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ビジネスチャンスを逃すな!駐車場工事が与える売上げ減少とその対策

皆さんこんにちは。
初投稿です。よろしくお願いします。
ゼネコンから公務員、そして経営コンサルタントへとキャリアを積んできた私が、今日はある企業の「もったいない話」をさせていただきます。これは、多くのビジネス現場に通じる教訓を含んでいると感じています。

先日、日曜日に大型ショッピングモールを訪れた際のことです。駐車場の入り口で長蛇の列ができており、多くの車が渋滞で止まっていました。ようやく駐車場に入ると、驚いたことにその原因は、駐車場の一部が工事中で使えなくなっていたためでした。駐車場のキャパシティが減り、結果として混雑が生じていたのです。

安全管理の徹底 vs 顧客目線

工事現場を確認してみると、休日のため工事はお休み。資材は整然と片付けられ、エリアはがらんとしています。工事担当者としては、現場の安全を確保し、店舗運営に支障をきたさないよう細心の注意を払っていることでしょう。しかし、ここで問題があります。

「顧客目線」で考えた場合、このエリアを一時的に開放することで駐車台数を増やせたのではないか、と感じざるを得ません。もちろん、工事は店舗運営にとって不可欠です。しかし、顧客にとっての利便性を少しでも高める努力が足りていないのではないか。私たちのビジネスにおいても、ここに一つのヒントがあります。

無駄な機会損失

次の週も、同じショッピングモールを訪れました。同じように渋滞が起きており、「工事が進んでいるだろう」と期待しながら駐車場に入ると、状況はほぼ変わっていませんでした。工事は少し進んでいるようでしたが、まだ顧客の車を止めるスペースは広がっていません。工事担当者にしてみれば、安全のための制限であり、無理にエリアを開放するには手間もコストもかかります。しかし、ここで重要なのは、この「手間」と「コスト」がビジネス全体にどの程度の影響を与えるか、という視点です。

数字で見える損失

Googleマップで確認すると、工事エリアで失われている駐車スペースは約500台分。休日にはほぼ満車状態になることを考えると、1台のスペースに1日で平均5台程度の車が駐車すると仮定できます。さらに、一台あたり平均1.5人の顧客(大人)が乗車し、1人あたりの買い物額を5,000円とすると、1日で失われている売上は次の通りです:

500台 × 5回転 × 1.5人 × 5,000円 = 1,875万円

つまり、この駐車場不足によってモール全体で1日あたり約1,875万円もの売上を失っていることになります。この損失が1ヶ月も続けば、売上減少は非常に大きなものになります。

小さな投資で大きな結果を

では、解決策はないのでしょうか?例えば、工事エリアを一部解放し、警備員やスタッフを配置することで、顧客が安全に駐車できるようにする。これには多少のコストがかかるかもしれませんが、そのコストは失われた売上の1,875万円に比べれば、ほんのわずかです。

ここで大事なポイントは、組織全体が「顧客目線」を忘れないこと。そして、現場レベルでの決断が、ビジネス全体に与える影響を常に意識することです。特に大規模なプロジェクトや日々の業務運営では、個々の選択が長期的にどのような結果を生むかを見据える視点が求められます。

全体最適を見据えた経営

もし、ショッピングモールの経営者がこの事実を把握していたなら、どのように対処したでしょうか?きっと、工事の進行と売上減少のバランスを考え、より柔軟な対応を模索したはずです。ビジネスにおいて重要なのは、「全体最適化」を追求することです。一部の部門や役割に最適化を求めるだけではなく、企業全体としていかに効率よく、効果的に運営できるか。これが、競争力の源泉となります。

今回の事例から学べることは、顧客の視点に立つことで得られるビジネスチャンスや、現場の柔軟な対応によって生まれる可能性です。全てのスタッフが「全体を見渡す視野」を持つことで、企業はさらなる成長と顧客満足を得ることができるのです。
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