30秒エッセイ「素晴らしきこと」第13話【花壇】
素晴らしきこと(第13話)
【花壇】
「花壇」って素晴らしい。たとえ花が無くても、そこが花壇だとわかるところが特に。
花瓶も、車も、お皿も同様に、いい感じ。
挿す花、乗る人、料理などの主がいて初めて成り立つようだけど、実は違う。
役割を持った存在として、個別のものとしてそこに在る。
むしろ主がいない空白が、それらの美しさを作っているのかもしれない。
人は好きな車に乗ることを夢見る。
もしかしたら、花も「この花壇に咲きたい」と、思うのかもしれない。
(200字)