2024、私は障害者手帳を取得した。
正直、障害者手帳の事は何度もnoteに綴ってきた。だから中には聞き飽きている人もいるかもしれない。それでもいいから、私は書かずにはいられない。
今年を振り返る意味で、障害者手帳を取得する前と取得までの過程、取得後の今感じていることについて綴る。
それまで何度も頭をかすめていた、障害者手帳の存在。
だけどその度に「自分なんかが」って思って跳ね除けてきた。私なんて障害等級、軽いのに、って。
障害等級と言うのは、その人の日常生活に支援が必要な度合いの事。1~3まであって、数字が小さいほど必要度が増す。
そんな私はその中で最も軽い、3級だから。
でも、3月の大学卒業が自分の中で一つの区切りとなって取得の意志が固まった。ちなみにその時書いたnoteは、400人以上に読んでもらえた。純粋に嬉しい、書いた甲斐がある。
こちら↓
申請のための申請、申請時に必要な書類集め、申請。そうして取得までには約5か月かかった。申請手続きが煩雑で手間取った思い出。
そうして、無事取得。
こちらも400人以上に読んでもらえた。障害者手帳に興味持っている人、案外、多いのかな?
さて、そんな私が手帳を取ってまず行ったのは、都営交通乗車証の作成。都内に住所を有する事と障害者手帳取得が条件で、都営交通機関の交通費が無料になる制度。詳しくはこちらを参照。
作ってよかった、と心から思う。
特に私は「日暮里・舎人ライナー」ヘビーユーザーなので、外出時の交通費が格段に安くなった。(ライナーは他と比べて交通費が高いのが有名…不名誉。便利だけどそこがネックに感じていたので本当に有難い。)
手帳を9月末に取り今月までの数か月、美術館や都立庭園に足を運ぶ機会が本当に増えた。
理由は、手帳を見せれば入館料無料になるのをいいことに、対象の美術館や都立庭園に行きまくるようになったから。詳しくはこちら。
例えば、国立西洋美術館にて会期中「モネ睡蓮のとき」を今年だけで無料で2度も鑑賞した。
他にも、18世紀の景観画の巨匠カナレットの景観画にうっとりしたり、六義園や浜離宮恩賜庭園で紅葉や秋桜にシャッターを切ったりした。
私はこれらのどれも、入館料無料で楽しませてもらった。
そして手帳を取ってから少し、私は傲慢になった気がする。
と言うのも、今までは色々な事に対して私は、「私なんて」って思いから色々な事に対して遠慮がちだったし、気を遣い過ぎていたと思う。
だけど、手帳を取ってからは
「私は障害者で手帳を持ってるんだから」
と言う強い思いと、
「使えるサービスは使ってやろう」
そんな、どこか偉そうな気取った気持ちが芽生え始めた。
けれど今思う、それはきっと傲慢ではなくて自己主張。だって別に、私は並んでいる列にズル込みしたわけでも、誰かに嘘ついたわけでもない。
何なら障害者手帳は、公的に認められた身分証明書の一つ。だから何一つ、私が恥じらうような事は無い。そう思ってる。
こうして何度だって綴るのは、ふとした時に「障害者手帳」を持っている自分に負けそうになる自分がいるから、だと思う。
私は障害者で普通じゃない。
そう思う事が、まだまだある。でも、書くことで、だから何だ、って思える。普通じゃない。でもだから何だ、別にいいじゃんって。
持っていた方が、私の為になる。
持っていた方が、今の私には得。
持つ理由なんて別に、その程度でいいんじゃないか。
誰に何を言われた訳でもないのに、勝手に世間体を気にして負けそうになる自分が、嫌で嫌で仕方ない。
でも、手帳を持ったからこそ。
同じような状況にいる誰か、若しくは今これを読んでいるあなたの気持ちに寄り添うことが、私には出来るかもしれない。
今感じているこの気持ちにも、きっと意味があると信じて。