営業出身イラストレーターべじこさんに聞く!これまでのキャリアや仕事の広げ方
「キャラ営業の極意」や「中村天風の教えが漫画で3時間でマスターできる本」という本を書店や図書館で見かけたことのある方も多いのではないでしょうか?
他の本と並んでいても印象に残る表紙で、漫画があり読みやすい本ですよね。
今回は「キャラ営業の極意」という重版もされた本を執筆されたべじこさんこと坂井洋子さんへインタビューさせていただきました。
出会いは名古屋で開催された、みずのけいすけさんの「書けるようになるnoteの勉強会」。
名刺交換をしたときに、真っ赤な服と「べじこ」というお名前が印象的で「キャラ営業の極意」を執筆されている有名人だとわかってびっくり!
思わずインタビューを申し込み、今回の記事を作成に至っています。
本は知っているけど、どんな人が書いているのか、どんなキャリアを歩んできたのか、どんな思いで本の出版に至ったのかを深堀りしちゃいます!
キャリアに悩んだり、自分のブランディングが上手くできないみなさんのヒントになれば幸いです。
イラストレーターのべじこさんってどんな人?
現在はイラストレーターとしてお仕事をされているべじこさん。
その他にも個展を開く、講演会で登壇するなど、さまざまなお仕事をされています。
もともとはどんな仕事をしていたの?
べじこさんはもともと、リクルートグループで企業向けの人材営業をしていました。
当時はさまざまな賞をもらうトップ営業だったこともあり、「仕事は面白かったけど、とにかく忙しかった」と語ります。
現在はトマトの色で印象的なべじこさん。でも会社員時代は年齢より若く見られやすく、「しっかりして見られたい」と黒などのシックな色合いの服や持ち物を身に付けていたんだそう。
今からじゃ想像できないですよね!?
現在のトマト色を身に付けるようになったのは、イラストレーターの仕事をはじめてからだといいます。
会社員時代もイラストレーターになってからも共通しているのは、「どう見られたいか」を考えて、見た目の印象を作っていたことだと話します。
「キャラ営業の極意」では、色以外にも、小物やしぐさなどで初対面で印象付ける事例やノウハウがイラストで紹介されているので、気になる方は読んでみてくださいね。
また、べじこさんは「おしゃべりして受注している」と言われることもあったそう。傍から見たら楽しいおしゃべりに見えたとしても、相手に合わせて言葉遣いを変える、TPOに合わせて臨機応変に対応することは企業理解がないとできません。
「キャラ営業の極意」ではコミカルに書かれているものの、べじこさんも相当努力したんだろうな……と、強く感じました。
イラストレーターの仕事を始めたきっかけは?
イラストを描き始めたのは、3歳で始めた絵日記だそう!
仕事を始めてからは漫画のネタのメモをして「イラストをお仕事にしてみたいな」という思いは頭の片隅にはあったものの、漫画を描く時間が取れずにいたと話します。
また会社員時代、野菜への興味と食べることが好きという理由で野菜ソムリエの資格を取得。退職した後は、その資格を生かしながら食の分野で活動を始めました。
そんな日々を送る中、「トマトを被った野菜ソムリエのべじこ」として漫画やブログで発信し始めたところ、反響が大きかったことが現在に繋がっているといいます。
あるとき、自作した漫画が地域の方の目に留まって、ケーブルテレビの仕事の依頼につながる、周りを巻き込んで作った歌がきっかけで大手企業とのコラボなど、いろいろな分野へ派生したと笑っていました。
「キャラ営業の極意」を出版するまでの道のり
現在はイラストレーターとして活躍されているべじこさんが、どのような経緯でビジネス本を出版することになったのか、出版までの過程を聞いてみました。
文章は全く書いたことがなかった。それでも本は出したかった
本出版ってとてもハードルが高いイメージ。
それでも「漫画の本を出したい」と漠然に思っていたべじこさんに、本を出版した先輩が声をかけてくれたことで、本格的に出版を目指すことになったのだそう。
営業が上手くいかない人だけじゃなく、フリーランスの方やブランド戦略に携わっている方、自分の個性を生かして仕事できないと悩む人が多い現代。
「リクルート時代の営業経験と現在のべじこさんのキャラをかけ合わせた企画が面白いのではないか」と言われたことで、漫画ではなくビジネス本を書くことになったといいます。
イラストは得意。しかし文章と締め切りに苦戦する日々
以前からSNSなどに4コマ漫画などを描いていたべじこさん。漫画やイラストの発信が主で、文章は全く書いたことがなかったのだそう。
そのため、本にするだけの文字数の文章を書くのは初めてで、わかりやすくビジネス本を書くことに大苦戦したと話していました。
これまでは自分が体験した出来事などを中心に発信していたため、「経験や知識を体系的にまとめて文章を書く」ということに慣れていなかったべじこさん。
漫画を描くことに慣れているものの、締め切りに追われることがとても大変に感じたといいます。さらに慣れない文章。とにかく必死だったと振り返っていました。
出版が決まってから文章に約3か月、漫画に約2ヶ月かけてようやく完成!
