10月31日
毎月1日は、本を買う日と決めている。1ヶ月に5冊ほど、まとめ買いをする。
そのために、何度か書店に足を運び、リサーチしておく。
本屋との相性もある。
出版社ごとに並べている書店が多いが、全部まぜこぜの書店もある。平積みの本の具合や、ホラー特集、豪華な装丁特集が組まれていたりと、書店の演出にも個性がある。
古書店などだとよくわかる。何に特化している店か明確だったりする。
最近はジャンルに特化した書店もあるそうで、面白そうだ。
今は書店が減っているので、近隣に書店が1軒あるかないかという街が多いかもしれない。個性など比べるほど書店がないかもしれないが、相性のいい書店を見つけると、行くたびに発見があって楽しい。
どうして私のツボをわかってるの?と見透かされているようでドキリとすることもある。
昨日なんかは、新書コーナーで、視線のようなものを感じて振り向くと、かねてより気になっていた化学的テーマの本がこちらを向いている。新書コーナーで平置きされているのはその1冊だけだ。
思わず周囲を見回した。誰か知り合いが私のためにたった今、平置きにしたのかと思ったのだ。
お目当ての本を買いに行ったのに、隣の本が気になって買ってしまったということもままある。ネットで本を買うのとは一味違った楽しみだ。
表紙に一目惚れしたり、表紙の手触りが好きで買うこともある。好きな本は装丁に変更があると、表紙目当てで買う。好きな作家のサイン本が入荷していると飛びつきたくなる。
文庫本の後ろのあらすじを読むのも好きだ。なんてワクワクする書き方をするのだろう。こんなあらすじが書けるようになってみたいと思っていた。
買いに行ったが本がないこともある。子どもの頃を思い出して、取り寄せしてみた。
すると2日後に、届いたと連絡が入った。ワクワクして取りに行く。ネットで買った本より、早々に愛着を感じながら帰ってきた。
ところでビブリオバトルをご存知だろうか。
京都大学の谷口忠大教授が考案した、ゲーム感覚を取り入れた「書評合戦」だ。発表者が好きな本を持ち寄り、本を紹介し、その後ディスカッションを行い、発表者、観客が一番読みたいと思った本をチャンプ本にするというものだ。
学校などでも導入されて、子どもたちはとても愛着を持って本を紹介する。
その様子を見て、とても嬉しかった。教科書もタブレットになるなどと聞く中で、紙の本を大事そうに持ってページをめくる子どもたち。
この子達のためにも、紙の本を残して欲しいと切に願う。