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「わかる」のしくみ 「わかったつもり」からの脱却(新曜社:西林克彦 著) 読書感想文4

第4章 「わかったつもり」からの脱却

その男は悩んでいた。車は停止し、彼は一人だった。周囲は非常に暗く寒かった。男はコートを脱ぎ、窓をおろすとできるだけすばやく車の外に出た。そしてありったけの力で、できるだけ速く移動した。遠くにではあったが町の灯を見たとき彼は助かった。

「わかる」のしくみp113

「わかったつもり」に関する実験として、ブランスフォードらの文を紹介している。

 これを読んだ時に、違和感なく読めるだろうか。

 ほとんどの人は「理解した」と思うだろう。

 しかし、
「なぜ男はコートを脱いだのか?」
「なぜ窓をおろしたのか?」
と問われると、
「寒いといっているのに、なぜコートを脱いだのだろう」
などと矛盾に気づくとしている。

 そう。

 文をすらすら読めることと、正しく(文脈も含めて)理解することは全然違うということだ。

 文は読める。

 出てくる単語も知らないものはない。

 でも理解できていない。

 こういうことがあるということ自体、わかっているだろうか。

 本人としては、違和感なく読めてしまう。

 だからこそ、それ以上読み深めようとしないでしまう。

 教師はそう陥りやすい箇所に事前に気づいておき、矛盾点に気づかせるための問い(発問)を準備しておかなければならない。

 今回の、
「なぜ男はコートを脱いだのか?」
「なぜ窓をおろしたのか?」
のようなものだ。

 ちなみに、この場合は、
「車が水に沈んだ状況について」
書かれているものということだった。

 このように示唆されれば、本文の中の部分間につながりができて、
簡単に理解できるとのことだった。


 昨日は出張だったので書けなかったが、今日は書けた。

 可能な範囲で毎日少しずつ続けていこうk。

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