CRTの効果、AAAとCADの関連、側臥位での血圧測定について
参考は、疾患別の心臓リハビリテーションガイドライン 2021です。
【CRTの効果】
リバースリモデリング LVEF上昇、6MWT増加、Peak VO₂上昇(やや改善程度)、NYHA分離の改善、QOL改善がある。
また3割はノンレスポンダーもいる。(サルコペニアや低栄養を合併しているため)
頻拍治療設定では、自己心拍数がVTゾーン異常に達するとアルゴリズムに応じて作動を決定する。
VTゾーンー ー10~15の心拍数で運動処方する。
【PH】
Ⅰ群:肺動脈の血管内皮細胞や平滑筋細胞の過剰増殖などによる血管リモデリングが主因である肺動脈性PH PAH
骨格筋内の慢性的な低還流や長期の活動低下により骨格筋変化を起こす。
運動療法により毛細血管密度や酸化酵素活性が増加し、筋持久力が増加する。
運動耐用能の向上は骨格筋でに代謝能力の改善であると考えられている。
Ⅱ群:左心疾患によるPH
rEF、pEF、弁膜症、左心流出路狭窄による左室充満圧上昇、肺静脈狭窄による左房圧上昇により、肺静脈圧上昇、肺動脈圧上昇から肺動脈収縮及びリモデリングを起こすことでおこる。
Ⅲ群:肺疾患及び低酸素血症に伴うPH
Ⅳ群:肺動脈の器質的血栓が要因で起こるPH(CTEPH)
Ⅴ群:原因不明
2007年Coraadsらは、17例のCRT患者を対象として通常治療群と運動療法追加群で割り付けRCTを行い、5か月後にPeak VO₂、最大仕事量、LVEF、非同調収縮、QOLなどは両郡で改善したが改善度は運動療法群で有意に大きかった。
【ラクトリンゲル】
やや低張性。電解質組成は血漿と似ており、細胞外液補充を目的に使用する。
血漿内と細胞外は1:3であるため、150くらいは血漿内で350は細胞外液に分配される。
【AMI後不整脈】
PVCはCCUでみられる最も頻度が高い不整脈である。
原因は、虚血、ポンプ失調、代謝因子、電解質異常、自律神経因子などがある。
NSVTの頻度は10~40%である。2)
原因は、自動能の亢進、リエントリーである。6)
梗塞巣の大きさや心不全が大きく関与している。
【AMIとVF】
1次性のものは、急性期からの退院率は8割。
心機能低下による2次性のものは、梗塞巣と関係し、院内予後が悪い。
【側臥位での血圧測定】
心臓より高ければ重力により血管内の静水圧の圧差だけ血圧は低くなる。心臓より低い場合は、血管内の静水圧の圧差だけ高くなる。
静水力学的圧力
大きな水槽の水の圧力は、その表面では大気圧と等しいが表面下13.6mmごとに1mmHgずつ圧力が増加している。
この圧の増加は水の重さによるものでこの圧力を静水力学的圧力という。
心臓の高さから1cm上下するごとに0.7mmHg下限すればよい。
結果→右側臥位で右上肢で血圧測定すると高く測定され、左上肢で測定すると低く測定される。
【側臥位で血圧低下は何を考える?】
循環血液量低下を考える。臓器の圧迫により静脈が圧迫され、前負荷が低下する。
【AAAとCADの関係】
確立は30~70%
「急性大動脈解離例における冠動脈疾患の合併頻度と重症度 腹部大動脈瘤及び閉塞性動脈硬化症との比較」
AAD群→71例中14例(20%) 有意に低い
AAA群→57例中25例(43%)
ASO群→95例中49例(51%)
AAAとASOとの比較
AAA+CAD→31~75% ASO+CAD→21~62%
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