苦労して書いた文章と漫画が本になったときにすごく感動したといいます。
出版したら人生激変!!引っ張りだこなイラストレーターに。
「キャラ営業の極意」はすぐに重版され、ビジネス本の著者として有名になりました。そして新聞の取材依頼や高校での講義依頼、書籍漫画の仕事が決まるなど、仕事の幅が広がっていっているといいます。
べじこさんはこれまでを振り返り、キャリアカウンセラーの勉強しているときから好きだった、クランボルツ教授の「個人のキャリアの8割が、偶然の出来事によって決まる」という言葉が今ではすごく腑に落ちる、と話します。
イラストレーターとして活躍してみたギャップとジレンマ
そんな順風満帆で楽しく仕事をしているべじこさんにも、イラストレーターとして多忙を極めてみて感じたギャップやジレンマがあるそう。
イラストを描いているときは楽しく、もっと描きたいと思うものの、仕事では締め切りがあります。仕事が重なって締め切りに追われると、仕事以外に描きたい漫画を描く時間が取れず、描くタイミングを失ってしまうことも。
また「もっとこう描きたい」「もっとよくしたい」と思っても、締め切りを越えて延々と描き続けているわけにはいきません。
だからこそ、アウトプットするときはその時々の最善を出すことを心掛けていると話します。
きっとべじこさんのそんな姿勢がお仕事の幅を広げたり、人との縁に繋がるんだろうな、と感じました。
今後挑戦してみたいことや大切にしていること
書籍漫画のお仕事や講義、個展で忙しい日々を送るべじこさん。
そんなべじこさん、まだまだ挑戦してみたいことはたくさんあるとのこと!
そこで、挑戦してみたいことやべじこさんの大切にしていることもうかがいました。
今後挑戦してみたいこと
野菜ソムリエやソルトコーディネーターであるべじこさんですが、温泉ソムリエの資格も持っています。そのため、温泉ソムリエとして温泉漫画も仕事で描きたいと話されていました。
また日常のちょっとしたことや好きなこともnoteやインスタで漫画アカウントを作り、発信していきたいとのこと。
もちろん、毎年行っている個展は大変でも継続したいとのことで、9年目の今年も10月に名古屋で開催されました!
イラストレーターをするうえで大切にしていること
絵日記を描いているときから変わらず、「楽しい気持ちで描くこと」、「伝えたいことを描くこと」を大切にしているといいます。
私もライターをしていて共感できるのですが、自分が書くものの温度感は自分が思っているよりも人に伝わるんですよね。
そのため、自分が伝えたいと思って楽しく仕事をすることは重要だと思っています。
べじこさんも同じように感じているからこそ、伝えたいことを楽しい気持ちで描くことを特に大切にしていると語られていました。
だからこそ依頼したいと思われるのかもしれませんね。
べじこさんの歩んできたキャリアやお仕事の広げ方は参考になりましたでしょうか?
リクルートのトップ営業からイラストレーターへ転身し、多忙な日々を送るべじこさん。今後の活躍が楽しみですね!
また、今後自分でお仕事を広げていきたい方、自分のイメージや個性で選ばれる人になりたい方はぜひ「キャラ営業の極意」も読んでみるとヒントがあるかもしれません。
noteでもさまざまなイラストが公開されているので、気になる方はぜひこちらから見てみてくださいね。https://note.com/vegeco/