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命と死の季節(詩)

生き残れなかったイルカ
生きている沖を泳ぐ兄弟たち
初夏の岸辺は死と生を同時に見せる
早く落ちてしまった燕
巣立っただろう姉妹たち
朝日のあたる街は死をかいまみせる

海の景色を変える朝日には匂いがある
日を浴びて海藻は匂いをはなち
歩けば砂が音をたて自分を支える
この懐が無限の優しさに見える
虫たちは踏み潰されながら跳ね
海藻を分解する
無限の死と生は複雑な匂いを放つ

夜が明けるのはいつもすばらしい
暗闇は自分を閉ざしてしまう
ただ時間がすぎるのを待つ苦痛の時
そしてやっと朝
約束などしてないのに朝が来る
私を愛しているように朝日が放つ
匂いと風につつまれ
この幸せを感じていたい
砂にささえられながら

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