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寂詩

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2022年5月の記事一覧

Twitterより(6)

Twitterより(6)

たとえばをくりかえして、手に入れたのは鏡
流れる水を見ていたら、涙がこぼれ、
川になればよかったのにって、全部ゴミ箱に捨てたくなった
愛をここに、笑って披露したはずなのに、
いつのまにかいなくなってる、
あたし、あたし、あたし。
足あとだけが黒ずんで残る、手をとって欲しかったわけじゃない、遠心力でとんでいった、あの日のあたしの
体、心、
あれくらいの速度で生きつづけたくて、いくつもの言葉を塗りつぶ

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Twitterより(5)

Twitterより(5)

詩はたましい
ことばに宿る
痛みをつづり
感情をうたう
贈るものでも
貰うものでも
どちらもあり
ただことばが
たゆたう場所
詩は死であり
生としてある

Twitterより(4)

Twitterより(4)

私が誰をかたっても、ここにいるのは私
宇宙が窒息してしまえばいい、
この苦しみを、そのせいにできるから
共犯になろう
いくつもの朝を生きて、夜に死んでいく、
無数の私たち、ひとりひとりにキスして、
仲良しになんてなってやらない、あなたのように優しくはなれない
甘くて美しい私たちに乾杯。

ティーンエイジ

Twitterより(3)

Twitterより(3)

私はつかのま、きみの顔を忘れる。
通りすがる人、みんながきみになる
踏切で止まるのが好きだ、
電車と私の鼓動が重なる、
私はいま、生まれたよ、
きみが見ていないから、心音は聞こえていなかったけれど

脈打ち、震える、このまま
死にたくないね。

いつもより早くともる街灯が、バラバラになった私を集めてくる。
青くありたい

Twitterより(2)

Twitterより(2)

ゆびさきから、私の知らない体の奥まで、
感覚が蘇って、私が翻る
カーテンみたいに揺れて、
どこにもない音楽が、編み込まれていくの
今はあなたの影法師だけが欲しい
暗闇の中ではあなたも私もいない、エンターテイナーが披露するダンスに酔いしれる
なんにだってなれる、どこにだっていける
今日のはざまで、いるから。

26時

Twitterより(1)

Twitterより(1)

しわがうつくしいひとになる
ほくろに、はっ、とさせられる
言葉を発さなくても
私、ここにいるって思えるの
宇宙の色に似てる、
この時間
空間は
特別って言葉が、きみのために作られたんじゃないかって、ゆめとうつつのあいだで、くすり、と笑った
きみの命くらいに
だいじにしてほしい。

万年筆