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お金の心配から解放されたら疎外感に苛まれるハメになったハナシ
今月は君の父上である自分の生誕月。
還暦&定年までほんの数年だ。
なんとなく区切りがヨイので、定年少し前の父親がどんなことで悩んでいるのか、迷っているかを二夜連続で伝えておこうと思う。
だいぶ先だが、君が同じ齢になった時の悩みと比較してみると面白いかもしれナイ。
なお、事前に注意しておきたいのだが、今回の記事は息子以外の人が読んだときに不愉快になる可能性がアル。気分を害したくない人は読まないでホシイ。後でコメント欄にクレームめいたことを書かれるとこちらも不愉快にナルのでお互いのタメだ。
そんな閲覧注意な一夜目のお題は表題のとおり。
君の父親は貧しくはないが、かといって豊かではない環境で育った。
君の祖父母にあたる自分の両親は高卒の典型的なブルーカラー労働者で、組合に入ってストライキに参加し気勢をあげていたりしていた。
芸人のネタになるほどではないが、隙間風の吹き込む社宅で暮らしていた。マイカーなんてなくて外食もめったに行かナイ。母親はいつも家計のやりくりにアタマを悩ませ、父親は土日にアルバイトをしていた(それでもきちんと教育を受けさせてくれたことはトテモ感謝している)
そして支持政党は当時労働者の味方とされた社会党でアル(今の立憲民主党と共産党の中間くらいのイメージ)。
両親とも自民党を中心とした与党の政治家や官僚、大企業をよく批判してイタ(先日政界を引退した蓮舫氏なイメージ)
今と同じで、TVのニュースで流れる「物価高が庶民を直撃」とか「庶民は恩恵にあずかれない」「庶民をバカにして苦しめている」というワードによく共感していた。
そういった環境だったので、当然自分もその思考で育った。
自分たちは真面目だけど生活は厳しい大多数の一般庶民なのだ。
日本の一般庶民という多数派大集団の一員でアルという意識でいた。
所属意識だけではなく庶民でいることは正しく正義だと思っていた。
なので、ヨレヨレのレインコートを着た庶民代表のコロンボ警部がセレブな犯人をタイホするドラマは痛快だったし、庶民の味方の水戸黄門や必殺仕事人がお気に入りだった(君はどれも観たことがナイ昭和の物語だ)
ニュースや映画やドラマ、そして家庭や職場でも、庶民と言うワードに共感し大きな集団にいることに安心感を持っていた。
自分は大多数の正しい(正義の)集団の一員ナノダ
一方で豊かさへの憧れや、お金の不安や不満から解放されたくて若い頃から投資を続けてきた。そして時間が味方してくれたことで9ケタの資産を構築しお金の不安や不満は解消された。
しかし、それと反比例するようにしばらく前から多数派集団からの疎外感を感じるようになったノダ。
メディアのニュースやSNSなどのコメントではあらゆる物価が上昇したことを伝えて苦しさを嘆き、政治家に不満をぶつけたりしている。
それは主食の米だったり、物価の優等生と言われてきた卵、野菜、その他多くの食品、日用品から公共料金、国立大学の学費からホテルの宿泊費やテーマパークの入場料までさまざまだ。
「ガソリン値上げ前に2時間スタンドに並んだ」
「食品が高くておかずを一品減らしました」
「ラーメンが千円を超えて食べに行けない」
「マクドナルドの値上げが続いて許せない」
「ディズニーは富裕層しか相手にしていない」
「103万の壁ガー!」(玉木氏)
「消費税無くセ&給付金支給ダー!」(山本氏)
それはカイシャでも同じ。
「小遣いを減らされました・・(元部下)」
「趣味のゴルフを止めたよ・・(元上司)」
「老後2.000万はムリ・・70歳まで働く(同僚)」
「ワンコインランチが消えオニギリ持参(同僚)」
ある同僚は、自分の定年と息子である君の大学入学タイミングが重なると聞いて「まだまだ辞められないねー、再雇用だねー」と優しい目でいたく同情してクレタ。
いつの頃からダロウ・・
ナニひとつ共感できないんダワ…(汗)
でも、同情してくれた同僚に「いや、資産がサンオクあるから大丈夫ダヨ」とか「昨年は5センマン増えたら心配シテイナイよー」とか「不労所得が300マン以上あるから困らナインダー」と言うほど自分もアホではナイ。
目を泳がせながら
「あ・・ああ、そだねー(棒)」
ホンネで会話がデキナイ
嫌味に聞こえるか・・・?
そうかもシレナイ
しかし、理解してもらえないかもシレナイがそうではない。共感できないことの疎外感は想像以上にストレスだ。
しかもそれはニュースや職場だけではナイ。
親族が集まる場でもこういったハナシは良く出るし、なんなら夫婦の会話でさえもだ。
君の母上。
母上は倹約家で買い物上手…
庶民の鏡のような女性である。
当然最近高い野菜類の購入には慎重ダ。
特にキャベツな・・・
高いよっ、確かに高いっ・・
まぁ、でもイインジャナイか?
少しくらい高くテモ・・とは口が裂けても言えない・・
買い物上手は彼女のアイデンティティなのだから
高いから買わない!!(母上)
うん、だよね!(Gekko)
ホイコーローが食べたくても我慢ダ
マネーの不安や不満を解消したくて投資をしてきたのに・・こんな目に合うとは思ってもいなかった。。
しかしそうかと言ってモノホンの富裕層集団に入るレベルでは全然ナイし、そもそも育ちが異なるので居心地がよいワケがない(映画タイタニックのモリー・ブラウンのようにナ)
生まれ育った集団に違和感を感じつつ他の集団に入レナイ・・
資産を構築して分かった投資の副作用だ
ニンゲンは社会的生物で何かしらの集団に属して安心感を得る存在らしい。
投資などせず、生活のため死ぬまで労働スル庶民でいる方がハッピーだったのかもシレナイ…と一人悩んでいる。
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