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自己紹介_2024年6月


坂上萌(Moe Sakaue)です。
リジェネラティブデザインについて勉強しています。
今は鳥取大山をフィールドに、森里海の生態系の循環を調べながら、人が身体を通して世界に気づきなおし、自然を学ぶ体験やツアー作りをしています。そしてこの地で「mimori*」というプロジェクトを立ち上げました。山川海全てを「森」「流域」として捉え守ってきた人を「水守」、みもりと呼ぶことがあったそうです。

先人の仕事や知性の痕跡を辿りながら、人と人、人と自然が共に生き、繁栄するために、これからの時代に土とは何か?森とは何か?この世界で「生きること」を再定義したい。
世界観が変わってしまう体験を届けたい。どうしたら人の認知、そして視座を変えられるのか考えています。

プロフィール
同志社大学文化史学科で気候変動にさらされる中世エジプトの灌漑農業と経済を学びました。気候変動のなか必死にいきた先人の本に触れ、私たちはこの時代に何を為すのか、次世代の残したいのか考えてきました。そのなかで、衣食住の「衣」の環境問題に関心を持ち、2022年に京都工芸繊維大学院デザイン学専攻修士課程に進学しました。これまでIASDR 2023でサステナブルファッションとトランジションデザイン、Global Fashiob Conference2023で国内ウールとサーキュラーデザインに関して論文を執筆しています。

そんな私がなぜ、「大山流域」に興味を持ったのか。


私が大山とご縁を頂いたのは、2023年5月に開催された第1回プラネタリーヘルス・ツーリズムに参加したことからです。
2泊3日間で、身体を使って豊かな大山が育む源流から海に続く体験しました。
伯耆大山は平安時代から修験道場として続く著名な山。その流域を山川里海と辿りました。

〈大山さんにへお参り〉

大神山神社
磐座と水の道を観察

〈身体を通して豊かな水に体を浸し、水循環の構造を学ぶアクティビティ〉

甲川で沢登り

〈豊かな川の源流域を観察〉

木谷沢

〈協生農法ワークショップ〉

江府町せせらぎ公園

〈大陸から渡ってここに流れ着いた人の気持ちになるサップ体験〉

今津の海


〈海に足をつけて日の入りを眺める〉

淀江今津の浜


2泊3日を終えた時に、あることに気づいたんです。

かつての人が立ち上がる雲を、「龍」であると表現したのは、水循環そのものの摂理に畏怖畏敬の念を抱いていたからだったのでは?ということ。
地元の方が「大山さんのおかげ」と手を合わせてきたのは、大山さんの豊かさがもたらす、山の幸、海の幸、の理由を大事にしていたからなのかとここで生きてきた人たちの心に触れることができました。そして、自然の現象を読み解く知性が、今にも続く営みに続いていることに大変感銘を受けました。

湧水のお水を毎日いただく


プログラム中は毎食、この地域半径3kmと食材と水をいただいて過ごしていたのですが、気がつくと私の体もこの偉大な大山さんの一部であると実感したのでありました。食べることそのものが環境を学ぶことで、自分自身を変容させることなのだと、当たり前のようで気づいていなかった、私も環境の一部であるという自認ができたと思います。


自分を変容させた旅を経て


ここでの体験は衝撃的で、帰郷してからもプログラム中に芽生えた新しい感性にワクワクしていました。
それから、再び訪れたのは半年後の11月。

あそこで感じた自然と一体となる体験の正体は一体何であったのか?と忘れられず、Bisui daisenの皆さんにたまらず頼み込んで、冬の大山さんの元で、フィールドワークをして頂きました。
そこで巡ったのは大山流域に残る営みの痕跡で、6000年分にもなる文化の積層でした。

雪化粧の大山@貝田
スノーシューで大神山神社へ参拝

〈地形を観察 自転車のフィルードワーク〉

大山さんを日野川から望む
日吉神社
稲佐の浜

ここは日本神話の舞台である出雲。その時代からの地名や神社が残っています。水源や里の形も数千年変わっていないところもあります。
数千年水が湧き続け、飲まれてきたこと。そのために森が守られてきたこと。持続可能な社会が目指されていますが、大山流域には最も持続してきた文明とその鍵が残っている!再びこの地の凄さに感銘を受けました。


現在、大山流域に滞在して、次は、参加者ではなくガイドとしてプログラムに帯同しています。

プログラム参加者を見ると、深くこの地にダイブし、価値観が変わったという感想を聞く機会に度々出会いました。
今一度、ここまで続いてきた文化に潜む、自然観や営みに落ちた科学、哲学、そして身体知性を見直すことが必要である思うようになりました。

現在、新しいプロジェクトをこの地の同世代と立ち上げています。
同世代に留まらず、たくさんの人にこの体験を届けていきたいと思っています。
この地で学ぶ水循環の構造。かつての人の感性。
そういったものをnoteで発信していきますので、よろしくお願いします!



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