【京都の駒札56】上七軒
今出川通七本松西入から北野天満宮東門に至る両側で、真盛町・杜家長屋町・鳥居前町の地域。
「京都府下遊郭由緒」の伝えるところによると、往古より七軒茶屋と相唱、足利氏武勝の頃、北野天満宮再建の残木を以て七軒の水茶屋を神社東門前に建てたことから上七軒の名称が起ったという。其後、豊太閤秀吉、北野大茶会の折、上七軒から差し出された土地の名産、御手洗団子を賞誉有之、山城一円の茶屋株を与えられた。これにより上七軒のお茶屋では御手洗団子を「定紋」とし、毎年、秀吉を祀る豊国神社に御手洗団子を奉納する慣しがあった。
四月上旬「北野おどり」十月には「寿会」が芸妓衆によって開催される。京都最古、第一の遊里である。