ず私達にお給料明細を写真などで送ってくるように、それを見てから金額を計算して振り込む、と自動では振り込まない宣言をしました。

専門学校2年目からは実習のお給料も上がり、今の養育費と同額程貰えるのですが、税金などを引かれると手取りは多少下がるかも知れません。その可能性について話していると、夫が「足りない分は親が(養育費で)…。」とか言い出すので、これまた私は驚いて、「養育費は残り1年で終わるの。その後の収入が厳しそうと思うなら、あなたが今から備えていかないといけないのよ。」と言い放ちました。継娘は「わかった。」とは言っていましたけれども。
「あなたが自由に過ごしていた間に、少しは貯金もしたのでしょうね?」とチクッと言ったら動揺していたので、今までのお金は使い切っているのかも知れませんが。専門学校が始まると忙しくなるので、お金を使う事自体が必然的に減るはずですから、継娘が自分で考えて節約も努力してくれたら良いなと思います。

しかし、夫!!!
継娘の行動を締めたい話し合い中に、またも甘さを出してくるのにはイラッとしました。
実際、2年目以降も養育費での補助を続ける事になるとしても、今それを言うな!!!
継娘にも「自分で先ずは努力して、頑張ったけどそれでも困る時には事情を説明してくれたらいい。私達も納得の行く内容なら、その時には援助を検討するから。」と伝えてあります。
継娘は「わかった。でも自分でなんとか出来るよ。」とは言っていました。

私達夫婦は今までも、継娘について何かが起こる度に話し合ってぶつかり合って妥協点を見つけたり、苦悩はするけれども許容しようと決めて見守って来ました。私達はその都度、私達の考えも含めて継娘に話して来たつもりです。けれど、結果だけを振り返れば継娘の要求はほぼ通っており、継娘からしたらなんでも許されてきた感覚だけがあるのかも知れません。

夫は娘に「僕達の示す理解や許容を、(娘は)自分に都合のいいように利用しているように感じられる。それが続くようならいつか理解も許容も出来なくなるんだよ。」と話しました。

子供への教育って、難しいなあとつくづく思います。我が家の場合は更に離れて暮らしており、継娘は彼と暮らし彼にぞっこんです。
夫はこの彼の事を良くは思っていません。娘よりも7、8歳も歳上なのに、娘は今「学びの期間」のはずなのに、そんな娘を連れ回し、自由に生きる彼のペースに引きずり込んでいると感じるようです。
私は厳しいようですが、『その彼が良い』と付き合っているのは継娘ですから、継娘にもその気質がなければ、あの彼をそもそも選ばないと思っています。継娘も17、8歳とかでもなくもう21歳ですから、今の継娘の行動はやはり本人の責任(気質)だと思っています。

そんなこんなではありますが、話し合いは出来たし、今後についても話し合えて確認出来たし、後は、継娘が頑張って専門学校を無事に卒業してくれる事を願うだけです。
夫が話し合いの中で娘に近況報告もしてくるように話したので(今までは事後報告や、娘のインスタ投稿で行動を初めて知ることが多かったので。)、今はちょくちょく実習の様子などを夫に電話してきています。

さあ、継娘よ!
ぐぁんばって卒業してくれ!!!


2022年9月11日


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北川 萌子
ありがとうございます。励みになります。 頑張って更新しますね。夫と美味しいものを食べたいな。